アンパンマンのしかけえほん⑥ いけるといいね トイレ
これからトイレトレーニングを始める子にピッタリ!みんな大好き、アンパンマンと一緒に、トイレに行く練習をしてみましょう。
☆3つのおすすめポイント
- トイレってなぁに?アンパンマンとお友達の、トイレについての楽しいお話です。
- アンパンマンのキャラクターたちがトイレに行っている絵に、親近感が湧いてきます。ぼく、わたしも、おトイレ行ってみようかな?という気持ちになれそうです。
- おむつからトイレへ。進み方はその子その子で、それぞれ。ゆっくり進めていきましょう。
☆あらすじ
アンパンマンとお友達がトイレについて楽しくレクチャーしてくれます。
おでかけの前にはトイレに行きましょう。
ちびぞうくんがトイレに入っているので、ネコみとウサこは順番に並んで待っています。
ちびぞうくん、一人でトイレでおしっこができました。
次はブタおくんが、トイレでうんちをしています。うんちのあとは、トイレットペーパーでお尻をキレイに拭けました。手もきちんと洗って、アンパンマンに褒められています。
ウサこちゃんは、トイレが終わったら、水をきちんと流しました。
トイレを済ませ、遠足に出発です。
しかしバイキンマンは、トイレに行くよう勧められても、フンッと行く気がありません。
みんなでSLマンに乗って出発しました。
すると、やはりだんだんトイレに行きたくなってきたバイキンマン。途中で止めてもらい、トイレに駆け込み、間一髪間に合いました。
☆際立った特徴
お子さんに馴染みの深いアンパンマンたちが、トイレについて教えてくれる絵本です。
トイレでの排泄だけでなく、順番に並ぶことや、水を流すことなど、基本的なマナーも盛り込まれています。
中はしかけ絵本になっていて、右のページが折りたたまれていて、開くとトイレの中にいるキャラクターのようすが見られるような仕組みになっています。めくり方や、しかけの作りは簡単ですので、小さいお子さんでもめくったり閉じたりしやすくなっています。
また、表紙の裏側にあたる本のカバーには、「おうちのかたへ」と、無藤 隆さん(白梅学園大学教授、元お茶の水女子大学付属小学校校長)からのメッセージが書かれていて、「出なくても平気、まずトイレに行って座ることが楽しくなるようにしましょう。」とあります。このあとに続く文章も、とても参考になりました。親子でおおらかにトイレトレーニングを進めるヒントが詰まっていますよ。
本のサイズは15×16㎝で、大人も子どもも気軽に手に取れる大きさです。
☆書店員の感想
●トイレってなぁに?アンパンマンとお友達の、トイレについての楽しいお話です。
生まれてからしばらく、トイレという個室には行かず、おむつの中でおしっこやうんちをしていた子どもたち。それが、成長とともに、トイレに行くようになる日がだんだんとやってきます。
大人はもう、トイレに行くことはごく自然な行為になっています。けれど子どもたちは、トイレで排泄をするということは、未知なる挑戦になるわけですね。
そんな、ちょっぴりドキドキ…なトイレデビューを、アニメなどでおなじみの子どもの味方、アンパンマンとお友達たちが一緒に応援してくれますよ。
トイレに行って何をするのかな、どうしたらいいかな、いつトイレに行ったらいいのかな…。アンパンマンのお友達が仲良く教えてくれます。
●アンパンマンのキャラクターたちがトイレに行っている絵に、親近感が湧いてきます。ぼく、わたしも、おトイレ行ってみようかな?という気持ちになれそうです。
表紙のバイキンマンは、一生懸命おしっこを我慢しています。そして、裏表紙のバイキンマンは、便座に座ってなにか考え事をしているようにも見えます。裏表紙のバイキンマンを見た次男は、「バイキンマンがおトイレ座ってるね。」と興味津々でした。アニメのキャラクターもおトイレするんだ…、という素朴な感覚だったのかもしれません。
中に描かれたお友達たちも、順番に並んで、おしっこして、うんちをしてお尻を拭く、トイレの水を流す、手を洗う…、当たり前のことのようですが、馴染みのあるイラストとして視覚で情報が得られることで、より自分のこととしてイメージしやすいのではと思いました。
また、出かける前や寝る前におしっこに行くよとすすめても、「いましたくない」と言われることが多くあります。「出ても出なくても、とりあえず座ってみて」と言って行ってもらうこともありますが、このお話を読んで、「出かける前はおトイレに行っておいたほうがいいんだな」という気持ちに少しずつ結びついてくれるように思いました。
●おむつからトイレへ。進み方はその子、それぞれ。ゆっくり進めていきましょう。
我が家の息子たちのおむつが外れるきっかけになったのは、保育園の先生からの一言でした。
「おしっこの間隔が長くなってきていて、おむつがぬれていないときがあるので、おトイレにすすめてみてもいいかもしれません。」
「そうなんですね!!」と、ビックリ。二人共、2歳3ヶ月頃くらいにそう言われたように思います。超がつくズボラ母なので、トイトレ… まだまだ先でしょう!と思っていました。
たまに、気が向いたら座らせてみようかな〜、程度で、「お母さんおトイレ行くけど、一緒に行く?」と誘ってみるくらい。この日から、「やってみたほうがいい…のかな!?」と、半信半疑で始めたのを覚えています。
長男のときは、そう言われた日から、おむつのようすを見て声をかけました。案外、便座に座ることに抵抗はなく、すんなり座りましたが、便座に座っておしっこを出す…、どういうこと?といった表情でしばらくお互い見つめ合っていました。(笑)男なので、ちょっと陰部をツンツンとしてみたらいいかな?と、少しだけツンツンしてみましたが、出ず。「おしっこシーよ、シー」と声をかけるも出す感覚がなかなか掴めない日があり、出たり出なかったりしました。
けれど、長男のときはトイレに行って座ったらシールを貼ることにしてみると、トイレに行くという行為は楽しくなったようでした。そのうちにおしっこが上手にできるようになり、お兄ちゃんパンツも喜んで履いていました。そのあと便になると、長男は赤ちゃんのときから便秘になりやすいので、洋式便座は踏ん張りが効かず、おまるが活躍しました。はじめは洋式便器で頑張ってみて、難しいときはおまるへ…という流れでした。
次男はというと、長男のようすを四六時中見ている子だったので、トイレの認識は早く、トイレに行って座るとすぐに出、私もびっくりしたので大きく褒めると、とっても喜んでいました。けれど、長男のときよりシールにはあまり興味がなく、効果は薄かったです、何がその子にハマるかわからないので、いろいろ試してみるのがいいのかもしれないなと感じました。
おしっこもうんちもできるようになったので、あとは上手にお尻が拭けるようになるといいなぁ…、と切実に思っています。
絵本では、アンパンマンと一緒に、トイレについて楽しく知ることができる内容となっています。トレーニングというよりは、お話から自然と記憶に残るような感じに思います。生活の中で、自然と生かされてくるように思いました。
- 作品名:アンパンマンのしかけえほん⑥ いけるといいね トイレ
- 著者名:原作 やなせ たかし 作画 東京ムービー
- 出版社:フレーベル社