ゆめ にこにこ

言葉を覚え始めたお子さんにもピッタリ!季節を感じられる、くり返し言葉が楽しい絵本。

☆特徴

  • 洗顔や歯みがきの生活動作、春夏秋冬が描かれている。
  • 温かみのある貼り絵のイラストにほっこり。
  • 動作やようす、景色が、文字がなくても分かりやすい。
  • さらに、その様子が簡潔なことばで書かれていて覚えやすい!
  • お子さんにも取り扱いやすい大きさの絵本。(20×21㎝)

☆読み聞かせのポイント

  • はみがき ごしごし、はなびら ひらひら、など、小さなお子さんでも覚えやすく、話しやすいことばで書かれていますので、ゆっくりハッキリと発音してお話すると良いと思います。
  • 春、夏、など季節の名前は書かれていないので、絵本に慣れてきたら、読みながら教えてあげるといいかもしれません。
  • おひさま?うみ?あめ?など聞くようにして読み、次に続く言葉を待ってみると、思いがけない言葉が返ってくるかもしれません。言葉のやりとりが楽しめます。
  • 表紙の子が、おはようから始まり、最後にはおやすみなさい…。夜寝る前の読み聞かせに…ゆったりと優しく読んであげるのもおすすめです。
ゆめ にこにこ表紙

☆あらすじ

表紙に登場する子が、目覚めて顔を洗うところから始まります。

ご飯を食べて、歯を磨いて…。

晴れの日や、雨の日におでかけ。

春の小川、

夏の海、

秋のおちば、

冬のきれいな夜空…。

どれも夢に出てきそうな素晴らしい風景。

そんな季節に触れて、眠りにつき、

またにこにことした夢を見るのでした…。

☆書店員の感想

・生活動作から始まり、身近な繰り返し言葉が詰まった絵本。普段の生活でとても身近なことなので、お話に親しみを感じます。

表紙には、にこにことした夢を見ながら眠っている人。

お話を読み始めると、その子が、顔を洗い、歯を磨き、ご飯を食べています。まんまるのお顔の子が生き生きとしているように感じ、今日もまた一日が始まるぞ!といったバイタリティを感じます。

お子さんも、産まれてから毎日、ご飯を食べ、整容をし、生活していることでしょう。何気ないことのように感じますが、改めて自分自身のことに目を向けるきっかけになるかもしれません。

・準備ができたら、外に飛び出してみましょう。毎日、同じ日はありません。季節が変化しているのを肌で感じることができます。

さんさんと降り注ぐ太陽。春には小川に花びらが舞い、夏は海に行き砂浜を歩きます。秋は落ち葉に、冬は雪…と思いきや、キレイな夜空に輝く星たちでした。冬の夜空ってとてもキレイですね。星、キレイかな、と、夜空を見上げて…。季節ごとに夜空の違いを見てみるのも、楽しいかもしれませんね。月のしーんとしているようすも、静かな夜が感じられます。

ゆめ にこにこ裏表紙

・小さなお子さんが覚えやすい言葉が繰り返し書かれています。いろいろな言葉の表現に触れられます。

ご飯はかみかみ、牛乳はごくごく…。言葉を覚え始めたお子さんが、生活の中でも言いやすく表現しやすい言葉が登場します。

おひさまはさんさん、くもはもくもく。雨や雷、落ち葉の音の表現もステキです。言葉の表現って、文字の組み合わせが違うだけで、とてもそのものをうまく表現しているなぁと感じます。

この絵本の言葉たちも、そのもののかたさ、温度、空気感、色やにおいまで伝わってきそうで、とても耳に心地よいです。声に出して読んでみると、大人も楽しめると思いますよ。

お子さんと一緒に絵本で楽しんで、外に出て本物に触れ合い、実感してみるのも良いように感じました。

・温かみのある、貼り絵のイラスト。顔や風景など、子どもが興味を持ちそうな可愛いイラストがたくさん描かれています。

顔を洗ったりしている人物以外にも、海、落ち葉など、どのページにも必ず顔が描かれていて、小さなお子さんでも自然と興味を持ちそうです。

また、シンプルなイラストなのですが、ゴツゴツとした岩や、ドドーンと強そうな雷、ふわふわとした雲など、それぞれの特徴を捉え表現されており、ページをめくるたびに、そのページに入り込んだような感覚になるのが不思議です。

貼り絵で作られていることでイラストそれぞれに奥行きがあり、紙の質感にも違いがあるので物の素材感も感じられます。

四季の移ろい、それぞれの雰囲気も伝わってきますし、夜おやすみの時間に向かっていく静けさも、心を落ち着かせてくれるようです。

・にこにことした夢。大人になっても見たいですね。子どもたちは、毎晩どんな夢を見ているのでしょうか…。

我が家の娘は、一番上のお兄ちゃんの名前を呼びながら眠っているときがありました。どんな夢を見ているんだろう…と思いましたが。(笑)

子どもって、寝ながら笑っていることもありますよね。自分が寝ているときは分かりませんが…、子どもってよく笑っているなぁと思います。

子どもには、起きていても寝ていても、にこにことした時間を過ごしてほしいなぁと思います。この絵本は、物に対する擬音語が描かれているのですが、「夢」は「にこにこ」なんですよね。にこにこ、希望溢れる未来でありますように、そんなメッセージも込められているようにも感じました。

にむさん
  • にむさん
  • 現在4年生と年長の男の子、1歳の娘の育児に奮闘中です。
    兄が弟に、さらに最近では弟が妹に絵本の読み聞かせをしてくれるようになりました。子どもたちの姿から学ぶことも多い日々です。
    短大で介護の勉強をし、介護福祉士の資格を持っています。