さわってごらん! ふしぎな ふしぎな まほうの木

ユーチューブ動画で保育士書店員が詳しく解説しています

こすって、ゆすって、温めて・・・読者が参加して楽みながら物語を進めていきます。まるであなたの手が魔法使いのよう!2歳頃からの読み聞かせにピッタリ!

☆3つのおすすめポイント

  1. こすって、ゆすって、温めて・・・読者が参加して楽みながら物語を進めていきます。まるであなたの手が魔法使いのよう!
  2. 大きな木が変化していきます。四季を通してどんな風に一年で変わっていくのかな?想像しながらページをめくりましょう!
  3. 優しく木に触れていくうちに、もっと触りたくなってきます。まるでこの木と友達になれたかのよう。
さわってごらん! ふしぎな ふしぎな まほうの木 表紙

☆際立った特徴

こすって、ゆすって、温めて・・・読者が参加しながら物語が進んでいく参加型の絵本です。大きな1本の木が四季を通して、葉っぱをつけて、花を咲かせて、実をつけて、紅葉して、全て葉っぱが落ちて、雪が降って…と変化していく様子を描いています。

変化を見て楽しむだけではなく、「さわってごらん!」「ゆすってごらん!」と誘ってくれるので、その通りにすると、まるで魔法使いになったかのような感覚で、木を変化させることが出来ます。

カバーを外すと、下のような表紙になります。↓大きな一本の木に葉っぱがついて、裏は紅葉した色に変わります。

カバー有りと無しでは、全く違う絵になっていて、それぞれ魅力的です!ぜひカバーも大事に保管したいところですね。

さわってごらん! ふしぎな ふしぎな まほうの木 カバーを外したバージョンの表紙

☆あらすじと書店員の感想

こすって、ゆすって、温めて・・・読者が参加して楽みながら物語を進めていきます。まるであなたの手が魔法使いのよう!

まず、物語が始まってすぐに、葉っぱが無く、寒そうな大きな木が1本描かれています。おそらく季節は3月頃。葉っぱが無いからか、風がぴゅーぴゅーと吹いていそうで、なんだかこの木が寒そうでなりません。早く温めてあげたい気持ちになります。

すると、「この木にそっとさわってごらん」と絵本が読者を誘います。絵本と分かっていながら、何が起こるんだろうと心配になるかもしれませんね。でも大丈夫!そっと優しく触ってみましょう。すると、葉っぱが1枚。もっと触ると葉っぱがだんだん増えていきます。

葉っぱが増えたら、今度はこすってみましょう。すると木にピンク色の蕾がポツッポツッとつきました。そして蕾を一つずつ触ってあげると、次のページではその蕾が開いて大きな花を咲かせます。

まるで読者が魔法をかけてあげているようです。トントンと触ったり、こすったり、撫でてあげることで、寒そうだった木を温めてあげているような気持ちにもなります。

さわってごらん! ふしぎな ふしぎな まほうの木 カバーを外したバージョンの裏表紙

大きな木が変化していきます。四季を通してどんな風に一年で変わっていくのかな?想像しながらページをめくりましょう!

花が咲いて、ふーっと息を吹きかけると、今度は花が散って、黄緑色だった葉っぱの色が濃い緑に変わりました。緑色の実もつきはじめましたよ。

涼しい風が通って、暑い日は、木の下で一休みしたいような爽やかさも感じます。そんな木の実が次第に赤に色づき、リンゴのような果実になります。

実が全部落ちて無くなった頃、葉っぱは黄色に変わり、オレンジや赤色に変色していきます。何て美しい紅葉なんでしょう。

そして、色づいた葉っぱも全て落ちてしまいました。雪が空から降ってきます。太陽の光が反射してキラキラと輝きながら木に積もっていきます。そして、木はお休み期間に入ります。

太陽の光と、雪が染み込んだ土から、沢山の栄養をもらいます。ゆっくり時間をかけてパワーを蓄えるのです。そして、また冬から春へと季節が変わっていくのです。

一本の木を通して、季節を感じることが出来ます。どんな風に1年を過ごしていくのか、お子さんと一緒に見て自然の素晴らしさを感じることが出来ます。

さわってごらん! ふしぎな ふしぎな まほうの木 裏表紙

優しく木に触れていくうちに、もっと触りたくなってきます。まるでこの木と友達になれたかのよう。

たった1本の木なのだけど、沢山の変化を楽しむ事が出来ます。そして、季節に応じて、動物や昆虫が寄ってきます。ここでは描かれていませんが、木の周りにはきっともっと沢山の動物達が集まって、休んだり木の実を食べたり、花の蜜を運んでいるのでしょうね。

近年、子ども達は、木に実際に手を当てて触る機会って少ないと思います。でも木は、とっても人を和ませたり癒す力があると思います。きっと動物や昆虫たちにとってもかけがえのない存在なのかもしれないと思います。

本書は、絵本の上から触れて楽しむ事が出来ます。触っているうちに木の温かさや木の周りに吹く風、木の葉を揺する音、周りで過ごす動物達の声も聞こえてくるように感じます。なんだかこの木に愛情が芽生えてきそうです。

私は、こちらが触って遊んでいるようで、木から優しい気持ちや元気をもらっているように感じました。そして木の大きな愛を感じることが出来ました。

さあ、青い鳥がやってきましたよ。巣の中の卵をあなたの手で温めてあげましょう。するとほら・・・新しい命が誕生しましたよ☆

素敵な物語が始まる予感☆この後どんな風に物語が展開していくのかな?想像すると面白いです。ぜひ、お子さんと一緒に想像を膨らませて楽しみましょう♩

よっぴー
  • よっぴー
  • 書店員のよっぴーです。2人の男の子と、1人の女の子の母として、毎日育児奮闘中です。
    私は自分の子どもに沢山の愛情を子どもが嫌がる時が来るまで、沢山沢山注ごう。心をもしコップに例えるなら、そのコップが溢れて「もう大丈夫だよ!」となるまで続けようと思っています。それだけは大事にしている信念です。
    絵本を読むのもその一つです。
    大切にしている愛情を伝える方法の1つだと思っています。

    保育士・幼稚園教諭二種・介護福祉士です。
    他に、ベビーシッター・ベビーマッサージ・ベビー’sサインなどの資格も持っています。
    絵本の感想とともに私の育児経験、保育士・幼稚園教諭免許を持つ書店員としてのアドバイスなどをご紹介出来たらと思っています。