じゃない!
これは何に見える?本当にそれはあっているの?よーく見てごらん!もしかして何かにペイントしただけなのかも・・・実は何だろう?!
☆際立った特徴
- 姉妹本 「やっぱり じゃない!」
- 作者チョーヒカルさんは、斬新なボディペイント作品で世界的に注目される新進気鋭のアーティスト。
- 「これは〇〇」。1ページめくると「〇〇じゃなかった!」という繰り返しの展開
- 実物と絵の違いが分からなくなるほどのリアリティー。
- モデルの質感と、見る人の視覚を上手くコントロールして、絵を魅せている。
☆読み聞かせのポイント
- 「これはなんだ?」と言いながらお子さんと確認しながら読み進めましょう。ページをめくったらあら不思議!全く思っていたものと違うから、きっと驚きと面白さで子ども達の心をワクワクさせてくれます。
- 次々驚かせる展開に、きっと「次は?次は?」と子どもが自らページをめくりたいようなそぶりを見せるかもしれません。そんな時は文章を読まなくても、子どもの好奇心を大切に自由にめくらせるのも◎
- じっくりよーく観察する読み方もオススメ。だんだん目が慣れてくると冷静に細かく見えてくるので、どう色を重ねているのか、何にどう絵を描きこんでいるのか考察するのも面白いと思います。
☆初見ではこんな読み方も!
表紙のカバーを外してください。そして、保護者の方がざっと中をチェックしてください。
本書の展開を説明すると、最初に登場した食材A を見せます。実は違う食材BにAに見えるようにペイントしていることが分かり驚くという展開です。
(例えば、キュウリが登場して、次のページでバナナの皮にキュウリの絵をペイントしている・・・等)
私のオススメは、本書を読んであげる前に、ペイントされた食材Aのページだけを全て見せて、「何に見える?」とそれぞれをクイズにして聞いてあげます。そして、「ホントだね、イチゴだね。アイスクリームだね。」と確認しましょう。
それから本書を改めて最初から読み進めてみてください。
するとどうでしょう、さっき「こうだ!」と思っていたはずの食べ物達が、次々に違うことが判明していきます。「じゃあ、アイスクリームは本当は何なの??」と、子ども達は驚きと好奇心で、次は?次は?と、もっと正解が知りたくなります。
この読み方は、サプライズ感が大きい程、有効な読み方かもしれません。ぜひ参考にしてみて下さい。
☆あらすじ
真っ黒な背景の中に本物のキュウリやみかん、イチゴ、ピーマンにレモンなど、様々な食べ物が写真で登場します。
しかし、よーく見てみると、なんだか違っています。
中をカットしてみると・・・キュウリだと思って見ていたものが、バナナだった!!!
じゃあ、他の食べ物は・・・?
もちろんみかんもイチゴもピーマンやレモンも、本当は違う物でした!
え?え?、まさか!?不思議な展開に読者を最後まで驚かせる内容です。
あなたの固定概念や思い込みが、グルンとひっくり返る、驚きと楽しさとユーモアたっぷりの写真絵本です。
☆書店員の感想
●まずは表紙を見てください。
まずはバナナの中にキュウリが一本。純粋にその違和感に着目し、「すごく不自然だ」と誰もが自分の目を疑うのではないでしょうか。
私は「え?どうなってるの??」と本に顔を近づけて確かめ、「なるほど!」と納得したのですが、実は私の家族も、会社の同僚も、私と同じようなリアクションをしていました。
それには、表紙を見た一瞬では、理解できないリアリティーがこの写真にはあるからだと思いました。一方で、「不自然だ」と感じさせる違和感を持つのも確か。
スゴイですよね!リアリティーと不自然さが混在していて、私はとっても面白いと思いましたし、他にも見てみたくなりました。
さあ、ページを開いてください。
まだまだリアルと違和感のオンパレード。え?と驚く世界が待っていますよ☆
●子どもと読んだ時の反応がすごかった!
本書を初めて5歳の娘と読んだ時の反応が、他の絵本とちょっと違っていて面白かったので、その話をします。
娘に本書を見せた時、「ふーん。」という反応でした。と言うのも、実は表紙カバーをはずしてあえて見せました。中身を読む前にネタばれしたら面白くない・・・!騙された!という表情が見たい!という私のイタズラ心から、カバーを外してまずは反応を見ました。
そして本編に入り、まず登場したのがキュウリでした。「これ、何でしょう?」と聞くと「キュウリでしょ!」と自信満々に答えた娘。しかし、次のページをめくると、キュウリが皮を剥かれた状態に!!しかも中身がキュウリじゃない!?
横になって本書を見ていた娘は、ビックリした目をして飛び起き、顔をこれでもか!と近づけて目を細め、ジーっと見つめて・・・。
まだ分からない・・・という表情で「どーゆうこと??」と呟きました。
その反応に私は思わず吹き出してしまいました。
とっても可愛い反応が見えたところで、ネタばらし♬
『バナナの皮に絵が描いてあったんだよ。絵の具で描いてあるみたいだね』と説明すると、なるほど!と納得していました。
その後は、娘が本を持ち「私がぺージをめくりますから!」という感じで主導権を握りながら読み進めました。
登場する全ての食べ物が、自分が思っていた物と全く違っている展開に、毎回「どーなったんの?」と首を傾げジッと見つめ、理解したら次のページに進む・・・を繰り返す娘の姿が、とても面白かったです。
本書は大人も子どももビックリさせる絵本です!一緒に驚きの世界を覗いてみませんか?