げんこつやまのたぬきさん

ユーチューブで書店員ふたりが、絵本と子育て体験を語ります

赤ちゃんの読み聞かせにピッタリ!「げんこつやまのたぬきさん」の歌や手遊びも楽しめます。げんこつやまの動物たちとお月さまの愛情の繋がりを感じる絵本です。

☆3つのおすすめポイント

  1. 赤ちゃんから楽しめる童謡「げんこつやまのたぬきさん」の歌絵本です。お子さんと歌いながら、絵を見ながら、手遊びしながら楽しむことができます。楽譜あり。手遊びはたぬきさんの絵で教えてくれます!
  2. 色鉛筆で、歌から感じられる世界を優しいタッチで描いています。じっくり色を重ねて描かれる動物たち、風景は見応えあり!!「げんこつやま」での動物たちとお月さま・げんこつ山・雲など…愛情の繋がりを感じます!
  3. 著者長野ヒデ子さんの遊び心なのでしょうか、中盤に「ソソラソラソラ うさぎのダンス」と書かれたステージの垂れ幕が出てきます。ここにも童謡が隠れていました。

☆あらすじ

「げんこつやまの たぬきさん おっぱいのんで ねんねして だっこして おんぶして またあした」の童謡の歌詞に合わせて、たぬきの親子が山に登ったり、月に照らされながら腹鼓して遊びます。お母さんの胸の中でおっぱいを飲んで、お父さんもそばに来てお昼寝。だっことおんぶをして遊び、またすやすやとみんなで眠ります。

2番は、うさぎ達がお遊戯会でダンスを披露します。そのうさぎたちもげんこつ山に住む一員。夜になり寝床に帰って行きました。「またあした」

3番は、げんこつやまのお月さま。雲の中で眠ったり、げんこつ山に抱っこやおんぶをしてもらい、げんこつやまに住む動物たちが眠る様子を優しく見守ります。

☆際立った特徴

「げんこつやまのたぬきさん」の童謡を絵本にした作品です。

色鉛筆で色を重ねて描かれた本書は、とっても暖かい雰囲気です。

動物の子ども達が親に愛されて育っている、そしてその家族を月が優しく見守っている、その月もきっと誰かに愛されている、といった”愛情の繋がり”が感じられる作品です。

本書の最後に「げんこつやまのたぬきさん」の楽譜と歌詞が書かれています。登場するたぬきさんが手遊びも紹介しています。

中盤にげんこつ山の9匹のうさぎ達が登場します。うさぎのお遊戯会があり、ダンスを踊るのですが、ステージの垂れ幕に「ソソラソラソラうさぎのダンス♬」と書かれています。こちらも「うさぎのダンス」という童謡ですね。隠れた面白さ!著者長野ヒデ子さんの遊び心が素敵です。

↑ リビング書店の動画でも「げんこつやまのたぬきさん」と「うさぎのダンス」の歌と、手遊びを紹介しています。ぜひ御覧ください!(書店員のアレンジあり!!)

げんこつやまのたぬきさん 表紙

☆書店員の感想

著者長野ヒデ子さんのオリジナル歌詞で、さらに「げんこつやまのたぬきさん」の世界が広がっています。3番までいくと、「げんこつやま」での愛情の繋がりを感じます!

たぬきの家族がげんこつ山で生活しています。たぬきの子ども達はお父さんお母さんに甘えたり眠ったり遊んだりおっぱいもらったり。愛情たっぷりに育っています。

夜、ぽんぽこぽん♬と音が聞こえてきそうなほど、楽しそうに腹鼓をしているたぬきさん家族。まんまるな月に聞かせてあげているのかな?遠い空まで音が届くように楽しそうに大きな音で鳴らしているようにも見えます。「いつも照らしてくれてありがとう!月の光の恵みを与えてくれてありがとう!」と感謝を込めているのかもしれませんね。

次は9匹のうさぎたち。昼間はお遊戯会で元気にダンスしています。暖かい太陽の光がうさぎたちをライトアップして、とても盛り上がっている様子です。

「ソソラソラソラ うさぎのダンス」を踊っているのでしょう!みんな水着やレオタード姿で、元気いっぱいです。そんなうさぎ達も、夜になったら寝床のあるげんこつ山に帰っていきます。「またあした」ぴょんぴょんと楽しそうに手を振ります。

最後は、みんなを照らしていたお月さまです。げんこつやまに雲が近づいてきました。なんだか嬉しそうの山の上に登ったお月さま。雲からおっぱいをもらって、お布団のようにふわっと包んでもらっています。山に抱っこやおんぶをしてもらい、愛情たっぷりもらったお月さまは、今度はげんこつ山の動物たちが眠る様子を優しい光で見守ります。

私は、げんこつ山に住む動物や、太陽や月・雲や風がお互いに誰かを思いやり愛し愛されているんだと感じました。愛情の輪が広がって繋がっているようです★

赤ちゃんから楽しめる「げんこつやまのたぬきさん」を楽しむうた絵本。著者長野ヒデ子さんの絵で、さらに「げんこつやまのたぬきさん」の世界が広がっています。

”げんこつやまのたぬきさん”といえば、高齢の方から子育て中の方まで幅広く知っている童謡です。昭和45年に作られた曲で、約50年前から愛され続けている童謡なのです。

年月が経っても忘れされることのないこの童謡は、おばあちゃんからお母さんへ、お母さんから孫へと受け継がれている、伝承遊びとも言えるのではないでしょうか。

そして「おっぱいのんで ねんねして」という歌詞が、まさに赤ちゃん時期から楽しめる歌・手遊びだと思います。赤ちゃんって正しく【だっこして・おんぶして・ねんねして・おっぱい飲んで】ですよね。簡単なフレーズの中に、保護者の愛情がたっぷり込められているようにも感じます。

私は、「げんこつやまのたぬきさん」の歌詞の中の、「またあした」という言葉が好きです。私は普段から誰かと別れる時はできるだけ「また明日ね!」「またね!」と言うようにしています。『またあした』という言葉には、「また明日元気に会おうね!また遊ぼうね!」という気持ちがギュッと詰まっています。本書の最後のページにも「またあした」とお月さまが動物たちを見守りながら囁いているように描かれています。きっと「また明日たっぷり遊んで、元気に育つんだよ。ゆっくりお休み★」と祈りを込めているのでしょうね。

優しさ・暖かさ・明日また会える安心感があり、時間がゆっくりと流れる山の景色の中で、「またあした」と終わるストーリーが、動物達だけでなく、読者の心も包み込んでくれるような、癒やしてくれるような、とても穏やかな気持ちにさせてくれました。

  • 作品名:げんこつやまのたぬきさん
  • 著者名:長野ヒデ子
  • 出版社:のら書店
げんこつやまのたぬきさん 裏表紙
よっぴー
  • よっぴー
  • 書店員のよっぴーです。2人の男の子と、1人の女の子の母として、毎日育児奮闘中です。
    私は自分の子どもに沢山の愛情を子どもが嫌がる時が来るまで、沢山沢山注ごう。心をもしコップに例えるなら、そのコップが溢れて「もう大丈夫だよ!」となるまで続けようと思っています。それだけは大事にしている信念です。
    絵本を読むのもその一つです。
    大切にしている愛情を伝える方法の1つだと思っています。

    保育士・幼稚園教諭二種・介護福祉士です。
    他に、ベビーシッター・ベビーマッサージ・ベビー’sサインなどの資格も持っています。
    絵本の感想とともに私の育児経験、保育士・幼稚園教諭免許を持つ書店員としてのアドバイスなどをご紹介出来たらと思っています。