かわいいおかし
かわいいお菓子が大好きな子にピッタリ!かわいいので、どこから食べようか迷っちゃいます。動物の形の、キュートで美味しいお菓子がたくさん登場してきて、ついつまみ食いしたくなります!
☆3つのおすすめポイント
- 可愛くて、美味しそうなお菓子が次々登場します。絵なのに本物のようなリアル感で、おやつの誘惑が止まりません!
- おやつを食べるときの音まで美味しく表現されています。こんな勢いよく食べたい!そんな気分になってきます。
- どのお菓子もとっても可愛く、食器などもステキです。細かいところもよ〜く見てみてください。ちょっと遊び心も隠されていて、楽しめます。
☆あらすじ
タイトル通り、「かわいいお菓子」が次々に登場してきます。
どれも、動物のかたちをした、愛らしいお菓子です。
1番目にはたい焼きが描かれています。本物のようです。
中のあんこもとってもしっとり、甘くて食べたくなります。
お次は亀の形をしたメロンパン。
優しい表情の亀が3匹かごの中に入っています。ふわふわしていて、美味しいです。
今度は、鳩の形の鳩サブレーです。
人気銘菓ですね。これもさくさくといただきます。
可愛くて、美味しくって、なかなか手が止まりません。
そのあとは、シュークリーム、たべっ子動物ビスケット… が登場しますよ。
さて、どれを食べましょうか。それとも全部食べますか?
ついついお菓子を食べたくなること間違いなし!です。
☆際立った特徴
美味しそうな、動物の形をした可愛いお菓子が主役の絵本です。いろいろ出てきますが、どれも本物のような絵で、本の中からつまんで取り出したくなるようなリアル感です。
また、お菓子だけでなく、お菓子の包装紙やお皿なども本物さながらに描かれていますので、その点にもぜひご注目ください。
表紙・裏表紙のそれぞれの裏にもかわいいお菓子がたくさん描かれていて、どれを食べるか迷ってしまうような、でも可愛くて食べるのがもったいないような、そんな気分になってきます。
食べている音も、読んでいるとお菓子を本当に食べているような臨場感があり、登場人物がいないので自分が食べているような感覚に引き込まれます。
絵本は19×19㎝で、手に取りやすい小さめサイズの絵本となっています。
☆書店員の感想
●可愛くて、美味しそうなお菓子が登場します。絵なのに本物のようなリアル感で、おやつの誘惑が止まりません!
表紙を開き、もう1ページめくると、まずパンダのかわいいお菓子の登場です。
俗に言う「今川焼き」でしょうか。地域柄なのか、私はついつい「大判焼き」と言ってしまいますが…。可愛い顔をしてこちらを見ていますが、今すぐかぶりつきたくなるような美味しそうな顔をしています。
次に進むと、今度は立派なたい焼きです。袋から飛び出してきたような、新鮮な魚にも見えてくるから不思議です。たい焼きの包装袋の大海から、ぴょーんと飛び出してきたようです。新鮮なたい焼き、焼きたてのたい焼き。食べずにはいられません!
思い切って、体の上のほうにかぶりつきました!
ところでみなさん、たい焼きはどこから食べる派ですか?
わたしは断然、「しっぽを最後に食べたい派」です!
これは、どうしても譲れません。しっぽを最後に味わえるのであれば、どこから食べ始めても気になりません。あのカリカリとした生地と、少し残ったあんこを一緒に味わうのが、一番好きです。夫も子どもも、我が家は私以外みんなしっぽから食べてしまうので、この気持ちを共感してくれる人が身近にはおらず…。みんなで食べる時は、私一人、最後にしっぽを味わっています。(笑)
けれど、本当に、この絵本に描かれているたい焼きは本物のようです。そして、見えているあんこがしっとり、ツヤツヤ、1粒1粒丁寧に描かれていて、つい見入ってしまいます。
つぎは、メロンパンです。亀の形をしているので、「かめろんぱん」だそうです。袋に描かれた絵も可愛いです。黄色・ピンク・緑の3色あり、焼き目がついて、甲羅にかかっているグラニュー糖もキラキラと光っているようです。3匹とも違う笑顔で、この子達も食べるのを戸惑ってしまうような、感情移入してしまう可愛さがあります。しっぽのほうからいただきます。甲羅の部分はザクザク、中はふんわりでメロンパンの美味しさが広がってくるようです。
さてつぎの鳩サブレー。鎌倉の有名なお菓子ですね。
私はこれも大好きなんです。夫が東京に行った時に、都合が合えば大体買ってきてもらっていました。なので、このページを開いた時、思わず「こんなところに、鳩サブレーの空き袋が挟まっている!どうしたんだろう」ととっさに思ってしまいました。
そう思ってしまうほどの、リアルな包装袋と鳩サブレーの描写です。サクサクッといただきます!
次は、白鳥の形をしたシュークリームです。普通のシュークリームと違い、シューの上半分をカットし、それを羽のように形作り、体にくっつっけ、その羽同士の間に、長い首と頭を形作ったシュー生地をつけています。そして素敵な、お上品な佇まいの白鳥に仕上がっています。これも、どこから食べようか迷いますね。羽の間に飾られたイチゴも美味しさと見た目の美しさを際立たせているように思いました。
つぎに、「たべっ子どうぶつ」です。たべっ子どうぶつのビスケット、子どもにおなじみの定番おやつですね。動物の形ごとに英語が書かれていて、ちょっとした知育にもなります。私が子どものころからあったような気がします。これも、かわいいレースのペーパーの上に14枚並べられていて、こんがり香ばしく焼かれているのが絵で表現されています。バターの風味が口いっぱいに広がって、これも食べだしたら止まらない美味しさです。我が家の子ども達も大好きです。
最後に、お腹いっぱいだけど、かわいいおかしはやめられない!と、袋から出ているくまちゃんチョコレートが。これもかわいいお顔で、食べてほしそうにこちらを見ているように見えました。
●おやつを食べるときの音まで美味しく表現されています。こんなふうに勢いよく食べたい!そんな気分になってきます。
お菓子を食べているときの音って、普段何気なく聞き過ごしているように思います。
おせんべいだったら、バリバリ、飴だったら、ペロペロ…などでしょうか。
この本では、お菓子を食べている擬音もリアルに感じてきます。
あつあつのたい焼きを頬張ったとき、「はむ」「はむはむはむ」熱い、けれど、あんこの甘さ、生地の香ばしさに、もっと食べ進めたい気持ち…。この言葉にもしっかり詰まっているように思いました。黒でしっかりとした太さのある文字で、どっしりと書かれています。こぼれている粉まで美味しそうです。
つぎの、かめろんぱんを食べるときは、ぱくぱくぱく!
鳩サブレーを食べるときは、さくさくさくさく さくさくさくさく!
字の形も、角があるような形で他のお菓子と変化をつけていて、さくさく感をさらに強調させているようです。食べごたえのある厚みのあるサブレー、本当にさくさくしていますね。たまりません!
白鳥のシュークリームは、もぐ、と食べたあとに、隣のページ1面に、もぐもぐもぐもぐもぐ、と筆で書かれたような、いろんな大きさの字で書かれています。最後にイチゴが残ったようで、半分のイチゴが残っています。これも もぐっ と食べちゃうんでしょうね。
たべっ子どうぶつは、どうでしょう。かりかり、ぽりぽり、こりこり… かり、こり、ぱり、ぽり… さっくり、薄いけれど食べごたえもあるビスケット。食べている音で、実際に食べているような感覚にさえなってきます。ビスケットと同じような大きさで、字の雰囲気からもかりかり・ぽりぽり感が伝わってきます。
また、絵本には食べている人物や動物が出てこないので、食べている時の美味しそうな音と、食べられていくおやつの絵に、ますます自分が食べているような素敵な錯覚に陥るように感じました。
●どのお菓子もとっても可愛く、食器などもステキです。細かいところもよ〜く見てみてください。ちょっと遊び心も隠されていて、楽しめます。
絵は濃淡、焼き目、包装袋の細い線、粉砂糖のかかり具合など、一つ一つ計算して描かれているかのような細かさ・精密さです。
このお菓子たち、どれも本当に可愛くて美味しそうです。絵本を良くみると、一つ一つの食器やカトラリーなども可愛らしいですよ。
かめろんぱんが入っているバスケットの白いレース。リボンや細かいフリルのような部分まで、丁寧に細かく繊細に描き込まれています。白鳥のシュークリームが乗っている食器も素敵です。青がきれいで、まさに、「白鳥の湖」のようでもあります。一緒に置かれているフォークも、ひよこのような小さい鳥がついていて、可愛らしいです。
また、この本にはちょっとした遊び心も隠されています。
かめろんぱんの下に敷かれているピンクのクロス、よ〜く見ると、1箇所だけ違う、キュートな形になっています。また、かめろんぱんと鳩サブレー、白鳥のシュークリームの食べた粉をじっくり見てみてください。お菓子か、お菓子の動物と同じ形の粉が混じっていて、とてもユニークに感じました。もっとよく見てみたら、もしかしたらまた新たな発見があるかもしれません。
みなさんはどんなお菓子が好きですか?
お子さんも、きっといろんな好みのお菓子があるかと思います。こんなお菓子も素敵だね、可愛いね、と、おやつを決めるときや、お菓子を買うときのきっかけの一つに読んでみるのもいいかもしれませんね。いつものおやつが可愛く見えてくるかもしれません。