おひるのアヒル
ダジャレや言葉遊びなど、興味が出始める3歳頃にピッタリ!一文字変えただけであら不思議!面白くてクスッと笑える言葉に変身します!
☆際立った特徴
- 作詞・作曲もこなす中川ひろたかさんと、イラスト・エッセイでもおなじみの村上康成さんの、人気のコンビ作。
- 言葉を一文字変えて、違った意味の言葉に。
- ダジャレのようでもある。不思議で自由で楽しい言葉が11種類。日本語って面白い!
- 絵から、これはどういうストーリーなのか考えてみよう!
- 「わははは!ことばあそびブック シリーズ」全6冊の中の1冊。
☆声掛けのポイント
- 始め耳で言葉を聞いて、この言葉の意味がピンッときていない場合は、「ラッコにだっこ」だったら「ラッコを女の子が抱っこしているね。だからラッコにだっこなんだね」と、説明すると、少しずつ理解出来てきます。理解できてきたら、解説はいりませんよ。
- この後どうなるのかな?親子・兄弟で想像を楽しみましょう!
- 本書の言葉を口に出して真似して楽しむだけでなく、次は自分で見ける楽しみ方にも発展していきます。親子で「わはは!」と笑える言葉を探してみませんか
☆あらすじと書店員の感想
言葉を1字変えただけで違う意味を持ちます。では、その2つの言葉を合体させたらどうなるでしょう?違った意味の言葉を合体したのに、ちゃんと意味を持つ文章に成立してしまいます。言葉の自由さ、不思議さ、面白さを感じます。
「あひる」を1文字変えたら「おひる」になります。全く意味の違った言葉になるのに、「おひるのアヒル」と合体させたら、『アヒルがいるんだな。遊んでいるのかな?きっとそれはお昼頃なんだろうな』と想像できてしまいます。
不思議ですね!
次に登場したの言葉は「ラッコ」です。一文字変えたら「だっこ」になります。『誰かが、ラッコを抱っこしたんだな。お母さんラッコかな?』など。
”言葉の面白さ”、どうしてこんな想像ができてしまうんだろう?という不思議さ。
自分で考えて、自由に変化し合体させて、さらに面白いと感じる言葉に出来るなんて、とても日本語って魅力がありますね!
合体した言葉にとっても愉快で楽しい絵が加わって、素敵な物語が始まります!そして、この後どうなるんだろう?と、想像も膨らんでいきます。
言葉をさらにイメージしやすいように、絵が描かれているのですが、言葉だけでは足りなかった情報が加わります。そしてどの言葉・絵からも素敵な物語を想像させます。
例えば、『ダチョウアチョウ』とあります。どこで区切っていいか、よく見ないと分からないかもしれませんね。ここで描かれている絵は、筋肉質で太い足を持つダチョウが、キック一撃でライオンを蹴り飛ばしてている場面を描いています。
「ダチョウ」と「アチョウ」の間にダチョウの体を描いています。「ダチョウ」という言葉を一文字変えたんだなと、すぐに理解しることが出来るし、『なるほど、襲われそうになったダチョウが、キックしてライオンを撃退したんな』と想像が出来ます。
『だいくにマイク』は、どうでしょう?大工さんがマイクを持っているのかな?と想像がつきます。
ここで描かれている絵は、大工さんが建設中の家の屋根に上がって、片手にノコギリ、片手にマイクを持っています。歌が大好きな大工さんなのでしょう。ついつい仕事を忘れちゃって歌っています。高い場所で、ノビノビ歌う事が出来て、なんだか気持ちも良さそうです。
このように、言葉に絵が加わるだけで、言葉から感じるイメージと、目から入る情景で、もっと想像が膨らみました。ストーリーは、自分で自由に考えることが出来ます。それもまた面白さですね。
本書の言葉を口に出して真似して楽しむだけでなく、次は自分で見ける楽しみ方にも発展していきます。親子で「わはは!」と笑える言葉を探してみませんか
本書の中には、11種類の言葉を描いています。どれも口に出して真似したくなる言葉ばかり!ダジャレやギャグが大好きな子ども達には、きっと魅力的な言葉が詰まっています。
最初は面白くて真似をする事から始まり、次は、自分でも言葉を考えたり、見つける事にも発展していくかもしれません。
子どもの頃、「ふとんがふっとんだ!」「おめでたい!」と言って、友達と笑った思い出のある私は、言葉遊びの楽しさを、ぜひ子ども達にも知ってほしいと思いました。
「わはははっ!」と笑顔になれる言葉の魅力がいっぱい詰まった一冊でした。