カラフル
カラフルな色がいっぱい!いろんな色や形が登場してきます。可愛いお顔もあり、色のいろんな変化が楽しい絵本です。赤ちゃんの頃からおすすめです。
☆3つのおすすめポイント
- とってもカラフル!いろんな色がたくさん登場してきて、色が主役のような絵本です。
- 色や形についての学びも深まります。お子さんと一緒に色や形の名前を話してみると、本の楽しみの幅が広がります。
- 最後のページはまるで絵の具のパレットのよう。色が混ざるって不思議。色遊びが楽しくなりそうです。
☆あらすじ
まず表紙をめくると、14個の丸が並んでいて、みんな色と表情の組み合わせが違っていて、大きさも少しずつ違っています。
今度はページの下の端っこに、4つの三角が現れました。みんなそれぞれ顔が描かれていて、じっとこちらを見ているようです。
それがページをめくると。ぴょーんと飛び出しました!にょきにょき!!
三角が3つ、4つと積み重なっていて、みんなニコニコ楽しそうです。
お次は丸がころころ… 5色の丸です。
次のページでは、丸たちがもっと増えて、みんなムギューとくっつきあっています。
今度は四角の登場です。11個の四角が、ページの隅の方からじわじわ集まって来ています。
次はどう変化するのでしょうか…!?
ページを進めると、11個から14個の四角に増え、みんな仲良くくっつきました。四角でかたそうなイメージですが、キュッとみんな優しくくっついています。
その次は、ページの左側から14本の棒のようなものたちが、今にも動き出しそうなようすで横向きに並んでいます。みんな今か今かという表情をしているようです。
せーの、と声を合わせ、びよーんと一斉に伸びていきました!不思議な生き物のようで並んだ横縞が本当にカラフルです。
今度は14個の三角たち。周囲から中心へ集まろうとしているようです。
ページが進み、中心にみんな集まりました。中心に向かってみんな上手に集まり、まるでパラソルの中心部分やビーチボールの色が集まっている部分のようです。
最後に色たちが集まって、楽しくぐちゃぐちゃに混ざり合いました。
☆際立った特徴
文章や言葉は少なめで、とにかく色と形をとことん楽しめる絵本です。
色が動いているような、不思議な気持ちにもなってきます。それぞれの形に顔が描かれていて、キャラクターのような可愛さがあります。
色や形がはっきりしていますので、小さい赤ちゃんから楽しめる内容です。
本の大きさも15㎝✕15㎝で、丈夫なボードブックの作りです。次のページが自然と浮き上がってきますので、テーブルなど平らなところに置いて、自分でめくって読み進めていくことが出来ます。いろんなかたちや色がありますので、お子さんの好みのものが見つかりそうです。
☆書店員の感想
●とってもカラフル!いろんな色がたくさん登場してきて、色が主役のような絵本です。
赤、青、黄色…など、いろんな色がありますが、登場してくるのは全部で14色です。表紙をめくったところに並んでいる丸たちが登場人物のようで、この子たちが形を変えて登場してきます。
三角から始まりますが、ページをめくると三角がにょきにょきっと勢いよく現れ、ハッとするような変化が視覚から楽しめます。積み木では三角同士はなかなか重ねるのは難しいので、新鮮な重なりのように感じました。
丸が転がるようすも可愛らしいです。まるでボール遊びをしているようなようすから、ビンかなにかの容器の中で丸いものがぎゅっと詰まっているような様子に変化します。お子さんの身近な丸と言ったらなんでしょうか。我が子達は「スーパーボール」と言いそうな気がします。(笑)
四角の重なりも不規則で、14色たちが自由にくっつきあっています。大きさもさまざまな正方形たちがそれぞれに上手く重なり合っていて、お互いに支え合っているようにも見えてきます。
にゅーんと横から14色の棒のようなものが一斉に飛び出ている場面がありますが、左半分が色の層になっていて、右半分を隠すと左半分が大きな虹のような地層のような不思議な描写です。きっちりしていない自由な感じが、楽しさを引き出しているように感じます。
三角が中心に集まるところも、ページをパッとめくって三角の変化を見るのも楽しそうです。みんな仲良く中心に集まって、キレイに先がとがった三角たち。白い部分がないくらいにみんなでぎっしり詰めあっています。みんなできゅっと集まると、楽しい気持ちになってきますね。
●色や形についての学びも深まります。お子さんと一緒に色や形の名前を話してみると、本の楽しみの幅が広がります。
表紙と、表紙の内側のページにはまず丸が描かれています。赤ちゃんが好む形は丸と言われているようで、みんなに馴染みのある形ですね。優しくて可愛い印象の丸たちがいくつも描かれています。
我が子たちの色や形についての認識はいくつくらいからだったかな・・・と思うと、あまり記憶がありません。(笑)いま次男は3歳後半ですが、この本を読んで三角、四角、〇〇色だね、とはっきりと答えていました。オーソドックスな丸、三角、四角が順に出てきますので、形を教えてあげることで形への認識が深まるように思いました。
また、色は14色で紫色が赤紫色と、藤色のような薄い紫色もあります。エメラルドグリーンのような薄い緑色もありますので、こんな色もあるね、と少しずつ一緒にお話しながら知っていくのもいいかもしれません。塗り絵のときなどに「この色、あの本にあったな〜」等思い出して工夫するきっかけになるかもしれないようにも感じました。
この本には黒やネイビーのような暗めの色の形が出てこないので、明るさが際立っているようにも思いました。
●最後のページはまるで絵の具のパレットのよう。色が混ざるって不思議。色遊びが楽しくなりそうです。
最後のページは、みんなそれぞれ好きな形になって、ダイナミックに混ざり合います。色たちが混ざり合うという新しい世界観が広がるようです。それぞれの顔も残っていて、ぐちゃぐちゃなようで実はよく見るとなにかの形に見えてくるような気がしてきます。
雪だるまの形があったり、他にはどうでしょう。見る人によって見え方は変わってきそうですので、お子さんと一緒に何がいる?何が見える?と言ってじっくり絵探しをしてみるのも楽しいかもしれませんね。
自宅ではなかなか思いっきり絵の具遊びやお絵かき遊びなど一緒にしてあげられなくて、保育園で色水遊びや壁にお絵かきしたことなど聞くと、とてもうれしそうに話してくれます。
実際に絵の具で遊んだときは、この色とこの色が混ざったら、何色になるだろう?と、いろいろ試して遊ぶといろんな発見がありそうです。2年生の長男は、少しずつ「赤と青を混ぜたら紫色」など覚えてきているようです。絵の具に触れる機会も多いですから、日々学んでいるようです。けれど、同じ色と色を混ぜても、出来上がるのはちょっと違う色だったりします。全く同じ色を作るのって、意外と難しいですね。
また、色って不思議だなと思います。同じものでも、色が違うだけで雰囲気が違って見えてきます。いろんな色があって、色の好みも人それぞれ。長男は青が大好きで、たまに全身青色のコーディネートのときがあります。次男は白色の車が好きだそうです。我が家は濃いパープルのような車体の色なので、次は白色にしてねと言われています。(笑)
そして色もいろんな色が集まると、とたんににぎやかな楽しい雰囲気になりますね。表紙を開いて14色の丸が集まっているところも、14人の個性豊かな人たちが集まっているようにも見えてきます。
いろんな色と形、平面の本ですが、描かれているものは動いているような感覚にもなってくる、元気いっぱいな色たちです。ぜひお子さんと一緒に楽しんでみてください。