あぶくたった わらべうたえほん

ふれあい遊びにピッタリな一曲が絵本に!!歌って触れ合って遊ぶのが好きな子にピッタリ!季節は冬にオススメ☆

☆特徴

  • 童歌「あぶくたった」のうた絵本。
  • ねずみのお母さんが小豆を煮ておしるこ作り。歌に合わせて描いている。
  • 巻末には歌詞と楽譜付き。
  • レトロ感のある作風で、古い良き昭和感を描いている。

☆読み聞かせのポイント

  • 歌いながら読み進めると読みやすいし、より一層絵のユーモラスさも感じると思います。
  • 「煮えたかどうだか・・・」の場面では、家族が一人また一人と味見する人が増えていきます。「味見してみようか!」と指で鍋から一口拝借しましょう!お子さんに「煮えたかな?まだかな?」と聞いてみましょう♩ネズミの家族の一員になれます!
  • 絵本の後は、ふれあい遊びとして「あぶくたった」を楽みましょう!
あぶくたった わらべうたえほん 表紙

☆あらすじ

割烹着を着たねずみのお母さんが、大きなお鍋の前でお玉を持って鍋の周りで踊って歌います。蓋がしてあるお鍋の中には小豆がいっぱい!お母さんはお汁粉を作るためにグツグツと小豆を煮ています。

「あぶくたった にえたった・・・♩」

さあ、煮えたかな?少し食べてみようかな。

「まだ煮えていないわ。」

今度は3人の子ども達もお母さんと一緒に歌って踊ります。手には大きなスプーン!

「あぶくたった にえたった・・・♩」

さあ、煮えたかな?みんなで食べてみようか。

「あらあら、まだ煮えていないね。」

そこに父さんネズミとおじいちゃんねずみも加わって歌って踊ります。

「あぶくたった にえたった・・・♩」

「むしゃむしゃ。もう煮えたみたいじゃ!」

そこにお餅を焼いたおばあちゃんねずみもやってきて、アツアツのお餅を鍋に入れたら、みんなが大好きなお汁粉の完成!!

みんなで仲良く「いただきます!!」

そしたら、すぐに食べ終わって、みんなでそろって「おかわりちょうだい!!」

☆書店員の感想

レトロ感がわらべ歌にピッタリマッチしています!!

あずきをグツグツ煮ているお母さんねずみ。昔ながらの金色のお鍋の中に茶褐色の小豆、そして、お母さんねずみのもんぺとかっぽう着姿、家族の着物姿が昭和レトロ感をかもし出しています。今ではあまり見かけなくなりましたが、円形のちゃぶ台の周りを家族みんなが囲んでいるのも、また一つの昭和の日本の家庭の姿だと思いました。不思議と全てがピッタリマッチしています。これだけで鍋の小豆が美味しそうに見えてくるのは私だけでしょうか。

ねずみ達が味見する姿を見ているとあずきの甘い匂いがここまで漂ってきそうで、よだれが出てきそうになります。

お鍋の周りで「煮えたかな?まだかな?少し食べてみようかな」と踊る、陽気なねずみのお母さん。

小豆は煮るまでに手間と時間がかかると聞きます。渋抜きをして下茹でして、味をつけるまでに数時間かかるそうです。

そう考えると、本書で描くお汁粉作りは、工程の最後の最後。「もうすぐ煮えるよー!やっほー!!」とウキウキ踊りたい気分なんだろうなと思ったし、ねずみのお母さんにとって仕上がりが嬉しいし、みんなが美味しく食べてくれるかな?とワクワクする時間なんだろうと想像してしまいます。

お母さんがヤッター!ヤッター!もうすぐ出来るぞー!と踊っていたら、それはもう、家族も気になるし、美味しく出来たんだろうなと思いますよね。

なによりお母さんねずみの踊りが家族中にHAPPYを充満させたように思いました。

あぶくたった わらべうたえほん 裏表紙

家族だんらんする姿が楽しい!そして男性陣の食欲旺盛な事!!

ねずみはそもそも大家族。そんなイメージが私はあるのですが。本書で描かれるねずみの家族は両親と祖父母と子どもが3人です。

お母さんはお汁粉を作り、おばあちゃんはお餅を焼きます。休んでいたおじいちゃんとお父さんは、美味しい匂いとみんなの踊りに誘われて、味見隊に加わって「あぶくたった にえたった」と子ども達と歌い踊り出す所がとってもユニークだと思いました。

最後に「煮えた煮えた!」とOKサインを出したのがおじいちゃんだっていう所も、また良いポイントですよね。家族が全員仲が良い事をすごく感じさせるシーンだったと思いました。

さて、家族7人が一緒に1つの大きな鍋を囲んで、「いただきまーす!!」とお汁粉を食べる姿。見ていて飽きないシーンだと思いました。

豪快に食べる子ども達は、大人顔負けのスピードで食べ終わってしまいました。

物語のラストは家族全員の「おかわりー!」の声とおばあちゃんとお母さんにお椀を差し出す姿です。

なんて嬉しい「おかわり!」でしょう。美味しい物をみんなで食べる喜びや幸せがジンジン伝わる1冊でした。

よっぴー
  • よっぴー
  • 書店員のよっぴーです。2人の男の子と、1人の女の子の母として、毎日育児奮闘中です。
    私は自分の子どもに沢山の愛情を子どもが嫌がる時が来るまで、沢山沢山注ごう。心をもしコップに例えるなら、そのコップが溢れて「もう大丈夫だよ!」となるまで続けようと思っています。それだけは大事にしている信念です。
    絵本を読むのもその一つです。
    大切にしている愛情を伝える方法の1つだと思っています。

    保育士・幼稚園教諭二種・介護福祉士です。
    他に、ベビーシッター・ベビーマッサージ・ベビー’sサインなどの資格も持っています。
    絵本の感想とともに私の育児経験、保育士・幼稚園教諭免許を持つ書店員としてのアドバイスなどをご紹介出来たらと思っています。