さわるめいろ

興味を持った方には誰にでもオススメ!大人も子供も目の見える方も見えにくい方も、誰もが苦戦しながら楽しめる迷路☆ゴールした時の感動がスゴイ!!!

☆際立った特徴

  • 2014年度 『産経児童出版文化賞大賞』 『剣淵絵本の里大賞アルパカ賞』 『造本装幀コンクール審査員奨励賞』 を受賞した『さわるめいろ』。
  • 樹脂インクの盛り上げ印刷。
  • 文字がすべて点字付き。
  • 表紙を含め、迷路11種類。
  • ページは繋がっていて、広げる事も出来る。(普段は折り畳まれて本の状態で収納されている。)
  • 背景の模様は、浴衣や伝統工芸などで用いられる日本の伝統的なデザイン(和柄)も多く取り入れられている。
  • 中には文章無し。迷路の模様・盛り上がった凹凸・スタートとゴールの記号・ページの数のみのデザイン。
  • 前半は小さな子でも楽しめるような簡単な迷路。後半にいくにつれて難しい。
  • 目が見える方は絵が邪魔をして盛り上げ印刷が見えない構成。
  • 全盲の方や弱視の方、目の見える方、大人も子供も楽しめる。
  • 指先の感覚が重要な新感覚迷路。
  • てんじつきさわるえほんの「偕成社・こぐま社・小学館3社同時出版企画」の1冊。

☆読み聞かせのポイント

  • 「”てんじ”って何?」「このボコボコは何だろう?」と、子ども達はきっと不思議に感じる事でしょう。『何だと思う?まずやってみようか。』とトライする事から始めてみましょう!
  • 簡単な迷路だと感じたら、ぜひ目をつぶってやってみましょう!目を閉じるとゴールまでが長く感じます。でも指先の感覚を信じて進みましょう!
  • 目が不自由な方が活用する点字。今まで知らなかった子ども達にとって、この本の出会いは素敵な物になると思います。実は身近な色んな所にあるという事を知る良いきっかけになると思います。(点字の他にも、道路にある点字ブロックの事も教えてあげる良いきっかけになります!)

☆あらすじ

表紙を含め、全11種類の迷路が収録されています。表紙と裏表紙には、タイトルと迷路の進め方(触って辿る事)が文字と点字で書かれています。

本文では文字は無く、迷路とスタートゴールの記号、ページ数が文字と点字で書かれているだけです。言葉で説明すると、とてもシンプルに感じるかもしれませんが、白地に迷路自体をハッキリとした色で、描いているので、シンプルと言うよりどちらかというと賑やかな雰囲気を感じるデザインです。

前半は簡単な迷路から始まり、後半へ行くにつれて難しくなってきます。

全てのページが繋がっていて、扇子状に折り畳んで収納してあります。(開くと1枚の大きな紙になります。)大きく開いてグループでそれぞれの場所からそれぞれ目の前の迷路を楽しむといった遊び方も出来ます。

☆書店員の感想

私が点字の絵本に出会ったきっかけになった「さわるえほん」です。

図書館で見つけたのですが、普通の児童書籍が並ぶ一角で見つけました。「さわるめいろ」というタイトルがすでに私の好奇心をくすぐったように思います。

手にとってやっぱり、「面白そう!触ってみたい!遊びたい!」と嬉しい気持ちになりました。私はすぐに違う場所で本を探す娘に声を掛けて、テーブルでページを広げ、その場で二人でトライしました。もちろんその日に借りて帰ったのですが、帰ってそうそう主人や息子達に「これ見てよ!面白いからやってみよう!競争しよう!」と大興奮で紹介しました。

それほど、私の中で本書との出会いは運命的だったのです☆

目の不自由な方に向けた「点字」でありながら、目が見える私でも「絶対楽しそうだ!!」と感じさせる魅力が本書にはありました。

●表紙を見てください。

白地に赤い文字とマス目(縦10×横10)が書かれています。このマス目の上によく見るとボコボコとした凹凸がありますよね。

タイトルに「点字付き」と書かれています。このボコボコが点字と同じ大きさの丸い凹凸になっています。

でも、マス目の上に書かれているとは驚きじゃないですか?私は今まで、「点字」と言えば文字や数字などの横に、誰もが分かるように、はっきりとある物だと思っていました。

まさか迷路になって、わざと線の上に隠すようにボコボコと書かれているなんて。目の見える方も見えない方も同じように見て・触って・辿って遊んで欲しいという著者の気持ちが詰まっています。目の見える子は線が邪魔をして盛り上がったボコボコが見えません。さわる迷路だからこそ、このようなデザインになっているのです。

●さわるめいろシリーズは「さわるめいろ2」「さわるめいろ3」とあり、本書が難しさで言うと一番簡単だそうです。

私は「さわるめいろ2」も読んだのですが、やはり本書の方が分岐が少なくて簡単だと思いました。でも簡単と言っても指で触って辿ることに慣れていない私にとって、本書の後半迷路は・・・正直難しかった…。

本書は日本の伝統的な模様を取り入れたデザインの迷路が多く掲載されていて、後半に行くにつれて模様も複雑になり分岐も多くあります。

間違えればどこまで戻ればいいか分からなくなる事もあるかもしれません。

普通の迷路なら、ぱっと見ればどこで間違っているのか、どう進めばゴールに近づくのか一目瞭然な方でも、本書ではあえて線の上のボコボコが見えないように構成されているので、目に頼ることも出来ず、簡単には進ませてはくれません!

だからこそ子供も大人も、目の見える方も見えにくい方も、共に苦戦しながら一緒に楽しめるのではないかと思いました☆

●簡単な前半の迷路をぜひ目を閉じてトライしてみて欲しいと思いました。目を開けながら指で辿るのと、目を閉じて辿るのでは大違い。「本当にこの道で合っているのかな?」「どこかで間違っているのでは?」と不安な気持ちになるかもしれませんが・・・そこで目を開けるのは待って!!ゴールに辿り着いた時の嬉しさをぜひ味わってみて下さい♩

よっぴー
  • よっぴー
  • 書店員のよっぴーです。2人の男の子と、1人の女の子の母として、毎日育児奮闘中です。
    私は自分の子どもに沢山の愛情を子どもが嫌がる時が来るまで、沢山沢山注ごう。心をもしコップに例えるなら、そのコップが溢れて「もう大丈夫だよ!」となるまで続けようと思っています。それだけは大事にしている信念です。
    絵本を読むのもその一つです。
    大切にしている愛情を伝える方法の1つだと思っています。

    保育士・幼稚園教諭二種・介護福祉士です。
    他に、ベビーシッター・ベビーマッサージ・ベビー’sサインなどの資格も持っています。
    絵本の感想とともに私の育児経験、保育士・幼稚園教諭免許を持つ書店員としてのアドバイスなどをご紹介出来たらと思っています。