あっ!
初めてプレゼントする乗り物の絵本にピッタリ!【乗り物ファーストBOOK】
☆3つのおすすめポイント
- 主人公の”乗り物”が大好き!があふれる絵本。
- 乗り物の名前を知るだけでなく、実際に乗り込み運転手になる気分を味わえます。
- 5色のみで人物・乗り物・背景を描き、シンプルなペンで手書きで立体感や奥行きを表現。
☆あらすじ
男の子がいます。とっても乗り物が好きな子のようです。
「あっ!」青い車を見つけました。「かっこいいなーのってみたいなー」ぼくが運転したらどんなだろう。楽しいなー「ぶっぶー!」クラクションもならしちゃおう!
「あっ!」車の中から次は電車を見つけました。白いボディーにコーラルピンクのラインがまっすぐ引かれた新幹線。「かっこいいなぁー」ぼくが運転したら「ごごごごごー!」とスピードあげて隣の町まで行っちゃうぞー!
「あっ!」新幹線の運転席から遠くの海に船を見つけました。
「ぼーぼー!」汽笛を鳴らして出発。大海原に出かけるぞー!
最後に船の操縦席から見えたのは飛行機。パイロットになって遠い国までひとっ飛び!
次は何が見えるかな。次は何を運転しようかな。
☆際立った特徴
乗り物大好き!が詰まった絵本です。乗り物の名前を知るだけではありません。その乗り物の運転手になれます。運転席から何が見えるのかな?と、想像の世界に引き込まれたら、もうあなたは本物の運転手!?
本書はなんと、5色のみで人物・乗り物・背景を描いています。顔なら肌色一色、車は青一色と、どれも混じりっけ無しの1色ですが、それでいて自己主張せず、5色がバランスを取っています。
乗り物のシルエットは輪郭なしで、窓枠やライトなどのパーツは細いペンで輪郭が描かれています。それによって立体感を出し、どれ程大きい船か、どれ程遠く高い所を飛んでいる飛行機なのかなど、単純な絵の中に奥行きを感じさせる描画になっています。
顔のパーツも手書きです。1mmでもずれたら表情は全く変わってしまうであろう顔のパーツの手描きにも、作者のこだわりを感じます。
そして、読み手の目に優しい色合いがうれしい。「見ていると読者の目がチカチカする・疲れる」なんてことがない気配りが感じられます。
小さな子が手にとって、あっちを見たり、こっちを見たりと、何度もページをめくって楽しめることでしょう。
☆書店員の感想
乗り物が大好きな子は、どこを歩いていても、好きな乗り物が自然と目に入るのか「あこにショベルカーがいるよ!」「見てみてー!!」と遠い彼方を指差して教えてくれる事があります。
「どこどこ?」よーく見てみると、ほんの豆粒程にしか見えないショベルカーが遠くに見える・・・「そんな遠い場所が、よく見えたねー」なんて関心してしまいます。
主人公の子もきっと乗り物が大好きなんでしょうね。車が見えたかと思えば、中の運転手まで見えて、自分と運転手を重ねて運転した気分を味わっているよう。
するとそこから見えたのは新幹線。超スピードで走る列車の運転手さんに、僕がなれたらいいなあ、なんて思っているのでしょうかね。
まさに『乗り物好きの子の発想力・想像力』を描いています。
乗り物好きな子は、窓枠が何個あって、色は何だった、走る音はどうだったなどなど、本当によく見ています。
新幹線や飛行機は、すぐに見えなくなってしまうので、観察出来る時間なんて少ないはずなのに、大人は気にしない細かな部分まで、しっかり耳に目に焼き付けているものです。
本書も、”目に耳に”やきつけている感じが出ています。乗り物好きは当たり前にしている事なんでしょうか。『乗り物愛』ですね。