おかあさんのパンツ
オムツからパンツに変えていこうかな?という時期の子におすすめです。パンツの絵柄の変化に、思わずくすっとしてしまいます。
☆3つのおすすめポイント
- 小さい子ども用パンツをお母さんが履いたら…!?意外な発想から、面白い絵柄が現れます。
- はっきりとした絵柄に、かわいいイラスト。女の子の後ろ姿もキュートです。色とりどりの絵に、どのページも楽しめます。
- オムツからパンツへ移行する期間。トイトレと重なって、大変な時期でもあるかもしれません。けれど、このお話を読むと、大変な中にもユーモアを与えてもらえます。
☆あらすじ
二つ結びの女の子が、後ろ向きで立っています。
さくらんぼの柄のパンツ一丁です。
可愛い小ぶりのさくらんぼ柄ですが、お母さんが履いたら…?
ゴロンゴローん!なんと、さくらんぼが伸びて、りんごになってしまいました。
そのつぎはねずみの絵です。
お母さんが履いたら…
今度は、くまさんになっちゃいました!
そのあとも、魚がくじらに、たんぽぽが花火に、とかげも…何かに変身します!
可愛い絵柄の、面白い変化が楽しいお話です。
☆際立った特徴
ページの右側に女の子やイラスト、左側に文章が描かれている構成になっています。
女の子が後ろ姿で、お姉ちゃんパンツを履いて立っています。
いろんな柄があって、それがいろいろ変化していく様子が面白く、楽しめます。
オムツからパンツに移行する期間は、親も子も大小様々な葛藤があるように思いますが、このお話からパンツに対しての関心が芽生えるきっかけになります。
くまや魚、くじらなどのイラストが出てきて絵柄もカラフルですので、小さいお子さんから楽しめます。サイズも18.2㎝✕18.2㎝のサイズで、お子さんの手にも読みやすい大きさです。
☆書店員の感想
●小さい子ども用パンツをお母さんが履いたら…!?意外な発想から、面白い絵柄が現れます。
後ろ姿で、パンツ1枚で立っている女の子。パンツのかわいい柄が目立っています。
表紙は、お母さんと女の子の笑顔のイラストと、花柄・星、月の柄が描かれていてかわいい印象です。タイトル「おかあさんのパンツ」と表紙からは想像がつかないストーリーでした。
女の子が履いているさくらんぼのパンツ、けれどお母さんが履くとりんごになっちゃいます。かわいいねずみはクマになり、魚はクジラになってしまいます。
絵本を見ていると、お母さんは実際に履いているのかな?とふと疑問に思いました。そうだとしたら、すごい伸縮性で、子どもにとっても履きやすいパンツかもしれませんね。
お母さんが履いたであろうシーンは、お尻がちょこっと見えてしまっているので、きっと…
なんてことを思いながら読み進めてしまいました。
また、面白いと思った点が、クジラのイラストです。クジラの上に、お尻の割れ目がちょこんと見えていて、しかもクジラの上にある点線と繋がってクジラから潮が出ているように見えています。シンプルな絵かと思いきや、細かいところにもユーモアを織り交ぜていて、興味深く感じました。
そして、たんぽぽの花が描かれている紫色のパンツを履いている女の子。お母さんが履くと、なんと大きな花火になりました。花火のバッグがパンツの色の紫色で、たんぽぽ花火が際立っています。パンツが伸びて、たんぽぽが花火になる意外性にもビックリしました。
最後に、顔をすこし赤らめて怒っているお母さん。トカゲがかいじゅうに…は、大げさだったでしょうか。けれど、2年生の長男もこの本を読んで、笑って楽しんでいました。パンツが伸びて、予想外のものに変化していく内容が面白かったようです。お母さんも、怒っていましたが、次のページでは、手を口に当ててクスッと笑っています。お母さんもきっとユニークな方なんだろうなぁ、と感じました。
●はっきりとした絵柄に、かわいいイラスト。女の子の後ろ姿もキュートです。色とりどりの絵に、どのページも楽しめます。
女の子の背景は全て白色になっていて、女の子とかわいいパンツが目立っています。
その分、次のページに移った時にパンツの色が背景となっていて、伸びたイラストへのインパクトが大きく感じられます。
よく見ると、パンツもページが進むごとにだんだんズームになっていっていて、どんどんと近づいているようです。
また、女の子が毎シーン、ポーズを変えて写っているのも可愛らしいです。モデル気分でポージングしているので、モデルさながらです。女の子がパンツ1枚で、鏡の前で一生懸命ポーズをとっているところを想像したら、なんだかちょっと笑えて、微笑ましく思えてきます。パンツに合わせてヘアアクセサリーも変化していて、おしゃれですよ。
●オムツからパンツへ移行する期間。トイトレと重なって、大変な時期でもあるかもしれません。けれど、このお話を読むと、大変な中にもユーモアを与えてもらえます。
けれど、思い返してみたら、私もよくやりました。
実際には子どもの衣類は絶対履けないし着れません。けれど、着替えを嫌がるとき、特にイヤイヤ期のときに息子2人共、ありました… 長男はパジャマを嫌がり、次男は好んで裸でいる…といったようすで、入浴後すんなりとパンツ、服が着れず、着れるようになったのは3歳の誕生日前後くらいだったかなと記憶しています。
長男は頑なだったので、「このパンツお母さん履こう〜」と言って見せて、片足入れてみることもありました。(笑)実際には履けませんし、ほとんど上がりません。けれど、お気に入りのものはやはり嫌だったようで、「ぼくが履く!」と言って履き、パジャマも着てくれていました。次男に関しては裸が楽なので、同じことをしても「どうぞ、ご自由に」という表情で、部屋中走り回っていました。そのあと、お気に入りのお兄ちゃんパンツを購入したり、しましまのパンツを冗談で「おにのパンツだよ」と伝えると気に入ってくれ、とりあえずパンツはすんなり履くことができるようになりました。(笑)
今では二人共、お気に入りのパンツしか履かず、それぞれ自分で日替わりで選んで履いています。下着からこだわるようになるんだなぁ、と、兄弟の、数少ない似ている部分です。(笑)
パンツって他の人には見せないものですが、絵本を通して、親子でいろんな柄やお気に入りのキャラクターなど選んでみても楽しそうに思いました。