さわるめいろ2

迷路好きな子にピッタリ!就学前・小学生から大人まで、誰でも対等に楽しめる迷路です!!指の感覚勝負です!!

☆際立った特徴

※出版社の紹介文より カラーの印刷部には、格子模様や波形などの模様を配置。点字迷路を隠す効果を出し、全盲の方、弱視の方、目の見える方を含め、歯ごたえのある迷路遊びができます。

【引用ページ】てんじつき さわるえほん さわるめいろ2

協力者による紹介動画(創業90周年記念サイトより)

●著者村山純子さんは、全3作ある「さわるめいろシリーズ」についてインタビューの中で、その違いを詳しく説明しています。

『シリーズ1は、幼い子でもゴールできるように、分岐の少ない点線をたどっていく簡単な迷路から始まり、徐々に難しいものにチャレンジするような構成にしています。格子など、日本の伝統文様で迷路をデザインし、文様の線の上に迷路の隆起をつけました。

シリーズ2では、背景に色模様をつけて、模様の境界に迷路の隆起を作りました。それから、曲線の迷路を多めにしています。シリーズ1では採用しなかった「ループ」(迷い込むと同じところを回って抜け出しにくい)も少し入れています。

☆読み聞かせのポイント

就学前の子ども達には、手に取っただけでは理解できないかもしれません。「ブツブツがあるから、指で触って辿っていくんだよ。スタートからゴールまで行くよ。」など、簡単に説明があると良いと思います。

「このブツブツは一体なんだろう?」「点字って何だろう?」と、初めて触った子ども達は不思議に思うかもしれませんね。ぜひ、教えてあげましょう!街中にも探すと点字は色んな場所にあるので、探してみたりするのも良いと思います。

目の見える方も楽しめる絵本です。指で辿るので、大人が有利と言う訳でもありません。一緒に競争して遊ぶのも面白いと思います。指の感覚が試されますよ。

☆あらすじ

触って楽しむ迷路が全11種類収録されています。そして各ページで違った幾何学模様です。具体的には、多角形・円・楕円・直線などの単純な図形を平行移動、回転などを加えながら連続した配列になっています。線の切り替えに合わせて色を順番に変えて配置していたり、逆に沢山の色をバラバラ組み合わせていたりするページもあります。

どれもハッキリした色合いです。かといってカラフルすぎて目がチカチカとするという事は無いと思います。とてもキレイな色の組み合わせで、見やすく出来ています。

どのページにもページ数が文字と点字で上隅に書かれています。そしてスタートが三角、ゴールが丸と印で描かれている為、1度その事が分かると小さな子でも理解でき、説明が無くても自分から迷路を進めることが出来ます。

中には模様以外に文字が書かれていないので、迷路に集中して取り組めるようになっています。

☆書店員の感想

●本書を見つけた時、私は感動しました。なんて素晴らしいデザインなんだろうと。そして、ボコボコを触りたくなり、すぐに手に取りました。

私は介護福祉士の勉強の為に、点字を習ったことがあります。自分で点字を書くための道具も持っています。点字とは縦3点、横2点の6つの点の組み合わせからなる音表文字で、六つの点の組み合わせは63通りもあるそうです。そこから50音・数字・アルファベット・記号を表しているんだそうです。

点字の凹凸のようなボコボコを繋げる事で道が出来、辿ることでゴールに向かう事が出来ます。まさか目で見て楽しむのではなく、指で辿ることで楽しめる迷路があるなんて思いもつかなかったし、とっても面白いと思いました。

●点字を多くの方が知るきっかけになると思いました。

普段から実は点字は私達みんなの生活の中にあります。例えばシャンプーボトルにもあるし、エレベーターのボタン横にもあります。トイレのウォシュレットのボタン横にも見かけます。

しかし、関心が無いとそれに気がつかないで通り過ぎる事もしばしば・・・。本書では、その点字を目が見える方も実際に触れて体験することが出来ます。次第にこれって一体何の凸なのかと子ども達の中に関心が生まれることでしょう。

私はとっても素敵な事だと思いました☆

●本書は「迷路」の絵本です。どんな迷路かと言うと樹脂インクの盛り上げ印刷で出来たボコボコが並んでいるので、指で辿ってその凸がゴールまである方を選んで進まなくてはなりません。もちろん分岐があるので間違えればボコボコが途切れます。戻って進み直さなくてはなりません。進んでいくのはわりとスムーズに出来ても、普段目に頼っている方にとって戻って進み直すのは、結構・・・難しいです。どこまで戻ればいいのーと私はパニック状態になった事もしばしば・・・(笑)。

間違えないように慎重に進んむのだけど、失敗したりして我が家の子どもに負けました。悔しかったぁー。でも…普段子ども達の相手に力を抜いて対応することがほとんどなのに、力を抜いていなくても勝てないなんて・・・逆に驚きでした。

だからこそ本書は面白い!!大人も子供も対等に楽しめる迷路の本なんだなと思いました。そして見て楽しむ絵本とは違って、一度ゴールしても正解ルートを覚えておくことは困難だと思います。何度も初めてな気持ちで繰り返し楽しめるという事だと思いました。

●盛り上がったぼこぼこを上手く目で隠しているデザインは線に沿うかのようにあります。簡単に目で見て進めることが出来ませんよ!一筋縄ではゴール出来ません!(どうしても困った時はページを斜めに傾けましょう。)

大人も子どもも、全盲の方も、目の見える方も、みんなが同じように楽しめる迷路絵本をみんなで仲良くレッツトライ!!してみましょう♪

◎引用ページ

インタビュー『点字迷路の絵本で、目が見えない子にも読書の楽しさを届けたい(教育技術×EDUPEDIA スペシャル・インタビュー 村山純子さん)

小学館のホームページ

よっぴー
  • よっぴー
  • 書店員のよっぴーです。2人の男の子と、1人の女の子の母として、毎日育児奮闘中です。
    私は自分の子どもに沢山の愛情を子どもが嫌がる時が来るまで、沢山沢山注ごう。心をもしコップに例えるなら、そのコップが溢れて「もう大丈夫だよ!」となるまで続けようと思っています。それだけは大事にしている信念です。
    絵本を読むのもその一つです。
    大切にしている愛情を伝える方法の1つだと思っています。

    保育士・幼稚園教諭二種・介護福祉士です。
    他に、ベビーシッター・ベビーマッサージ・ベビー’sサインなどの資格も持っています。
    絵本の感想とともに私の育児経験、保育士・幼稚園教諭免許を持つ書店員としてのアドバイスなどをご紹介出来たらと思っています。