パンダ銭湯

パンダの秘密知ってる?見たい?パンダ湯の中、覗いてみない?温泉好きにもパンダ好きにもピッタリのお話!

☆際立った特徴

  • 舞台は銭湯。
  • 仲の良いパンダの親子がパンダ専用の銭湯へ。
  • 極秘!パンダの黒は脱げるらしい。
  • 銭湯の心得やパンダ達の秘密を見つけると楽しい!
  • 周りのグッズやポスターも注目ポイント。
  • 色合わやオシャレなデザインと可愛らしさ!!
  • 台湾・韓国語でも販売されている。

☆読み聞かせのポイント

  • どうして他の動物は入れないのかな?一体中はどんな様子なのかな?思いもよらない秘密があるのかもしれませんよ。
  • 本書の中には笑える言葉のしかけがあちこちに書かれています。背景にも目を向けてみましょう!見つけると次々発見したくなりますよ。
パンダ銭湯 表紙

☆あらすじと書店員の感想

銭湯に行って、脱衣場で脱ぎ着して、浴室へ行ってと・・・普通の銭湯での光景なのですが…。驚きの光景を見る事ができます。パンダ専用の銭湯の謎がここに!

パンダ専用のパンダ銭湯。どうしてパンダのみなのでしょうか?不思議ですよね。しかし、読み進めるとその謎が見えてきます。

まず、親子のパンダが入店して脱衣場で洋服を脱ぎ始めるのですが・・・表紙の親子を見てください。洋服は着ていませんよね。洋服ではないのです。なんと、パンダの胸から手先までの黒い模様は黒い服状になっていて、脱げるようになっています。それをよいこらよいこらと脱いでいくのです。そして両足の付け根から足先までの黒い模様も靴下のように脱ぐことが出来ます。

お次は目の周りの黒い部分。実はこれはサングラスになっていてカチャッと外すことが出来ます。外した後は模様は無く、真っ白い肌につぶらな瞳がくっきりと見えます。

その状態で浴槽へ向かうのですが、耳の黒い模様はそのままです。脱ぐことはできません。

もしかしたら耳だけは本当に黒いのかな?と読者は思うのですが・・・実はこの後耳の黒色もシャンプーでしっかりと落としてから浴槽につかります。そう来るか!!と驚く事だらけ。

ここまで見ていると、この親子は実は白クマで、お店には秘密でこっそり入ったのかな??なんて、思ってしまう方もいるかもしれませんね・・・。

しかし!その後、他のパンダのお客さんも入ってくるのですが、この親子と同様の姿になってお風呂につかります。全員の身体には、”黒”がないのです。

ということは、この親子が特別なのではなく、パンダはみんな本当は真っ白だったという事が判明してしまった訳です!!私は、衝撃的な真実がお風呂の中のパンダ達から突き付けられたような気持ちになっちゃいました(笑)

もしかしたら、皆さんも「パンダって白かったんだ・・・!」と、大きな驚きと、真実を知ってしまったショックで、口がポカンとなってしまうかもしれませんね。(笑)

でも、これはこの銭湯内だけで起こる事。本当はパンダ以外入店出来ないのです。覗いてしまったのは私達。この秘密を読者全員が他に漏れないように、”他言無用”を強く守ってあげないといけませんね。

パンダ銭湯 裏表紙

銭湯内に掲示してあるポスターやジュースのパッケージなど、色んな場所をよーく見てみましょう!パンダ銭湯らしさを感じる面白さがあります。

脱衣場や浴槽内のポスターや置いてある物にも、ぜひ注目してみましょう!

掲示してあるポスターを見てみると、「落とし物注意!」「履き間違えに気を付けて!」と書かれています。

パンダ全員が黒いサングラスもしているし、黒い服や靴下を履いていて、入浴前に脱ぐという事になっているのですが、サングラスや靴下の落とし物が多いようですね。

さらに周りの物をよく見てみると、リンスには「ささのはの香りリンス」、お風呂後の牛乳ビンの中身は少し黄緑がかった色をしていて、「竹林牛乳」と書かれています。

どこまでもパンダ一色。どんどんこの【パンダ銭湯】の設定が楽しくなってきます!

極めつけは入浴後に耳につける真っ黒のワックス。パッケージに「しろくろつけようぜ!」と書かれています。

そうだよね。耳は白か黒かハッキリしておかないと、パンダって分からないもんね・・・と妙に納得してしまう自分に気がつき、そんな自分が面白くなりました♩

このように本書の中には笑える言葉のしかけがあちこちに書かれています。見つけると次々発見したくなり、子どもも大人も一緒になって「こんな所にこんなポスターがあるよ!」と楽しむ事が出来るのではないかと思いました。

なにより、主人公のパンダ親子の、素朴で温かい家族の光景を見ていると、読者まで銭湯へ行きたくなりました。

きっと冬や夜の寒さも、パッ!と吹き飛び、あなたの心をほかほか温かくしてくれる事間違いなし★

よっぴー
  • よっぴー
  • 書店員のよっぴーです。2人の男の子と、1人の女の子の母として、毎日育児奮闘中です。
    私は自分の子どもに沢山の愛情を子どもが嫌がる時が来るまで、沢山沢山注ごう。心をもしコップに例えるなら、そのコップが溢れて「もう大丈夫だよ!」となるまで続けようと思っています。それだけは大事にしている信念です。
    絵本を読むのもその一つです。
    大切にしている愛情を伝える方法の1つだと思っています。

    保育士・幼稚園教諭二種・介護福祉士です。
    他に、ベビーシッター・ベビーマッサージ・ベビー’sサインなどの資格も持っています。
    絵本の感想とともに私の育児経験、保育士・幼稚園教諭免許を持つ書店員としてのアドバイスなどをご紹介出来たらと思っています。