ダンダン こうじ はじまります

ユーチューブ動画で保育士書店員が詳しく解説しています

乗り物好きな子にピッタリ!けんたの町の建設工事をのぞいてみよう!全20種類の働く車が大集合!迫力満点!いくつ車の名前知ってるかな?

☆3つのおすすめポイント

  1. けんたの住む町の工事現場では、大きな働く乗り物が大集合!目の前で乗り物が動いている様子を見ているかのようなアングルで描かれています。
  2. 仕掛けをめくると、今まで登場した乗り物が働いている工事現場を上から見たアングルで描いています。現場の全容が描かれているので一体何を作っているのか、考えてみてくださいね。
  3. 社会のしくみを楽しみながら体験し、同時に洞察力が深まるように工夫して作られているそうです。例えばこんな事が・・・「書店員の感想」で紹介します。

☆あらすじ

けんたの住む町で、建設工事が始まりました。危険な場所に誤って入らないように、危害が出ないように、歩道と現場の間には大きくて頑丈な塀が出来ています。さあ、今日は、工事現場をのぞかせてもらいましょう!

ブルドーザーがでこぼこの地面を削って平らにしています。ブルルルー「ガガガガーッ!」

パワーショベルが地面の土を掘ります。「グウィーン ガッガッ」操縦しているサイの作業員が張り切った表情でショベルを動かしています。

ホイールローダーが沢山の土をダンプカーに運びます。グワン グワン 「ガランガン ゴロンゴン ゴロガラゴロン」大きな石と土をダンプカーに運び入れる音が辺りに響いているようです。しっかり土がダンプカーに乗るように運転席のサルの作業員も体に力が入っています。その様子を見ながら、ホイールローダーとダンプカーが作業している周辺で危険が無いように、誘導員のサルは「今はここに入らないでー!」と他の作業員を誘導しています。

そして、建物の柱を立てる準備が出来ました。アースオーガがスクリューで地面に穴をあけ、アースドリルは、部品を取り替えて穴を掘ります。アースオーガが4台同時に動いているので、大きな「グルグル グルグル」「グリグリ グリグリ」という音が現場中になり響いています。

ミキサー車がコンクリートを穴に流し込みます。コンクリートが固まると柱の土台になります。犬の作業員がコンクリートがしっかり穴に入っているか真剣な目で確認し調整しています。

「ウィーン ウィーン グイイーン」クレーン車が重い鉄の柱を持ち上げます。クレーンが持ち上げられるようにロープでくくりひっかけるのはサルの作業員。『ゴーヘイ!(まきあげOK!)』とサインを出すと、合図をだす役の作業員がピッピ ピッピと笛を鳴らします。

【上から、この工事現場を見てみましょう!左右のページが真ん中で左右に開くことが出来る仕掛けになっています。仕掛けをめくると・・・

沢山の建設機械が働いています。あなたはこのページを見ていくつ名前を言えますか?パイプレイヤーはどこかな?コンクリートポンプ車はどれかな??】

タワークレーンの運転席はとても高い所にあります。「あれれ?なんだ?遠くから黒い影が来るぞ。」すると・・・

工事現場は一気に紫がかった青い煙に覆われたように真っ暗になりました。ウーウーウーとサイレンが鳴っています。作業員や見学に来ていた子ども達が急いで避難します。その青い影の中からピーロピーロ チッチッ バザザザーッ ピーチクパーチク チュンチュンと音がします。えっ!?何??

なんと、鳥たちが応援に来てくれたのです。大きな翼を持っている鳥たちは鉄のパンプや壁面のパネルを掛け声を出して建物の上の方へ運びます。下の方では乗り物を使って作業員が作業しています。

さあ、いよいよ建物が出来てきました。大きな黄色いクジラの形の建物はなんと”くじら水族館”です。ここには海と水路を繋いであり、本物のクジラが遊びに来てくれます。クジラ水族館の横には野鳥館も建設中です!もうすぐ完成の様ですよ。がんばれ!

仕事がみんな終わりました。建設機械たちはキレイに洗ってもらってお休みです。ごくろうさま★

ダンダン こうじ はじまります 表紙

☆際立った特徴

けんたの町の工事現場では大きな働く乗り物が20種類も大集合!色も形も様々で、用途に合わせて使用されています。目の前で乗り物が動いている様子を見ているかのようなアングルで描かれていて、迫力抜群です。仕掛けページでは、真ん中から左右に開くしかけがあります。めくると空から工事現場を見下ろすアングルになります。この中の乗り物で何種類知ってる?とお子さんと一緒に探したり、名前を教え合ったりと、楽しめます。(本書の中で登場する乗り物全種が描かれていて名前も載っています。答え合わせもできますね)

●仕掛けのページだけストーリーを一時お休みして、一人ででも、親子で一緒にでも、乗り物を探して遊べるように「いくつ名前知ってる?」と著者から読者への問いかけているページになっています。

☆書店員の感想

本書は社会のしくみを楽しみながら体験し、同時に洞察力が深まるように工夫して作られています。

本書では沢山の乗り物が登場しています。貢をめくるごとに乗り物や動き、それを運転している人に目が行くのですが、その後にも周りにも自然と目が行きます。周りでどんな人がどんな働きをしているのかまでを見て、考えることが出来ます。「危ないから中には入らないでー!」って、このサルさんが言ってるね。動いている時はダンプカーの周りを通ると危ないよね。など、お子さんとお互いの気づきを話し合うことが出来ますね。

本書の裏表紙の内側のページに本書の紹介があるのですが、その中に、とっても楽しい注目ポイントが書いてありました。

【鳥の大群の中に変な鳥がまぎれています。本当は飛べないはずのカモノハシが、次のページでは仲間になって参加しています。】私も最初読んだ時、なんだかそこが気になっていました。この鳥は一体何をしているのかな?と。娘に何してると思う?と聞くと「んー、ぬいぐるみかなぁ?」と言ってました。私はもうすぐ完成する野鳥館の建設現場で手を振っているのが、カモノハシかな??と思うのですが、シルエットだけなので分かりません。正解が無い分、お子さんの意見を聞いてあげると楽しいですね。色んな楽しい話ができるかもしれません。

もう一つ。【穴を掘るシーンでモグラ隊が飛行機のプロペラを取り出しています。】言われて初めて気が付きました。探してみると・・・ありました♩しかも、くじら水族館の完成ページまでモグラ隊の話が続いていて、最後にはぺリコプターで飛んでいました。小さなモグラ隊だけに注目して初めから読むと、そこにもストーリーがあり楽しめました。見返すごとに発見がある絵本は、読者にとって嬉しいですね!

最後に工事現場で頑張ってくれた働く車たちを洗ってあげて、「ごくろうさま」と労います。働く人がお風呂に入って疲れるとるように、車にも同じように汚れと疲れをとってあげているようです。そして何より「ごくろうさま」という声掛けが素敵ですよね。一緒に働いてくれてありがとうと気持ちがこもっていますね★

ダンダン こうじ はじまります 裏表紙

よっぴー
  • よっぴー
  • 書店員のよっぴーです。2人の男の子と、1人の女の子の母として、毎日育児奮闘中です。
    私は自分の子どもに沢山の愛情を子どもが嫌がる時が来るまで、沢山沢山注ごう。心をもしコップに例えるなら、そのコップが溢れて「もう大丈夫だよ!」となるまで続けようと思っています。それだけは大事にしている信念です。
    絵本を読むのもその一つです。
    大切にしている愛情を伝える方法の1つだと思っています。

    保育士・幼稚園教諭二種・介護福祉士です。
    他に、ベビーシッター・ベビーマッサージ・ベビー’sサインなどの資格も持っています。
    絵本の感想とともに私の育児経験、保育士・幼稚園教諭免許を持つ書店員としてのアドバイスなどをご紹介出来たらと思っています。