くまさんアイス

くまさんアイス 表紙

みんなが大好きなアイスやスイーツ。美味しいものが好きな子にピッタリ!アイスがとけちゃった… 子どものハプニングにも寛大にアレンジしちゃうお母さんにアッパレ!です。

☆3つのおすすめポイント

  1. こぶたのプリンくんのお買い物。アイスを買って、あれあれ… いろんな人に話しかけられちゃって、寄り道してしまいました。アイス、大丈夫かな?帰って見てみると、アイスが溶けてしまっていました!さぁ、どうしましょう。お母さんの腕が光ります。
  2. いろんな動物の登場人物たち、美味しそうなスイーツ。どのページを見ても、とりごえさんの可愛くて美味しそうな世界に飛び込めます。
  3. 子どもの失敗って、いろいろありますよね…。どうしても、すぐに大丈夫だよ、って言ってあげられない、余裕のないときだってあります。そんなとき、くまさんアイスを思い出してみるのもいいかもしれません。

☆あらすじ

こぶたのプリンくんが、町へ買い物に出かけます。

今日はお友達が来るので、みんなで食べるアイスを買いに出かけました。

くまさんの顔の形をしたアイスを10個買いました。

その帰り道、ケーキ屋さんの猫のお姉さんに声をかけられます。

どうやら、新しいケーキが焼けたそうです。

とってもおいしそうですが、今日のおやつはアイスです。また今度にするよ、といってお店を出ました。

家に帰ろうと進んでいくと、今度はパン屋のおじさんに、手伝ってほしいことがあるといってパン屋さんの中に呼ばれました。

パン屋さんでは、はりねずみチョコパンを焼きすぎたそうです。

ここでも、焼きたてのパンがとってもおいしそうですが、アイスがあるのでお断りしました。

そのあとも、うさぎくんのおうちに寄ることになり、そのあとようやく家に着くことができました。

帰って、アイスを袋から出してみると… あら、たいへん!クマの顔の形がわからないほどに溶けてしまっています!

今日はお友達がくるのに、どうしよう!

涙するプリンくんですが、さすがお母さん。

お母さんがとってもすてきなアイスにアレンジしてくれましたよ。

☆際立った特徴

こぶたのプリンくんが、とことこと、おつかいに行くところから始まります。

プリンくんのキャラクター感のあるかわいい姿に愛嬌を感じます。

そして、道で次々登場するお店の人たち。いろんな動物の店員さんがいて楽しめ、一緒にでてくるスイーツも、どれもおいしそうです。

動物たちの表情や色使いも見ていて飽きず、絵や文章がかわいいながらもスッキリしていて読みやすい印象です。

アイスが溶けてしまったハプニングにも、ドーンと対応してくれたお母さんのアレンジ法にも注目です。

☆書店員の感想

●こぶたのプリンくんのお買い物。いろんな人に話しかけられちゃって、寄り道してしまいました。帰って見てみると、アイスが溶けてしまっていました!さぁ、どうしましょう。お母さんの腕が光ります。

こぶたのプリンくんは、お母さんに手を振ってお店へ出発しました。

ウキウキとしたようすでお店へ向かい、アイスを買ったプリンくん。お店には3種類ありますが、くまさんアイスが一番可愛らしいですね。くまさん店員さんからくまさんアイスを10個購入しました。

とても嬉しいプリンくんですが、ここからいろんな誘惑が待ち構えています。

新しいケーキが焼けたケーキ屋さんの猫店員さんや、はりねずみチョコパンを焼きすぎてしまったゴリラの店員さんに次々声をかけられます。誘われると断れませんね。アイスが溶けると思わず、ついつい寄り道してしまいます。

そして、最後にはウサギさんの家からキャーという叫び声が。

ホットケーキをひっくり返そうとしたら、顔にホットケーキがついて、前が見えなくなったようです。プリンちゃんは助けてあげました。ホットケーキがプリンくんより高く重ねられているくらいたくさん焼かれていて、お礼にごちそうするよ、と言われますが、くまさんアイスがあるからとお家へ帰ります。

プリンくんは大切にアイスの袋を家に持って帰りました。

大切に持って帰ったのに、袋から出してみると、アイスが溶けてしまっていました。

プリンちゃんは悲しくて、涙がぽろり。

けれど、お母さんは「大丈夫、大丈夫」と落ち着いています。

溶けてしまったことには追求せず、くまちゃんの失敗をどう活かすか考えてくれました。

溶けてしまったアイス、どうしましょう。

お母さんはなんと、4つのボールに分け入れ、再び凍らせました。

その凍らせたものをくっつけて、10個のくまさんアイスが1個の大きな大きなくまさんアイスになりました!

小さなくまさんアイスも可愛いけれど、お友達も大喜びの、世界で一つのすてきなくまさんアイスの完成です。特別感があって、美味しさも倍増しそうです。

本の最後のほうのページには、くまさんアイスの作り方も載っています。長男もこの本を読んで、「作ってみたい!!」と興味津々でした。簡単に作れ、チョコアイスで作ると茶色のくまアイス、バニラ味だとしろくまアイス、となり、トッピングでアレンジもできたりといろんな楽しみ方がありそうです。

●いろんな動物の登場人物たち、美味しそうなスイーツ。どのページを見ても、とりごえさんの可愛くて美味しそうな世界に飛び込めます。

表紙のプリンくん、青と白の屋根のお店の前に立っています。くまさんアイスの袋を大切そうに持って、嬉しそうな表情をしています。クリーム色の背景に、黄緑色の地面、全体の配色が優しくマッチして、プリンくんの可愛さがより一層引き立つようです。

裏表紙の、ニコニコ嬉しそうにアイスを食べている姿も微笑ましいです。

表紙の裏にくまさんアイスがたくさん描かれているのですが、ポップで、実際に売っていたら買ってみたくなります。

登場してくる動物たちは、ハッキリと縁取られた線の中にムラなく色付けされています。毛並みのあるクマやゴリラは、毛並みを感じるように線状に塗りつぶされています。草や石段も素材の感じが出るように、部分や種類ごとに丁寧に塗り分けられています。

スイーツもどれも美味しそうに描かれていて、猫店員さんの新しいケーキはふんわり甘くて味わってみたくなるようなケーキ、ゴリラ店員さんのパンはほかほかと焼き立てでいい香りがしてきそうです。

●子どもの失敗って、いろいろありますよね…。どうしても、すぐに大丈夫だよ、って言ってあげられない、余裕のないときだってあります。そんなとき、くまさんアイスを思い出してみるのもいいかもしれません。

くまさんアイスが溶けてしまったことに気づいたときの、プリンくんの涙を流す切ない顔。エーンとお母さんに助けを求めてくっつきます。お母さんは怒るでもなく、大丈夫よと言って、冷静に対応してくれます。事を荒立てず、次のいい方向に導いてくれる。プリンくんもホッと安心しただろうなと思いました。

そして、お友達の喜ぶ顔、プリンくんの、お母さんにキスしているお母さん大好き!な顔。とても温かく、嬉しく思いました。

子育てしていたら、毎日がなにか失敗・修正の連続です。

特に朝や夕飯時の忙しい時間帯に起こってしまうことが多いです。お茶をこぼす・服を汚す・なにか壊してしまう…など…。

こちらも物理的・精神的にも余裕がなくてつい怒ってしまい、後で自己嫌悪・反省することが往々にしてあります。

しかし、以前、保育園に長男をお迎えに行ったときのことです。

帰り際、廊下に長男の水筒のお茶をたくさんこぼしてしまったときがありました。先生に雑巾を貰いに行くと先生が拭いてくれ、「こぼしてしまうときあるよね。でもおかげでここの掃除ができて、ピカピカになったよ、ありがとう。」と言ってくださいました。

その時のわたし、目から鱗でした。こんな考え方があるんだ、思ったこともなかった。自宅で同じようなことが起きるといつも「あ〜仕事が増えた」と思ってしまうことが多くて、疲れてため息、ということが多かったので、先生の考え方がすごく勉強になり、心に響きました。保育のプロってすごい、と改めて尊敬しました。

それからは、その先生のような言葉を子どもにかけてあげられる日ばかりではありませんが、まぁ仕方ないか、確かにここがきれいになった、子どもに怪我がなくて良かった…等、目線が変わりました。

このお話のお母さんも、ドンと構えて、プリンくんのことを大切に思ってあげているんだなということがすごく伝わってきました。失敗を責めたり、諭すばかりではなく、これからどうするか、失敗を成功に変えるお手伝いをしてあげたいと思いました。

プリンくんの大好きなくまさんアイス。アイスって、暑い時期にも、寒い時期の温かい部屋で食べるアイスも、いつもどれも美味しいですね。食べ方も一通りではない、いろんなかたちの美味しい味わい方があるように感じました。

くまさんアイス 裏表紙

にむさん
  • にむさん
  • 現在8歳と3歳の男児の育児に奮闘中です。
    兄が弟に絵本の読み聞かせをしてくれることもあり、そこから学ぶことも多い日々です。
    短大で介護の勉強をし、介護福祉士を持っています。