あかちゃんといっしょ0・1・2㉚どんないろがすき
どんな色が好き?色に興味が出てきた子にピッタリ!大好きな色を使ってお絵描きしようよ!
☆3つのおすすめポイント
- 童謡「どんないろがすき」の歌絵本です。「どんな絵を描こうか?」お話したり、歌ったり、ゆっくりリラックスしながら、親子のコミュニケーションを楽しめます。
- 「どんないろがすき?」って聞かれたら迷ってしまうかもしれません。だってみんな素敵な色ばかり。答えは、もしかして『全部!』なのかもしれませんね。
- 最初は1色のクレヨンだけを使うので、1色だけが先になくなってしまいました。しかし、最後は全ての色を使うので、全ての色のクレヨンが一緒に無くなっていきます。クレヨン達も嬉しそうな表情です。
☆あらすじ
「どんないろがすき?」
赤い帽子に赤いズボンを履いた男の子が、『あか』と答えました。
新品の赤色のクレヨンを持って、クルクルクルーとラインを描き始めました。
消防車・郵便ポスト・風船・リンゴ・チューリップ・てんとう虫・魚・ハート、そして大きな太陽。赤い物をいっぱい描いた男の子。
いっぱいいっぱい赤い物を描いたから、どの色よりも一番先に短く、だんだん無くなっていく『あかい クレヨン』なのでした。
「どんないろがすき?」
青いワンピースに青いリボンの髪飾りの女の子が、『あお』と答えました。
新品の青色のクレヨンを持って、ナミナミナミ~とラインを描き始めました。
青い海の上に、青い帆を立てた青い舟・魚・気球・海に浮かぶビン、そして真っ青な空。青い物をいっぱい書いた女の子。
いっぱいいっぱい青い物を描いたから、どの色よりも一番先に短く、だんだん無くなっていく『あおい クレヨン』なのでした。
「どんないろがすき?」
黄色のパジャマを着た男の子が、『きいろ』と答えました。
新品の黄色いクレヨンを持って寝そべるいながら、ギザギザギザッとラインを描いていきます。
土の上を走る黄色のバスにキリンと男の子が乗っています。バスの周りにはとうもろこしにひまわり・バナナ・レモン・チーズ・ハチさん、そして空には流れ星。黄色い物をいっぱい描いた男の子。
いっぱいいっぱい黄色の物を描いたから、どの色よりも一番先に短く、だんだん無くなっていく『きいろの クレヨン』なのでした。
「どんないろがすき?」
緑のしま模様のズボンに緑のハットをかぶった女の子が、『みどり』と答えました。
新品のみどりのクレヨンを持って地面に、ザッザッザッと芝のようなラインを描いて描いていきます。
女の子が大きな緑色の亀の背中に乗って、のっそりと草原をお散歩しています。その周りには葉っぱを持ったカエル・恐竜・大きな木・バッタや毛虫・遠くに見える青々とした山。緑色のものをいっぱい描いた女の子。
いっぱいいっぱい緑の物を描いたから、どの色よりも一番先に短く、だんだん無くなっていく『みどりの クレヨン』なのでした。
色って色んな色がある。
「どんないろがすき?」
4人が『ぜんぶ!』と答えました。
赤・青・黄色・みどり・むらさき・オレンジ、紺色、それぞれで大きなアーチを描きます。大きな虹がかかりました。そしてその周りには、ピンクや水色で可愛いお花を咲かせます。いっぱいいっぱい描いたから、みんなそろって一緒に、短くなってだんだん無くなっていくよ。
『全部のクレヨン』
☆際立った特徴
18cm×16cmのボードブックです。角が丸まっていて、小さなお子さんでも危険の少ない造りです。
大人も子供も知っている人気童謡「どんないろがすき」が絵本になっています。そして、裏表紙には楽譜と歌詞がついています。
歌詞が絵本中の文になっているので、歌いながらページをめくってもいいし、ゆっくり読みながら、親子で「どんな色が好き?」と話をして楽しむのも良いでしょう。
きっとリラックスして、親子のコミュニケーションを楽しめます。
背景が白い中に黒で縁取りされた絵が描かれています。各色が、その中に塗られているような描き方で、全体的に色合いがハッキリとしている所が特徴的です。
クレヨンにお顔がついているのですが、クレヨン達は、自分をどんどん使ってもらって喜んでいるようにも見えてきます。
☆書店員の感想
童謡「どんないろがすき」の歌絵本です。「どんな絵を描こうか?」お話したり、歌ったり、ゆっくりリラックスしながら、親子のコミュニケーションを楽しめます。
「〇〇ちゃんは、どんな色が好き?」誰でもこんな会話をしたことがあるのではないでしょうか?お子さんに質問する事もあれば、自分が子どもの頃に聞かれたこともありますよね。
そして、数えきれない程ある色の中で、「どんな色が好き?」と聞かれて「この色が好き!」と答えることが出来る事って、すごいなって私は純粋に思ってしまいました。(私は優柔不断なのでこれっ!と答えるのに時間がかかります・・・。)
本書では、4人の子ども達がそれぞれの好きな色を教えてくれます。
そして、その色で描く様々な景色・動物・昆虫・乗り物全てが、とっても可愛らしく描かれています。まるで子ども達がそれぞれの夢の世界に、読者を連れて行ってくれるかのようです。
好きな色で描く好きな物だからこそ、その絵には生き生きとしたパワーや、愛情を感じるのかもしれません。
本書は、歌に合わせながら読むのも楽しいし、ゆっくり絵を楽しみながら、「緑色の中には恐竜さんもいるね」「海の色も青色だね」など、親子でお話をしながら読み進めるのがオススメです。
会話していく中で、新たな発見があったり、今度こんな風に描いてみようかな!とお子さんの意欲がわくかもしれませんよ。
「どんないろがすき?」って聞かれたら迷ってしまうかもしれません。だってみんな素敵な色なんです。最後の答えは、もしかして『全部!』なのかもしれませんね。
最後に、もう一度4人に「どんないろがすき?」と聞いています。
すると、4人とも『全部!』と答えてくれましたよ。
最後は4人そろって全部の色を使ったお絵描きを大きなキャンパスにしていきます。大きな虹と、色とりどりの花を描いて、空にはレインボーカラーの気球が飛んでいます。
大きなキャンバスに描くので、どのクレヨンも、どんどん小さくなっていきます。
さっきは「あお!」「きいろ!」と答えていた子ども達だったけど、もしかしたらこの時には、「色に順位なんて決められないよ!全部好きだもん!」と考えが変わったのかもしれませんね。
どの色も魅力的で、どの色も素敵だってことなんでしょうね!
みんなで描いた絵だから、きっと一人の時よりも楽しいし、きっと1色よりも素晴らしい絵が描けたのではないでしょうか。
最初は1色だけを使うので、1色だけが先になくなってしまいました。しかし、最後は全ての色を使うので、みんなが一緒に無くなっていきます。クレヨン達も嬉しそうな表情です。
私は、好きな色を聞かれると今でも迷ってしまいます。小さい頃も今も、一体自分は何色が好きなのかな??と考えるのですが、あれもこれも好きなので、やはり選べません。
よく考えてみると、幼い頃、クレヨンや色鉛筆も均等に減っていかないと嫌で、1色だけ減っていくのが許せなくて、なんとなく同じタイミングで同じ長さになるように使っていた記憶があります。(ちょっと変わった子です 笑)
娘に「何色が好き?」と聞くと「ピンク!」と即答してくるので、そんな潔さを羨ましく思う部分もあります。ピンクが異常に速いペースで無くなります。
でも、そんな決められない自分でもいいのかなと今では思っています。だって、みんな同じくらい好きなんです。
私は本書のクレヨン達の顔を見ていると、「僕たちを使っていっぱい描いてほしいよ!」と言っているように感じます。そして、どんどん無くなっていく事を喜んでいるようにも感じます。道具はそもそも使ってもらった方が嬉しいのかもしれません。
だから、『ぜんぶ!』と言って虹を描く子ども達を、クレヨン達はみな喜んでいるように感じます。
表紙のクレヨン達を見てください!
「僕たちを使っていっぱい描いて!描いて!」と誘っていますよ!さあ、お絵描きタイムを始めましょう♪
- 作品名:あかちゃんといっしょ0・1・2 ㉚ どんな いろが すき
- 著者名:絵 100%ORANGE
- 出版社:フレーベル館