いろいろいろのほん

体験型絵本★自分で描いているみたい!新感覚の絵本に出会いたい方にピッタリ!
☆3つのおすすめポイント
- 本物の絵の具が紙の上のある、とビックリ勘違いするくらい、美しい印刷です。
- 自分の手や指を使って、絵の具を混ぜているような感触が得られます。
- やがて自分の手が魔法の手となり、ダイナミックな色の冒険に引き込まれます。
☆あらすじ
「この おへそを ぽんと たたいてごらん」そこにはグレーの丸いおへそ。
おへそを叩いてみると、どこからともなくやって来るのは、6色の絵の具の粒たち。グレーには恥ずかしがって近づけないそうです。もう一度、おへそを叩いてみましょう!
きたきた!おへその周りに大集合!赤・水色・黄・ピンク・緑・紫・オレンジ。おへそを中心にパッと花火が咲いたように集まっています。まだまだもうちょっと!もう一度 ぽん。
わあ!みんながもっと集まってくれました。お皿にジェリービーンズをたっぷり広げたような、色鮮やかな色の粒たち。
色の粒たちの上に手を置いて、目をつぶって1・2・3・4・5・・・数えると、私の手が白色になって粒たちの上に、乗っちゃった。ふしぎ!魔法の手になったみたい★
黄色の上から水色をなでたら・・・どうなる?
二つの絵の具を、ゆさゆさゆすってごらん。さあ、どうなる?
この本を右に下り坂にすると?
この本をぱたんと閉じちゃおう。ふたつの色がキスするかな?
いろんなやり方の色混ぜあそびが、どんどん広がっていきますよ。
☆際立った特徴
本書は、絵本の中で絵の具を混ぜたり伸ばしたり揺すったり出来る、体験型絵本です。
体験型だけど、しかけはありません。最新の印刷技術により、まるで紙の上に本物の絵の具がのっているよう見えます。色の混ざり方も、本当にリアルです。まるで魔法の世界です。
絵の具を自分で触っているかのように感じさせる”魔法”が、読んでいる、あなたの手にかけられるのです★
自分の指で、絵の具のボタンを押したり、絵の具の上に手の平を置いたりして、色を混ぜて遊びます。
筆も使わなくて大丈夫。指でどんどん伸ばしてみよう!
失敗は無いよ!思った色と違っても、紙からはみ出たってオッケーオッケー!!安心して『色の冒険を始めましょう!』
☆書店員の感想
表紙の手の平は、3原色(赤・青・黄)の絵の具を、手の平に塗った手形です。
自分の手を重ねて見ると、ずいぶん大きな手です。こんな大きな手で何を掴むのでしょうか。何を作ってきたのでしょうか。何を持ったり描いたりしてきたのでしょうか。
そして3つの色が、冷たくもあり熱そうにも見えます。よくみると、混ざり合う事で緑や茶色になっている部分があり、3色の境界線を少し和らげています。
”色”とは不思議です。赤は火・青は水・黄色は太陽・緑は葉・茶色は土。1つ1つに備わった自然の生命力を表す色にも見えてくるようです。読んでいる私にパワーをくれます。
本書は9色の絵の具で描かれています。色が混ざって流れて新しい色が生まれて、どんどんどんどん色の世界が広がっていくようです。
色って楽しい!色って美しい!もっともっと色で遊ぼうよ♬と話しかけてくれます。
昔、私が学校で絵を描いた時は、パレットに3色の絵の具だけをのせて、紫やオレンジを作ったり、白を混ぜてパステルカラーを作ったり、やったことが無い色を混ぜたらどんな色が出来るのか実験してみたり。とても楽しかった思い出があります。(沢山の色の絵の具があるのに、少しの絵の具だけで、意地になって自分で色を作りました。笑)
苦戦したのは、白と黄と赤とほんの少しの青を混ぜてペールオレンジ(肌色)を作る時。
ほんの少し青や赤が多いだけで、日焼けしたり青ざめたり、印象の違うペールオレンジができます。丁度いい色になった時は、「よっしゃ!」と心でガッツポーズです。
本書を見ていたら、そんな事を思い出しました。絵の具で遊びたくなりました。
子どもには、何でも知っている事は前もって伝えたり、つい答えを教えてしまいたくなります。色の作り方もそうかもしれません。
本書でも、「きいろをちょっと赤に塗る。ほらほらいいじゃない!」と、オレンジ色になるとは教えずに、「いいじゃない!」と一緒に楽しんで、褒めてくれます。体験型絵本だからでしょうか。私も褒められたようで嬉しくなりました。
色を作る事も絵を描くことも、決まった正解が無いように思います。もしかすると”色”の世界は、子どもが自分らしさを大切にして、才能を伸ばすにはピッタリなのかもしれませんね。
●作者フランス人エルヴェ・テュレさんの作品を、詩人谷川俊太郎さんが訳しています。
谷川さんのサイン入りの詩が、最後のページに書かれています。
テュレさんにインスパイアされて書かれた詩なのでしょう。谷川さんはテュレさんのことを、とってもリスペクトしているんだなと感じました。


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