まえとうしろどんなくるま2 きんきゅうしゃりょう
のりもの好きにはオススメ★じっくり緊急車両を見たことがない方にもぴったり!今まで知らなかった発見があります!
☆3つのおすすめポイント
- 7種の緊急車両車を、前から見たアングル・横から見たアングル・後ろから見たアングルの3方向から紹介しています。
- 車の装備や、どんな役割があって、どんな時に出動するのかを図解しています。
- 仕事に合わせた出動服はそれぞれ違っていて、それぞれかっこいい!
☆あらすじ
作品名である”緊急車両”ってどんな車があるのでょうか。
前から・後ろから、よく観察しながら読んでみよう!
「この車 何の車?前から見て、今度は後ろから見てみて。
そう!パトロールカー 警察官が乗る車だね。事件や事故があったら、サイレンを鳴らしてかけつけるよ!」
パトロールカーには赤色灯、スピーカーが装備されていて、どのように光ってサイレンはどこから鳴っているのか、”真横”のアングルから観察して、詳しく図解しています。
他のパトロールカーや警察署とやりとりできる、”無線”もあるぞ!
「つぎは、何の車? カラーが2パターンあるみたい。前と後ろから見てみて!
そう!白バイ スピード違反の車を見つけたら、いっきにスピードをあげて追跡だ!」
バイクの排気量は800ccの物と、1300ccの2種類ある。軽自動車より力がある。
赤色灯・スピーカー・無線、パトロールカーと同じ装備が整っている。
次はどんな車?・・・
人を助ける車たちの役割ってそれぞれ何でしょうか。
知っているようで知らない、緊急車両を、本を手にとった子どもにもわかるように説明しています。
☆際立った特徴
本書は、パトロールカー・白バイ・ポンプ車・はしご車・救急車・高速道路のパトロールカー・レッカー車の7種の緊急車両車を、前から真横から後ろからと3つのアングルで紹介し、「どんなくるま?」と初めに問いかけてから、次のページで詳細に車の装備や、どんな役割があり、どんな時に出動するのかを図で説明しています。
なんと言っても、それぞれの車の装備が前・後ろ・横からと全てのアングルで見ることが出来ます。ポンプ車・はしご車は際立って装備が複雑にあります。
はしご車については、高い場所まではしごを伸ばす特徴があるため、それを本書で再現するための工夫がしてあります。1枚だけページが折り込んであるため伸ばすと、はしごが伸びた状態を見ることが出来ます。
隊員達も現場に駆けつける際に着る「出動服」を着ています。服については詳細は載っていませんが、それぞれの仕事に合わせた出動服はそれぞれに違っていて、かっこいいです。
● 絵の美しさは絵のようで本物のよう
作者のこわせもりやす(小輪瀬護安)さんはザ・チョイス大賞展で入選、イタリア・ボローニャ国際絵本原画展で連続入選しています。本書の絵も写真みたいでもありCGみたい。これも絵なのかい??と間近で見ても素人の私にはどうやって描いているのか想像できません。図鑑だから写真の方が良いのでは?と思う方もいるかも知れませんが、小輪瀬さんの絵だからこその車両の良さや、隊員のカッコよさが伝わる、素晴らしい絵本だと思います。
☆書店員の感想
道路を走る緊急車両を見かけることは、必ず1日1回はあるのではないでしょうか。それほど身近で、私達の生活を生活をいつも守ってくれる”緊急車両”について、あまりよく知らなかったのですが、みなさんはどうでしょうか。
パトロールカーなんかは、被害に合った時は来てほしいけど、基本的にはご厄介になりたくない相手です。パトロールカーなんて正直見かけると悪いことをしていなくても、一瞬ドキッとしてしまいます。じーっと見つめてみていると、もしかして不審者に思われるのでは?と思ってしまい見れません。
救急車や消防車も大抵見かける時は、サイレンが鳴っている時なので、邪魔にならないようにすぐに道を空けなければいけません。
”緊急車両”については今までじっくり見たことないから、知らないことだらけです。
本書を読んでみて、びっくりしたことがいくつかあります。
まず、白バイを2種類紹介しています。排気量が違うそうです。一般道と高速道で変えているのでしょうか。
すごく重そうなバイクが、猛スピードで走っていくのを見かけたことがありますが納得です。
私は高いビル地域に住んだ経験がないため、ハシゴ車はテレビでしか見たことがありません。
火事の時は、高くはしごを伸ばして隊員が先端のバスケットに乗り、救助者を救出したり、放水します。火事の現場に自ら近づいて行かなくてはいけない危険な任務です。恐怖もあるし、強い責任感がないと出来ない仕事だと、改めて感じました。
私達の暮らしを守ってくれる”緊急車両”、そして働く隊員たちの仕事をもっともっと覗いてみましょう。
- 作品名:まえとうしろ どんなくるま2 きんきゅうしゃりょう
- 著者名:こわせ もりやす
- 出版社:偕成社