じしん・つなみどうする?

防災について家族で考えるのにピッタリ!過去に震災があった日や、防災の日の読み聞かせに!

☆際立った特徴

  • 今、この時に地震が来たらいいのか様々なシチュエーションで描き解説。
  • 家の中ではどうだろう、歩いていたら、すぐにできる事や、その後にそれぞれみんながやるべき行動も図解。
  • 地震の後に起きやすい、火事や津波についても紹介。
  • 山の噴火が起きた場合の行動も紹介。
  • 地震や噴火に備える方法や家族で話し合っておくと良い事も紹介。
  • 子どもが自分で出来る備えもリストアップ。自分で用意しよう!
  • 本書の最後には大人向けの災害への備えや基本的な災害への知識、子どもの不安をどうサポートしてあげたらいいかなども紹介。大人も要チェックな絵本!
じしん・つなみどうする?表紙

☆読み聞かせのポイント

  • 地震の多い日本に住んでいる私達は、いつ何時災害に出くわすかわかりません!ぜひ家族で日頃から防災について考えたいものです。本書では小さな子にも言葉だけでなく見て分かりやすいように図解しているので、どうしたらいいのか一緒に確認できます。
  • 災害が起きた後の行動も二次被害を起こさないために大切な事です。家族で一緒だった場合はどうする?一人の時はどうする?などなど、色々と想像しながら、1つずつ一緒に確認しましょう!
  • 避難用のリュックを子ども自身が用意することが出来るようにリストアップされたページがあります。子ども自身で用意することで防災の備えという意識が高くなると思います。
  • 「やさしくわかるぼうさい・ぼうはんのえほんシリーズ」全5作。

☆あらすじ

ある日突然、夕方の家が揺れだした。立っていられない位の大きな揺れで子ども達もママもビックリ!すぐにテーブルの下に隠れたけど、身の回りの物が全部ガチャンガチャンと落ちて、割れて、もうめちゃくちゃに!

その頃お父さんは帰宅途中。電信柱が傾いたり地面にヒビが入ったり、ビルの窓も割れている。交通事故も起きて、町は大変なことになってしまいました。

さあ、地震は突然やってくるよ。どうしたらいいかな?すぐに危ない場所から逃げ出そう!テーブルの下に隠れたり・廊下なら物が少ない場所で揺れが収まるまでじっと座って待とう!揺れが強くて動けない時は頭を隠すようにうずくまって”ダンゴムシポーズ”がいいよ!

外にいる時に地震が起きたらどうしたらいいかな?

建物から離れて近くに広い場所があったら頭を守りながらそこに避難しよう。

スーパーやデパートにいる時はお店の人に誘導してもらってお店から出よう。

もしも海の近くにいた時に地震が起きたらどうする?津波が来るかもしれないからすぐに海から離れて高い所に逃げよ!津波は1回だけとは限らない。海の様子を見に行ってはいけないよ!

地震と似ているのが火山の噴火。噴火警報が鳴ったら大人の人に従って安全な場所へ逃げよう!

最後は、地震や噴火に備える方法。命を守る為に普段から準備しておこう!防災グッズをリュックに詰めておいたり、事前に家族で話し合っておく事も大切だよ。家族で避難場所まで歩いて行って確かめておくことも大切だね。

☆書店員の感想

家族で災害を考える良いチャンスになります!通っている園や学校でも避難訓練はありますが、もし家や公園などにいる時に地震が起きたら・・・どうしますか??

このテーマについて絵本になっているというのは、私はとても良い事だと思い、手に取りました。私の故郷は新潟県。新潟県では「新潟県中越地震」というのが2004年にありました。実はその半年ほど前にも大雨による川の堤防の決壊で洪水になり、私の家の前の道路が一瞬にして川のようになりました。

その頃の私は学生だったのですが、ちょうど帰省中で、その洪水に遭遇しました。警報が鳴り、人々が非難を呼びかける中、私と母は最後の最後まで避難せずに家にいました。(理由は色々あるのですが、ここでは省略させて頂きます。)

結局、道路がすごい事になってきたと目に見えて分かってから、母と少しの荷物をカバンに入れて、犬を抱っこして、川のように流れる道路の水をかき分けながら、非難したんです。今でもその光景は忘れられません。雪国ですから、もともと玄関が道路よりも高い位置になるのが良かったのか床下浸水ですみました。

不運にも、その次に起きた中越地震は私自身は県外にいたので遭遇しませんでしたが、実家の辺りを直撃しました。

2~3日家族と連絡がとれず、不安な気持ちで過ごしたことを今でも覚えています。

その後連絡がとれ安心したものの、実家は半壊し、しばらくは電気が通らず、とても大変だったと聞きました。ただ、父が大工だったことで家の応急処置が出来た事と、家族が無事だったと聞きました。しばらくは余震も続いたので、父も母も夜は熟睡できず毎日怯えながら過ごしたと話していました。

地震があった時、実は非難しなかったそうです。なぜかというと、①家に食べ物の備蓄があった事、②水道だけは通っていたからトイレが使えたのでようが足せたこと。③飼い犬がいた事。④なんとか住める状態だったこと。そして、避難所では沢山の人がいて落ち着かない。という理由を話していました。

きっとその時の大変さは、私は話を聞いても半分も理解できていないのかもしれません。でも私もいつ何時遭遇するかもしれない災害に対してどう備えをしておくか。考えておかなくてはなりません。

遭遇した人に聞くのが1番だけど、なかなかそうはいかないですよね。東日本大震災の津波や最近では土砂崩れによる災害など、様々な災害が頻繁に起こるようになってきたように思います。

私達が今できる事は、何でしょうか?やはり備える事ですよね!

そして私達大人だけが考えるのではなく、もしバラバラになった時どこで集合するかとか、親以外に困った時に誰を頼ったらいいのかなど、一緒に相談し決めておくと良いのかと思いました。

子ども達自身が出来る準備や、その時どう自分の身を守るか、方法も教えてあげられたらいいですよね。

本書では、身を守る方法や話し合っておくことの必要性、災害に備えておく大切さを、親子で一緒に学び考えるきっかけになると思いました。小さな子ども達にも分かりやすいイラストで描かれているので、おススメです。

本書は「やさしくわかる ぼうさい・ぼうはんのえほん シリーズ」の1作で、他に「台風どうするの?」や「火事どうするの?」「誘拐・迷子どうするの?」「交通安全どうするの?」と他に4作あります。

どれも、親子で、そして子どもたち自身で考えてもらいたい課題ですよね。

じしん・つなみどうする?裏表紙
よっぴー
  • よっぴー
  • 書店員のよっぴーです。2人の男の子と、1人の女の子の母として、毎日育児奮闘中です。
    私は自分の子どもに沢山の愛情を子どもが嫌がる時が来るまで、沢山沢山注ごう。心をもしコップに例えるなら、そのコップが溢れて「もう大丈夫だよ!」となるまで続けようと思っています。それだけは大事にしている信念です。
    絵本を読むのもその一つです。
    大切にしている愛情を伝える方法の1つだと思っています。

    保育士・幼稚園教諭二種・介護福祉士です。
    他に、ベビーシッター・ベビーマッサージ・ベビー’sサインなどの資格も持っています。
    絵本の感想とともに私の育児経験、保育士・幼稚園教諭免許を持つ書店員としてのアドバイスなどをご紹介出来たらと思っています。