ことわざしょうてんがい

おばけや妖怪が大好きな子にピッタリ!七福神も訪れる縁起が上がる「開運ことわざ商店街」に君もレッツゴー!

☆際立った特徴

  • ストーリーの中に「ことわざ」が混ざっている。
  • ことわざの意味も下部に書かれている。
  • 七福神や妖怪・オバケなど変わった登場人物が多く登場!
  • 『縁起がいい』とは何か。昔から日本に親しまれている言葉の文化を自然に学べる。
  • 妖怪やお化けが登場するが、全く怖さを感じない。人間と親しく共存する世界観。
  • 隅々まで面白い!隠れたおばけや、レアな妖怪達を見つけよう!

☆読み聞かせのポイント

  • ことわざを知らなかったり、興味がない子でも、ストーリー展開が面白いので楽しめると思います。セリフの1部がことわざになっていますが、意味を知らなくても、何となくこういう事かなと考えながら見て聞いて楽しめます。
  • 少しずつ「どんな意味?」とことわざを本人が知りたいと思ったタイミングでこんな意味だよと伝えてあげると良いと思います。ことわざについての意味は、それぞれの下部に小さく載ってますよ!
  • 七福神や妖怪・おばけなど、なかなか変わった登場人物がいるので、隅々まで見ていて面白い作品です。「ここにも面白い人がいるね」など、探して話し合ってみるのも楽しいと思います。
ことわざしょうてんがい 表紙

☆あらすじ

女の子のはなちゃんが目を覚ますと、庭の池にカッパがザブンと現れました。

カッパの名前は「ガタロー」。

今日は商店街のセールの日。ガタローも誘ってお父さんとお母さんと、はなちゃんとガタローの4人で行く事になりました。

商店街行きのバスに乗り込んだ4人。ついた場所は「開運ことわざ商店街」。

こんな商店街あったかな?と不思議に思いつつ、みんなはそれぞれ行きたいお店に入りました。

お父さんとお母さんは呉服屋さんへ。はなちゃんとガタローは駄菓子屋さんです。

はなちゃんは”的あて”に挑戦。3度目で大当たり!1等の景品をゲット出来ました。

ガタローは”くじ引き”に挑戦!しかし、いくら引いてもハズレばかり・・・。はなちゃんは、今まで溜めていた1円貯金箱をガタローに差し出して、「これ使って!」と言いました。20回目位でようやくアタリ!!1等の景品ゲットです!

次に、はなちゃんが行ったのは、雨具屋さん。雨具と長靴を買ってさっそく着替えたハナちゃんは、噴水広場で水遊び!カッパになった気分で大はしゃぎです!

そろそろお腹が空いた4人はレストランへ。食後にもらったサービス券でメリーゴーランドに乗ったり、野菜の詰め放題にチャレンジ!!

お土産も買って、デザートも食べた頃、そろそろ帰りの時間になりました。

ガタローとはここでお別れ。開運バスがはなちゃん達を乗せて出発しました。

家に戻った3人は、お土産を広げながらひと休憩。

駄菓子屋でゲットした商品のお披露目をして、土産に買った茶菓子を広げます。「わ・ら・う・か・ど・に・は・ふ・く・き・た・る」と書かれたことわざ饅頭を食べようとした時、

飼い猫のにゃあが、おもちゃのネズミに向かってジャーンプ!

すると饅頭もポンポーンと飛び跳ねて・・・!!

ナイスキャッチのお父さんとおじいちゃん!

家族みんな大笑い!みーんな幸せ気分♬

「笑う門には福来る」

☆書店員の感想

妖怪やオバケなどが、仲良く共存する世界観。ある日カッパがはなちゃんの家に遊びに来た変わった事から始まる、ある1日の楽しいお出かけのお話。

まず私は、カッパのガタローが庭の池から登場したところに驚いたのですが、ガタローをはなちゃんは家の中に招き入れました。最初は家族も「カッパ!」と驚くのですが、それも一瞬で、すぐに「ガタローも一緒にセールに行こう!」と誘うお父さん。

カッパは、そんなに変わった存在じゃないんだなと、ここで読者も納得できるわけです。

そして、セールに向かうバスの中には七福神が先に乗っていました。しかも「開運ことわざ商店街行き」とバスには書かれています。なんか良いことが起きそうな響きじゃないですか!しかも七福神まで乗っていて。

ついた先はもちろん「開運ことわざ商店街」。素敵な出会いが待っていそうでワクワクしますね!

商店街では七福神の他にも、有名なお化けや妖怪と沢山出会う事が出来ます。

”妖怪やお化け”といえば、何となく「運が良い」と真逆で「不幸」とか、「恐怖」を感じさせる存在のように思っていたのですが、私の勝手な思い込み・・・でした。

お化けや妖怪がいて、楽しく共存しているからこそ、この絵本の世界は面白い!色んな出来事が更に楽しい!と思いました。

こんな商店街に私も行って遊んでみたいです!

ことわ ざしょうてんがい 裏表紙

ストーリーのセリフの中にことわざが混ざっています。ことわざを知らない子でも、そのまま読んでも、ことわざの意味が「こんな意味かな?」と何となく分かるように工夫されています。

24個の「ことわざ」「慣用句」「四字熟語」「故事成語」がストーリーの1部に自然な文章で含まれています。私は始め、24個全て「ことわざ」なのだと思っていたのですが、実は4つに分類されているようです。詳しくは本書の最後のページに書かれているのでチェックしてくださいね★

(ここからは、全てについて「ことわざ」と書かせて頂きます。)

ことわざについて興味を持ち始めたのはいつ頃でしょうか?

我が家の子ども達で言うと、4年生でことわざカードなどで覚えた次男。まったく興味がない年中さんの娘。

きっと興味を持ち始める時期は人それぞれですよね。しかし日常的に実は使っている言葉もあります。「笑う門には福来る」とか「終わりよければすべてよし」とか。

「ちりもつもれば山となる」とか「早起きは三文の徳」とか・・・昔の人は上手に言ったものだなぁと感心する時もあります。

きっと「ことわざ」は現在には合わないと思う事(言葉)もあるかもしれませんが、昔の人達の知恵や成功への鍵やヒントも沢山詰まっている言葉なのでしょうね。

そう考えると、「ことわざ」に愛着がわいてきませんか?使ってみたくなりませんか?

私は親子でストーリーを楽しみながら、知らない「ことわざ」も一緒に意味も確かめて覚えてみたいと思いました。

本書で紹介されている「ことわざ」の意味は、ページの下部に意味が載っています。安心★

七福神や妖怪・おばけなど、なかなか変わった登場人物がいるので、隅々まで見ていて面白い作品です。「ここにも面白い人がいるね」など、探して話し合ってみるのも楽しいと思います。

名前の知っているお化けや妖怪は何人位いますか?ちなみに七福神の名前知ってます?隅々まで見て楽しめるし、その妖怪たちについて調べてみると更に面白いかもしれません!

ちなみにどこかに死神さんも・・・描かれていますよ。ぜひ探してみてくださいね★

本書の主人公である、はなちゃんの一家はとっても笑いが絶えない家族のようです。だから開運バスに乗って、七福神が行くような開運商店街に行く事が出来たのではないかと思いました。

ラストのページに、書店街にいたはずの七福神2人が、はなちゃんの家の庭に遊びに来ている場面が描かれています。そのページを見ていたら、「笑う門には福来る」が、現実になっているなと思ったのです。福が寄ってくるというか。

そもそも七福神たちは、笑い声が大好きなのかもしれません♬

よっぴー
  • よっぴー
  • 書店員のよっぴーです。2人の男の子と、1人の女の子の母として、毎日育児奮闘中です。
    私は自分の子どもに沢山の愛情を子どもが嫌がる時が来るまで、沢山沢山注ごう。心をもしコップに例えるなら、そのコップが溢れて「もう大丈夫だよ!」となるまで続けようと思っています。それだけは大事にしている信念です。
    絵本を読むのもその一つです。
    大切にしている愛情を伝える方法の1つだと思っています。

    保育士・幼稚園教諭二種・介護福祉士です。
    他に、ベビーシッター・ベビーマッサージ・ベビー’sサインなどの資格も持っています。
    絵本の感想とともに私の育児経験、保育士・幼稚園教諭免許を持つ書店員としてのアドバイスなどをご紹介出来たらと思っています。