どんぐりむらのほんやさん

どんぐりむらのほんやさん 表紙

本を開くと、そこには素敵な世界が待っています!絵本にある魔法の力が、みんなをハッピーにしてくれる、そんな本との出会いをつないでくれるどんぐりむらの本屋さんのお話です。大人にも子どもにも、みんなにおすすめ!

☆3つのおすすめポイント

  1. どんぐりむらの本屋さんはいつも素敵な本がたくさん!今日はどんな本、どんなお客さんと出会えるかな?夢と楽しさに溢れた本屋さんです。
  2. 細かいところまでぎゅっと描きこまれていて、どのページもすみずみまで目を通したくなる可愛さ!作者のなかやさんのこだわりを感じます。
  3. どんぐりむらの本屋さんの書店員さん、本屋さんの中もなかやさんの思いがぎゅっと詰まっています。本の中にも、ストーリー以外にたくさんの楽しみがありますよ!

☆際立った特徴

なかやみわさんの、どんぐりむらシリーズの5周年にあたり、描かれたのがこの【どんぐりむらのほんやさん】です。なかやさん自身が本屋さんに直接取材に行かれ、書店員さんの仕事ぶりやお話を聞き、そのことをもとにして描かれたそうです。

絵本の作者さんと、読者とをつなぐ存在の本屋さん。そこで働く人と本を買いに来る人との温かい関わりや、本を通して広がる素敵な世界の素晴らしさなど、たくさんのなかやさんの思いがこめられています。

そして、シリーズに出てくるキャラクターたちも個性的で可愛らしく、本屋さんの店内や各シーンも細かく描きこまれていて、何度見ても楽しめます。

カバーの内側と帯で本屋さんごっこができる付録がついていたり、おまけについている『どんぐりしょてんつうしん』も、ぎっしり書かれていておまけとは思えないクオリティーです。

絵本は20.7㎝×29.5㎝の横長の大きさで、大人が両手を広げて横に並べたくらいの大きさです。

☆あらすじと書店員の感想

●どんぐりむらの本屋さんはいつも素敵な本がたくさん!今日はどんな本、どんなお客さんと出会えるかな?夢と楽しさに溢れた本屋さんです。

どんぐりむらの本屋さんには店員さんが3人います。みんなどんぐりの種類で人が描き分けられ、どんぐりについている「帽子」が髪の毛のように描かれていて、みんな個性的です。

本屋さんには、毎日いろんなお客さんが来ます。大人も子どもも、今日はどんな本に出会えるかな、とワクワクしながら来店しているようですよ。今はインターネットでも本が簡単に購入できる時代になり、注文したら自宅に届いてとても便利ですよね。しかし手元に本が届くまで実際に本を手に取って見てみることができません。本屋さんは、本を直接手に取り、目に触れて、選ぶ楽しさがある。そして、目的のものとはちがう、新しい意外な本との良い出会いがあるかもしれない、そんな不思議な出会いがあるところなのかなと思いました。

そして、この本屋さんでは、好みの本があった人同士で友達ができたり、子ども連れのママさんの憩いの場になったりなど、本を通じて素敵なつながりが生まれていますね。

この絵本におまけでついている「どんぐりしょてんつうしん」に書かれているのですが、町にある小さな本屋さんでは、経営が厳しいところもあるそうです。しかし、儲け主義ではなく、高い志を持ってお仕事をされている方が多く、地域の子どもたちのために頑張っている、という声もあるようで、実際に居場所がない子どもたちが本屋さんで時間を過ごすというときもあり、そのような子の見守りも影ながらされているところもあるそうです。

どんぐりむらの本屋さんでも、お母さんにうんと怒られて悲しい気持ちでやってきた男の子に、店長さんは元気になれる絵本をおすすめしました。すると次の日、その男の子は今度は元気いっぱいで本屋さんに来ることができました。とても素敵な関係ですね。絵本や本屋さんには、本以外にも地域での大きな役割を担っているように感じました。また、みんなを笑顔にしてくれる不思議な魔法があるのかもしれないとも思いました。

そして、ほかの書店員のこなろうとくるんも、入院している子や、お話会のときの子どもたちに、どうしたら喜んでもらえるのかなと相手のことを考えながら本について考えていきます。本が好きだから書店員として頑張っている二人ですが、それ以上に人と関わることが好き、相手のことを考えて、喜んでもらえることをしたい、という優しい気持ちであふれているんだろうなと思いました。

素敵な書店員さんがいるどんぐりむらの本屋さんは、いつどんな気持ちのときに行っても、温かく迎えてくれて、帰るときには明るい気持ちで帰ることができる、そんな書店のように感じました。自分の近所にあったらしょっちゅう行ってしまいそうです。(笑)

●細かいところまでぎゅっと描きこまれていて、どのページもすみずみまで目を通したくなる可愛さ!作者のなかやさんのこだわりを感じます。

表紙の本屋さんの絵からとってもにぎやかです。なかやみわさんのインタビューにもありますが、この本を制作するにあたり、なかやさん自身がいろんな書店に直接インタビューに行かれたそうです。大きな書店から町の小さな書店まで、いろんなところを見て、どんぐりむらの本屋さんのイメージを詰めていったそうで、この絵本の中に描かれている「本の陳列」についてはかなり力を入れて描かれたそうです。本の陳列は書店員さんが特に力を入れているところなので、どんぐりむらの本屋さんの本棚も、びっしりと本が入り、新刊コーナーや売れ筋ランキングコーナー、子ども用の回転塔の本棚もしっかりと描きこまれています。

回転塔の絵本の中身はページが進むと中身が売れて入れ替わって部分もあるそうで、その点にも注目です。

そして、本屋さんのキャッチコピー「ほんはこころのえいようです‼」と書かれたものが壁に掲げられていますね。この言葉を読んだとき、なるほど!素敵だな、と思いました。なかやさんがインタビューをされた本屋さんで実際にキャッチコピーとして掲げられているものを少しアレンジして絵本の中でも使われているそうです。

たくさんの本があって、どの本も読んだ人になにかを与えてくれる。文化教養を学べる。大人も子どもも、本を読むとその世界に入っていって楽しめる。本って素敵で、なくてはならない存在ですね。

この本屋さんでのお話会でも、海のないどんぐりむらで、海の中を冒険するお話を読んだくるん。聞いている子どもたちはまるで海の中を気持ちよく泳いでいるような体験をしていました。とっても素敵な経験ですね。本を読んで、想像の世界が広がり、その中でどう過ごすかは自分の自由です。どんな場面でも本の世界ならだれでも入っていける、本当に不思議な感覚に思います。海の絵の描写もとてもキレイで、雄大な自然と、魚たちの優雅に泳いでいるようす、立体感を感じます。光り輝く宝物を見つけたページも、まるで光っているように見えるように思いました。ストーリーも絵も、本当に引き込まれてどんどん読み進めていきたくなります。

どんぐりむらのほんやさん 裏表紙

●どんぐりむらの本屋さんの書店員さん、本屋さんの中もなかやさんの思いがぎゅっと詰まっています。本の中にも、ストーリー以外にたくさんの楽しみがありますよ!

どんぐりむらの本屋さんの外観や、本の積み方も、いろんな書店を参考にしてイメージを固めていったとなかやさんのインタビューに書かれています。また、どんぐりむらの本屋さんの店長さんは、本が好きで、知識豊富、みんなに親切丁寧、という、こんな店長さんがいたらいいなという思いで人物像が出来上がったそうで、その作成秘話を知ってからもう一度読むと、また違った角度から深く楽しむことができてますます面白く感じました。

また、裏表紙の内側には、どんぐりむらの仲間たちの紹介が描かれているので、この村の人間関係などを知ることができます。本の中に出てくるキャラクターもいますので、ぜひ探してみてくださいね。

そして表紙の内側には、そのキャラクターが上に並んで描かれていて、あみだくじがその下に描かれています。キャラクターを選んでたどっていくと、おすすめの本に出会えるゲームのようになっていて楽しめます。

また、絵本のカバーと帯には、本屋さんやキャラクターたちを切り取って本屋さんごっこをして遊べるようになっています。回転塔を作ったり、遊び方も書かれていますので、切り取って「どんぐりむらの本屋さんごっこ」を楽しんでみてはいかがでしょうか。

また、「どんぐりむらしょてんつうしん」もおまけでついていて、内容盛りだくさんです。本屋さんでの出来事が新聞の記事のように書かれていたり、裏にはなかやさんから「へんしゅう裏話」として本や本屋さんについて書かれているコラムもあり、こちらは「おうちの方へ」ともありますので、大人の方がじっくりと読んでみてはいかがでしょうか。

なかやさんの思いがぎゅっと詰まった、可愛らしいどんぐりむらの本屋さんのお話です。本の不思議な魔法の世界へ、ぜひ遊びに行ってみてください。

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にむさん
  • にむさん
  • 現在8歳と3歳の男児の育児に奮闘中です。
    兄が弟に絵本の読み聞かせをしてくれることもあり、そこから学ぶことも多い日々です。
    短大で介護の勉強をし、介護福祉士を持っています。