いちばん しあわせな おくりもの
2020年7月25日
2020年8月3日
ものではない、もっとたいせつなものを伝えたい方におすすめです。くまさんとこりすの、心温まるストーリー。
☆3つのおすすめポイント
- くまくんとりすさん、まわりの風景もふんわり優しく、癒やされます。
- 一番幸せなおくりものとはなんでしょう。本当に大切なものはなにかを考えさせられます。
- のんびり、ゆったり楽しめる絵本です。
☆書店員のレビュー
のんびりやのくまくんのことが大好きなこりすが、くまくんに喜んでもらえる贈り物を考えます。なかなか思いつかないので一緒にでかけますが、くまくんは「もの」よりも、のんびり過ごす時間や自然、木登りなどをして楽しみます。何を送ればよいか分からないこりすは、くまくんに直接聞いてみますが、くまくんの答えはいかに…。
のんびりと時間や風、花などを感じて過ごすくまくんに、大人もなんだか癒やされます。そんなくまくんが大好きで、なにか喜ぶことをしてあげたいと思っているこりすの思いやりの心に、読んでいるうちに心が温かくなってきます。
くまくんやこりすの柔らかい絵、ふんわりとした奥行きのある風景画にも自然と引き込まれていきました。
普段ものを欲してしまうことが多いですが、目に見えないもっと大切なものがあることに、改めて気づくことができる作品のように感じました。
くまくんとこりすのふんわりとした絵が、触りたくなるような質感です。本の中で出てくる花やお店がほんわかあたたかい絵で、お花畑が広がる風景の場面では、奥行きがあり、お花のいい匂いがこちらまで漂ってきそうな雰囲気です。
くまくんとこりすが見つめ合うシーンが多く、想い合うってステキだな、と思いました。
しあわせなおくりものって、なんでしょう。くまくんとこりすの、心温まる作品です。
- 作品名:いちばん しあわせな おくりもの
- 作:宮野 聡子
- デザイン:庄子結香(カレラ)
- 発行所:教育画劇