うさこちゃんとうみ
人気のうさこちゃんシリーズ。うさこちゃんと一緒に海に遊びにいきましょう!海が大好き、海デビューする子にぴったり。
☆3つのおすすめポイント
- 子どもの目にも理解しやすい、限られた明るい色とハッキリした輪郭で描かれた、可愛くセンスの良い絵。
- 父さんと娘の、やさしいやりとり。
- ページをめくるたびに、いろいろな海の遊びをしている気分や楽しさが伝わってきます。
☆あらすじ
うさこちゃんは、父さんといっしょに海へでかけます。
海へは、父さんが引っ張ってくれる車に乗って行きました。海へ着くとまず着替え。自分でできて、父さんに褒められました。
その後は、貝拾いや砂遊び、海水浴… 目一杯遊んで夕暮れまで遊びました。
楽しい時間はあっという間… まだまだ遊び足りないうさこちゃんでした。
☆際立った特徴
人気のうさこちゃんシリーズ。今回は父さんと海へでかけます。
うさこちゃんシリーズ特有の、はっきりした混じり気のない色使いが、可愛さを引き立たせます。
うさこちゃんと父さんの温かい親子関係に、海へのお出かけも心温まります。
絵本のサイズは子どもも手に持ちやすい、大人の手より少し大きいくらいの大きさ(約15×15㎝)です。
☆書店員の感想
うさこちゃんの絵本シリーズ。
大人にも子どもにも、人気のうさこちゃん。
今回は、海におでかけです。
山育ちの私にとって、夏に海に出かけることは一大イベントのような感覚です。うちの子どもたちも海で遊ぶという経験はほとんどないので、抵抗感が強いかもしれません。(長男は5歳くらいのとき、水着を着て海まで行きましたが、大泣きでヒザ下がやっとでした。汗)砂浜では延々と遊べますが…。
この本を読んでから海に向かえば、あれしよう、これしよう、と、楽しみいっぱいだったかもしれないなと、本を読みながら思いました。
うさこちゃんは父さんに誘われ、父さんがひいてくれる車に乗って、海へ出発しました。海に行ったら、何をして遊びましょう。海に着くまでの時間にも心が踊ります。
大きな砂丘やテント、バケツ、貝など、はっきりした線と、パッと目に映る色合いで、うさこちゃんワールドに飛び込めます。
暑い夏、ぱきっと眩しい太陽。海のワクワクする雰囲気が伝わってきます。海に行くのが楽しみで、張り切って自分一人で着替えができたうさこちゃんが、おちゃめで可愛らしく感じました。
また、うさこちゃんって、笑ったり怒ったり、表情が絵では変わらないのに、ストーリーやうさこちゃんのお話の内容、顔の角度や背景色の変化で、感情が伝わってくるような気がして不思議です。
シンプルな絵ですが、うさこちゃんのワクワク感が絵から伝わってきて、じっくり見たくなります。帰り道の寝顔に、うさこちゃんの満足した気持ちも感じられました。
子どもを目一杯遊ばせて、帰りも車に乗せて引っ張ってくれるお父さん。優しいですね。
子どもと思い切り遊ぶのって本当に体力勝負なのに、お父さんひとりで連れ出し、一緒に遊び、帰りもおまかせ。かっこいいな〜、イクメン代表だなぁ、なんて思っていしまいました。(笑)
うさこちゃんのお父さんの声掛けが柔らかく優しいので、読んでいるうちに心が温かくなっていく気がします。こんなふうに、優しく楽しくお出かけを楽しみたいと思いました。
- 作品名:うさこちゃんとうみ
- ぶん/え:ディック・ブルーナ
- やく:いしい ももこ
- 出版社:福音館書店