ギョギョギョつり

一瞬の出来事何にハラハラドキドキの釣りの物語。釣り好きはもちろん、海の中を覗いてみたいと思う子にピッタリ!

☆3つのおすすめポイント

  1. 「えびで鯛を釣る」ということわざがありますが、それが実際にあるとしたら・・・?おじさんが釣り針に垂らしたイワシをめぐって、海の中ではとんでもない事が起きています。さて、小さな魚で大きな魚を釣れるのかな?
  2. おじさん一人じゃ釣れた魚が大きすぎて全く引き上げる事が出来ません。周りの人もお手伝い。よいしょよいしょ!釣り糸の先にはサメの顔が水面から出てきてギョギョ!!驚いたその時、釣れた魚たちの口がぱかッと開いて・・・一瞬でみんな”ぼちゃーん”と海の中に逃げちゃった。
  3. 「おじさん つれてるよ!」と寝ているおじさんに声をかけたり、大きな魚たちが次々と口から魚を出した時は「ギョギョギョギョギョギョーー!!」と読んでいる人も一緒に驚いたり残念な気持ちを感情的に口に出したりと、主人公のおじさんと一緒に釣りを楽しめる絵本!

☆あらすじ

おじさんが海釣りをしに来ました。えさは小さなイワシです。さあ、釣れるかな?

なかなか釣れない魚。おじさんがこっくりこっくり居眠りを始めてしまいました。そこに・・・

あじがやってきて、小さなイワシをパクッ!そこに鯛がやってきてあじを丸ごとぱくり! 誰も起こす人がいないので、おじさんはまだ夢の中。

そこにマグロがやってきて、イワシを丸ごと飲み込んだ鯛を、ぱっくん! まだまだおじさんは気づかず夢の中。

そこに、大きな大きなサメがやってきて、イワシを飲み込んだ鯛を飲み込んだマグロを、 ぶわっくん!!!

ようやく目覚めたおじさん、あわてて竿を引き上げます。ぐぐぐー おもい、おもい、

『こりゃおおものだー!!!』なかなか釣り上げられません。

周りにいた人もみんなで引っ張ります。大人も子どもも女の子の飼っている犬もみんな力を出して『よいしょ! よいしょ! よいしょ! みんなで一気に引っ張るぞ! せーの!よいしょー!!』

釣り針に引っ張られて海から飛び出て来たのは、ぎょぎょ!!『サメだー!!』

そしたらサメは口を開いてマグロを出して、マグロも口を開いて鯛を出して、鯛も口を開いてイワシを出して・・・。魚たちが一斉にぼっしゃーん!!と海に落ちて、そのまま海の底へ戻って行きました。そのはずみで釣り竿を引っ張っていた人が一斉に後ろに尻もちドテーン!!残ったのはえさの小さなイワシだけでした。

大物だったのにね。残念でした。 もう一回!

ギョギョギョつり 表紙

☆際立った特徴

小さないわしを鯛が食べて、鯛をマグロが食べて、まぐろをサメが食べてと、だんだん大きくなっていく魚。それまで気が付かなかったおじさんも、釣竿を引っ張った時の重みにはびっくりしたことでしょうね。その魚を引き上げて姿が見えたとたん、サメがマグロを、マグロがタイを、タイがイワシを口から一斉に出して、一気に小さくなっていく訳ですが、その一瞬の出来事を表現しているページが、パノラマサイズにページが開く”しかけ”になっていて、とてもダイナミックであり、口から出す瞬間をコミカルに描いています。あっという間の出来事です。

☆書店員の感想

「えびで鯛を釣る」ということわざがありますが、もし現実にあるとしたら、こんな風になるのかな?と思わせてくれたストーリーでした。残念ながらおじさんはサメを釣ることが出来ませんでしたが。そもそも、おじさんは大物を釣りたかったのかどうかも・・・?

釣りの楽しみ方は人それぞれなのかなと思うのですが、本書の主人公のおじさんは、おそらく大物を釣るぞ!!と意気込んできたというより、「今日はどんな魚が釣れるかな。楽しみだな」と思って始めたようです。しばらくして居眠りを始めたおじさん。その間に事は海の中で起きるのです。

まずは、小さなイワシをアジがパクッ! そしてそのアジを鯛パクッ!!

誰かが傍にいたら声で起こしてあげれるのに。そして、おじさんは釣竿を手に持ちながら寝ているので、糸が引けば気づきそうではありますが、おじさんは気づかず寝ています。「ちょっとー!おじさん!」と読者は突っ込みたい気分になります。

そして、その鯛を大きなマグロがパックン!!いよいよ大物が食いついたぞ!ここで引き上げたらおじさんはヒーローになれる!「早く気づいてー!竿を引いて!!」と、読者も必死で大きな声で起こしてあげたい気分です。そして・・・

なんと、まぐろを今度は大きなサメがぶわっくん!! これは大変だ。お手上げ状態かも。でも、「おじさん、おじさん、釣れてるよー!」と恐る恐るおじさんを起こしてあげた方がいいのかな。

そんな海の中の出来事を知らないおじさんがようやく起きました。釣り糸が海に向かってぐんぐん引っ張られていることに気づきました。『ぐぐぐ~っ おもいおもい。こりゃ、大物だー!!』

読者だけはもう何が釣れているのか知っていますので、どうやって釣りあげるんだろうとハラハラしてきます。

『よいしょ、よいしょ!』とおじさんとその周りの人も協力して引っ張ります。

すると、大きなサメが糸に引っ張られて、海面から顔を出しました。

竿を引っ張っていたおじさんや、手伝っている人達もギョギョ!と、驚いています。そして、しかけページをめくると、今度は大きなサメの口が開いてそこからマグロが飛び出て、そのマグロの口から鯛が、鯛の口からアジが、アジの口からイワシが一瞬で飛び出てきました。(大きいサメから一気に小さなイワシ・・・)

ギョギョ!と驚いていたみんなが、今度はギョギョギョギョギョー!!!!!と目の前の出来事にさらに驚くのです。 

そして、一気に引っ張られていた糸が緩んで、おじさんたちは尻もちドテーン!魚たちはぼっしゃーーーん!! と海の中へ。

あっという間の出来事だったのでしょうね。あっという間の出来事だったのに私はとてもハラハラワクワクしました。釣りに行ってこんなに楽しいこともあるのかな。

尻もちをついて、引き上げに失敗したおじさんでしたが、貢をめくるとすぐに平常に戻って「もう一回」とえさのイワシを付けた釣り糸を海に垂らしています。懲りないねーと思いながら、またまた海の中で何かが起こるのかな?面白いことが起こる予感がしてきます。

人間には見えない海の中では、どんなことが起こっているのかな?想像をするだけで楽しくなってきますね。

ギョギョギョつり 裏表紙
よっぴー
  • よっぴー
  • 書店員のよっぴーです。2人の男の子と、1人の女の子の母として、毎日育児奮闘中です。
    私は自分の子どもに沢山の愛情を子どもが嫌がる時が来るまで、沢山沢山注ごう。心をもしコップに例えるなら、そのコップが溢れて「もう大丈夫だよ!」となるまで続けようと思っています。それだけは大事にしている信念です。
    絵本を読むのもその一つです。
    大切にしている愛情を伝える方法の1つだと思っています。
     
    保育士・幼稚園教諭二種・介護福祉士です。
    他に、ベビーシッター・ベビーマッサージ・ベビー’sサインなどの資格も持っています。
    絵本の感想とともに私の育児経験、保育士・幼稚園教諭としての感想などご紹介出来たらと思っています。