そらまめくんのぼくのいちにち
春にピッタリ!タンポポ畑のお散歩気分を楽しみましょう!
☆特徴
- 「そらまめくん」シリーズの1作。
- 登場人物は、みんな豆。擬人化。
- ほのぼのとした1日の中での小さな変化や楽しみを描くほのぼのとしたストーリー。
- 温かみのある色使いで細部まで美しい絵。
- 文章が長めなので3歳頃からがオススメ!
- 小さな生き物や花も背景に描かれている。探してみよう!
☆読み聞かせのポイント
- 豆の特徴や育ち方が物語に反映されています。私達の身近な食べ物の1つであるお豆達の生育環境はそれぞれ個性あり!「こんな風に育つんだね」とお話すると違いがわかってきますね。だんだん植物に興味を持ち始めるかもしれません。
- 本書で登場するお豆達の行動は、幼い子供達をみているかのようです。上手にお顔が洗えているね。一人で穴を掘って遊んだんだね。〇〇ちゃんならどうする?など、お話しましょう!
- 可愛らしいお豆達の背景には、こっそりと小さな花が咲いていたり、小さな生き物が遊んでいます。ぜひ「ここにいるね」と、発見を楽しみましょう!

☆あらすじ
雲みたいに柔らかくてフワフワなベッドは、そらまめ君の宝物です。
今日も朝の陽ざしで気持ち良く起きたそらまめ君。お出かけ準備を済ませ、今日も元気にお出かけです。
タンポポ畑につくと、キレイなタンポポの花とフワフワな綿毛を見つけました。
良い事を思いついた!と、そらまめ君は、地面をせっせと掘り始めました。
そして、フワフワな綿を運ぶと、その穴の中にたっぷりと入れました。
そらまめ君のベッドみたいに、柔らかくてフワフワなベッドの出来上がり!
みんなにも教えたくなったそらまめ君は、えだまめ君、グリーンピースの兄弟、さやえんどうさんを順に呼びに行きました。
最後に、ピーナッツ君の所へ行こうと思った時、急に雨が降ってきました。
しばらくピーナッツ君の家で雨宿り。
雨がやんで、ようやくそらまめ君がみんなを案内すると、タンポポ畑が水たまりになっていました。ああ、残念。タンポポのベッドも水たまりです。みんなは寂しくて悲しい気分です。
そんな時、さやえんどうさんが空を見上げると、大きな虹がかかっているのを見つけました。
みんなは、虹を捕まえたくなり、そらまめ君の上にピーナツ君、その上にえだまめ君、グリーンピース、さやえんどうと順番に乗り、肩車をしました。
グーンと背伸びをして虹を捕まえようとすると…バランスを崩してみんなは水たまりの中にドボーンと入ってしまいました。
すると、水たまりに映る虹を見て、みんなは、そらまめ君の作った穴で虹を捕まえた!と大喜び。そして、夕方まで水たまりで遊びました。
それぞれの家に帰ったみんなは、夜、自分の大好きなベッドで素敵な夢を見てグッスリと休みました。おやすみ・・・。
次の日、空はいい天気。みんなでタンポポ畑へ行き、大きな穴にタンポポの綿を敷き詰めると、フワフワのベッドが完成しました!みんなは大喜びです。
今日はここで何をして遊ぼうか♬
☆書店員の感想
そらまめ君の朝はさわやか!自分で顔を洗って食事してと、一人で上手に準備をします。
清々しい朝の光が、そらまめ君を起こす姿がオープニングで描かれています。
大好きなベッドから起き上がったそらまめ君の表情は元気いっぱい!
そして、準備が出来たそらまめ君は散歩に出かけました。沢山の花と綿毛が咲いているタンポポ畑を見つけ、なんてきれいなタンポポ!なんてフワフワな綿毛!と喜びます。
次に思いついたのがこの綿毛を使ってベッドを作ろう!という事です。
すごい発想だと思いませんか?そらまめ君の宝物は自分のフワフワなベッド。フワフワな物を見たら、「僕のとそっくりだ!!これはフワフワなベッドが出来るぞ!」とピンッ!ときたのかもしれませんね。出来上がったタンポポの綿毛のベッドに横たわるそらまめ君の気持ち良さそうな事。このページを見るだけで、読者もうっとり・・・♬そらまめ君を見ていたら、私もこんな気持ちよさそうな場所で眠ってみたいと、うらやましくなりました。

タンポポの綿毛のベッドを友達にも見せたかったけど雨が降っちゃって…ガッカリ。だけど、HAPPYな展開に!!
お友達を呼びに行ったそらまめ君でしたが、天気が急に悪くなってしまいました。雨上がりをピーナッツ君の家で待ち、ようやくタンポポ畑へ向かったのですが、なんと先ほど作ったベッドが水たまりになってしまいました。
「せっかくみんなにも見てもらおうと思ったのに」と涙するそらまめ君。そらまめ君の気持ちがお友達にも読者にも伝わります。
しかし、ここでHAPPYな展開にガランと変わります!!
雨上がりの空といえば…、そうです。タンポポ畑の上に大きな虹がかかったのです♬
なんて素敵な事でしょう。悲しくてどんよりしたそらまめ君の心も心配したお友達の心も、パッと幸せ色に晴れた様子が描かれています。
そしてみんなで水たまりに映る虹を囲んで遊び始めました。ガッカリしていたみんなの表情はとっても楽しそう。
幼い子供ならではの心の切り替えの速さと、面白い事を見つける好奇心や遊び心を感じますね♬
次の日はもう一度、みんなそろってタンポポ畑へ!!
沢山遊んだその日の夜、みんなが自分の大好きなベッドですやすや眠る姿が後半で描かれます。不思議なのですが、みんなの眠る姿は、「こんなに気持ちが良さそうな寝顔はないな。幸せそうだな。」と、読者を和ませ、穏やかな気持ちにしてくれますよ。
さあ、新しい朝がやってきました。眠りから覚めたみんなは、朝の準備をすませ、出かけましたよ。どこへ行ったのでしょう?
昨日雨でできなかった遊びをするために、タンポポ畑へ向かったのです。
なんてフカフカで、なんて気持ちが良さそうで、なんてHAPPYなラストシーン…★
- 作品名:そらまめくんのぼくのいちにち
- 著者名:なかやみわ 「インタビュー」絵本ナビ
- 出版社:小学館

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