な~んだ?

な~んだ? 表紙

親子で当てっこ遊びにピッタリ!仕掛けをめくって楽しめ、想像をどんどん膨らませて楽しむ絵本です。

☆3つのおすすめポイント

  1. 一見「これは〇〇だ!」と思うような物でも、しかけページをめくった後では、それは別物になって見えます。さあ、似ている物何でしょうか?当てっこ遊びを楽しみましょう!
  2. 私達の身の回りには〇〇に似ているような〇〇が他にもたくさんある!という気づきになります。今までとは違った目線で、様々な物に出会って発見できるきっかけになります。
  3. 英語の原文を併記しています。幼い頃には日本語で楽しみ、そしていつか英語を学び始めた時には、学びとして手に取ることも出来ます。

☆際立った特徴

作者 ヒド・ファン・ヘネヒテンは、ベルギー生まれ。ヨーロッパで大人気の絵本作家です。日本でも多くの翻訳絵本を出版しています。

全てのページにしかけページがついています。「これなーんだ?」と考えて、想像して、めくると、ある生き物が登場します。親子で当てっこ遊びを楽しむことが出来ます。

本文は全て、日本語と英語の原文を併記しています。今はまだ小さなお子さんでも、いつか英語を学ぶようになった時に、再び本書を開いて楽しみ、学ぶことも出来ます。

表紙には【世界17ヵ国で翻訳され、パパ・ママに選ばれている大人気絵本。楽しい仕掛けが子どもの想像力をかき立てて、脳を刺激します!】と書かれています。

☆書店員の感想

一見「これは〇〇だ!」と思うような物でも、しかけページをめくった後では、それは別物になって見えます。さあ、似ている物何でしょうか?当てっこ遊びを楽しみましょう!

最初、白いペンキのようなものが入ったバケツと、まだ新品の筆のような物が登場します。この2点がそろえば、「これは筆にしか見えない!」と思うのですが、なんと『色を塗る筆に似ている物なーんだ?』と文が始まります。

「え!?筆じゃないの?」と読者は驚き、何だろうか・・・?と考えます。しかし、頭の固い大人な私には、もうバケツと筆にしか見えません。

しかけページをめくってみると・・・なんと真っ白に伸びたあごヒゲが立派なヤギが登場!!そうです、筆だと思っていた物は、ヤギさんのヒゲなのでした。

次に登場したのは、大きく育った赤いキノコです。白色の斑点模様がついていて、きっと食べてはいけない毒キノコなのですが、その赤と白の色合いが可愛らしくて、ついつい見とれてしまいます。しかし・・・それもキノコではありません。『キノコのかさに似ている物なーんだ?』何でしょうか・・・?赤い半円で水玉模様の生き物と言えば、てんとう虫かな??仕掛けページをめくるとムシャムシャとてんとう虫が葉っぱを食べていて、顔の部分が黒く変色していて、目や触覚、足もついています。こうなると、先ほどよりもてんとう虫らしく見えます。

始めは”白い筆”や”キノコのかさ”にしか見えなかった物が、ページをめくって背景がついたり、色を一部変えるだけで違う物に見えてくるから・・・人の目って不思議なものですよね。さあ、まだまだ「〇〇に似ている物があるけど何でしょう?」と質問は続きますよ。一体何なんだろう?と、一緒に考えて当てっこ遊びを楽しみましょう!

私達の身の回りには〇〇に似ているような〇〇が他にもたくさんある!という気づきになります。今までとは違った目線で、様々な物に出会って発見できるきっかけになります。

本書に描かれるもの以外にも、身近な所にも、〇〇に似ている物で実は〇〇だったという物があるのかもしれませんね。例えば、空高く浮かんでいるように見えた黒い点が、実は鳥さんだったとか、葉っぱに見えていたものが、実はカマキリだったりとか。

私達がよーく見ていないだけで、気に留めていないだけで、実は生き物だったという事は実際によくあることなのかもしれません。

私は以前、能登へ遊びに行った時に「あんなところに大きなゴミのようなかたまりがあるぞ。なんだろう??それにしても大きいな」と思って見ていたら、イノシシだったという事がありました。

黒っぽい茶色で、今まで野生のイノシシに出会ったことがないので、車で近くまで来てようやく気がついて、とても驚いたことがあります。すぐに素通りして逃げました。笑(今思えば怖い体験だけど、野生のイノシシを見れてその時は私は嬉しかったです。)

きっと私達が気がついていないだけで、身の回りには、実は〇〇だった!という真実がかくれているのかもしれません。なんだかちょっと目線を替えて、新たな発見や気づきがどこかにないものか・・・と、出会ってみたくなりました。きっと本書を読んだ子ども達も同じように感じてくれるのではないでしょうか。

な~んだ? 裏表紙

英語の原文を併記しています。幼い頃には日本語で楽しみ、そしていつか英語を学び始めた時には、学びとして手に取ることも出来ます。

今は、幼いうちから英語を取り入れて。と言われることがありますが、本書は、英語と日本語とどちらも載っていますが、英語教育の為にといった考えの絵本とは少し違うように思います。もちろんそんな読み方、使い方で楽しむことも出来るし、素晴らしい事で、とても良いと思います。

どちらかというと、本書の裏表紙に書かれている通り、「いつか英語を学ぶようになった時に、再び楽しんでいただけたら・・・」とあるので、英語で!というよりは、幼い時は日本語で読んであげて、当てっこ遊びや新たな発見を楽しむ、親子のふれあい遊びに重点を置いた絵本のように感じました。

しかし、今は早くから英語を学ぶ時代なので、英語と日本語と併記されていると、長く付き合う事が出来て、嬉しいポイントですよね!

家族それぞれで、楽しみ方を工夫して、成長とともにとことん遊びつくしていけたらいいのではないかと思いました。

よっぴー
  • よっぴー
  • 書店員のよっぴーです。2人の男の子と、1人の女の子の母として、毎日育児奮闘中です。
    私は自分の子どもに沢山の愛情を子どもが嫌がる時が来るまで、沢山沢山注ごう。心をもしコップに例えるなら、そのコップが溢れて「もう大丈夫だよ!」となるまで続けようと思っています。それだけは大事にしている信念です。
    絵本を読むのもその一つです。
    大切にしている愛情を伝える方法の1つだと思っています。

    保育士・幼稚園教諭二種・介護福祉士です。
    他に、ベビーシッター・ベビーマッサージ・ベビー’sサインなどの資格も持っています。
    絵本の感想とともに私の育児経験、保育士・幼稚園教諭免許を持つ書店員としてのアドバイスなどをご紹介出来たらと思っています。