おやこであそぼ あかまる いくつ?
自分で考える力が育つ、親子で楽しみながらの知育にピッタリ!
☆3つのおすすめポイント
- 【色・形・数・太さ・大きさ・長さ】のいろんな質問が集まった絵本です。お子さんが「これ!」と指差しして教えてくれると、嬉しいですね。
- 本書は地頭を育てる、指差しあそびの本です。自分で絵を見ながら考える事で、「考える力」をつけ、様々な「ものの見方」を学び、身につきます。
- 親子で楽しく読んだり遊んだりするのにピッタリな本。様々な色と形がニッコリ笑顔で、遊ぼう!と呼びかけているみたい。
☆あらすじ
赤・青・黄色・緑・ピンク・水色の6色を使った、丸・三角・四角・ハート・家・金平糖・花瓶の形で登場します。大きくなったり太くなったり、形も数も多様に変化しています。「まるがひとつ。どれかな?」などの質問に答えて、「これ!」とゆび指しをしてくれるような工夫がいっぱい!自分で考えて答えを出すから、子どもの「できた!」と喜びもきっと大きいです。 子どもの様子や今の発達に合わせて質問をしてあげると、繰り返し繰り返ししていくうちに「わかった!」が増えていきます。
☆際立った特徴
本書は地頭を育てる、指差しあそびの本と表記されています。自分で絵を見ながら考える事で、「考える力」をつけ、様々な「ものの見方」を学び、身につきます。どちらの効果も、保護者の沢山の声掛けが必須です。自分で考える時には保護者の励ましや、見守りが小さな子どもには必要不可欠。出来た時はたくさん褒め、わからない時も”考えられたこと”を認めて褒めると良いでしょう。その時の【子どもの様子に合わせて保護者も一緒に楽しむ】ことが、知育には1番大切なことでしょう。
出版社より、本書の帯に『あかまる いくつ?』の遊び方のヒントが紹介されています。●順番に読まなくても大丈夫!興味を示した所から読みましょう。●正解したら、沢山ほめてあげましょう。●数や長さ、大きさなどまだ難しいようなら、色や形など、分かることからきいてみましょう。
本書について、出版社のホームページでさらに詳しく本書を使った”知育”について紹介しています。
この後に、私の体験から本書を楽しむ時のコツをいくつか紹介します。子どもが一人で見て楽しむことも出来ますが、保護者が一緒に楽しむ絵本だと思います。本書の質問例だけでなく、今の子どもの成長にに合わせた質問を考えてあげることで、お子さんの言葉力・想像力がグングン育っていくでしょう。
そして、何と言っても、お子さんを知るとっても良いチャンスです。どのくらいの事が理解できていて、何が難しいのか、どんな色や形が好きなのか、いっぱいお話して聞いてあげてください。
☆もっと詳しくストーリーを深堀り
コップの底くらいの大きさの”丸・三角・四角・星型・ハート型金・平糖型”の形が、項目を分けてそれに合わせた大きさ、色、長さに変身して登場します。項目ごとに1歳ころから答えられるもの、3歳頃から理解できそうなものまで、幅広く質問がされていきます。
【色・形・数】
左側に赤い丸と、右側に青い丸2つ、少し離れて並んでいます。「赤色1つ どれかな?」「青い丸はどれかな?」「全部でいくつあるかな?」読みながらお子さんに質問してあげるといいでしょう。
次は赤い三角2つと丸が1つ、青の四角も3つあるね。「三角2つ どれかなどれかな?」「青色ぜんぶさわってごらん」「お目めがにっこりな三角はどれかなー?」少しレベルUPしましたね。わかるかな?
今度は丸と三角と四角に、星型も加わったよ。色も赤・青・緑・黄色の4色だね。少し難しいぞ。「黄色が3つ どれかな?」「四角も3つ どれかな?」「笑っているのはどれとどれ?「赤色はいくつある?」
分からなくても大丈夫です。見開き1ページに広がって描いてあるので、かなり難しくなってきました。分からなくても、見落としても、大丈夫!
【色・形・数・長さ・太さ】
6本の色の線があるよ。みんなが一斉に左から伸びているね。ビョーン!
「この中で1番長いのは、どれかなどれかな?」1本だけ、丸い玉がポンッと上に乗っています。長さの違いが分かるようにヒントになっているようです。
今度は4色の太い線と細い線が下から上にグーンと一直線。「どれが一番細いかな?」「一番太いのどれかな?」「短いのはどーれだ?」 ”太い・細い”の言葉をまだ3歳ころまで理解はしているけど、習得は出来ていない子は多いと思います。繰り返すことで習得に繋がります。
【色・形・数・大きさ】
左のページに大きい丸と小さい丸、右のページに大きい丸と小さい丸と中位の丸。「どこにどの丸がはいるとピッタリかな?」「穴は全部でいくつ?」
想像力がいる項目です。実際には動かせないので、右のページに動かしたらどうなるかな?と想像をします。そして、小さな子どもにとって”ピッタリ同じ大きさ””ピッタリはまる”などの「ピッタリ」という言葉を理解するのはかなりレベルが高いように思います。最初は「ピッタリ」という言葉をあまり気にせず、例えば大きい穴に小さな丸を入れても◎ではないでしょうか。少しずつ「ピッタリ」という言葉に聞き慣れていくうちに「ぴったり」とはこういう事かなと分かっていくのでしょう。
最後は、見開き1ページにぎっしりと四角があり、時々丸や星、ハートなどが隠れています。
「赤い丸はどこかな?」「四角じゃないのはどれかな?」「ニッコリ笑っているのはどこだ?」と質問の例題もありますが、保護者が子供の様子を見て、「この子は”黄色”がまだ言えないから、答えが黄色になる質問をしてあげようかな」とか、「数を数える練習がしたいから、青色を数えてみようかな」とか、色んな可能性を広げて、質問をしてあげてください。
【色・形・数・太さ・大きさ・長さ】の色んな質問が集まった絵本であり、親子でコミュニケーションをたっぷり取れる絵本です。お子さんが「これ!」と指差しして教えてくれたら、やったー!分かったね!とたっぷり褒めてあげましょう。
☆書店員の感想
”知育”と聞くと、早いうちから取り入れたいと思う保護者は多いのではないでしょうか。でも一体何から教えたらいいの?と思いますよね。まず、肝心なことは、お子さんの事をよく知ることからスタートすることです。そして、遊びの中で楽しく取り入れていくことが肝心なのではないでしょうか。
本書は「親子で遊ぼ」と題名についている通り、”親子で楽しく遊びながら、どんどん覚えて、考えて、楽しんで”をコンセプトに作られた絵本です。親子で楽しく読で遊びながら、学んで吸収してアウトプットして、子どもの中に定着までできる、大変便利な知育絵本です。
対象年齢は1歳半〜と帯に表示してありましたが、私の3歳の娘も最近この絵本に出会い、喜んで読んでいます。
まだまだ分からない事も多い娘です。黄色を赤と言ってみたり、緑を言えなかったりします。しかし、遊び感覚で私も質問したり、わかったら「天才じゃーん!」と褒めたりして読んでいるので、本人も分からなくても間違えても、楽しそうにしています。そんな中で、繰り返し読んでいると、黄色という言葉がなだ馴染みがないんだなとか、金平糖のような形が「なんかへーん、面白ーい」と感じたんだなとか、会話の中でわかってきました。本以外の生活の場で、”黄色”には何があるかなとか、形って色々あるんだよとか、教えるきっかけになりました。
もっと早くに出会ってたら早くに教えてあげられたかも・・・なんて少し感じる部分もあります。でも、小学生の母でもあるので違う目線から思うのですが、3歳頃の子どもにとって、今は知識の詰め込みはまだ先で十分。それよりも楽しく学ぶこと、その中で知識を得ることが大切だと思います。
まずは、本書の丸・三角・四角の形で遊ぶところから始めましょう♬
作品名:0歳からのあかちゃんえほん(11) あかまるいくつ?
著者名:しみずだいすけ
出版社:ポプラ社