ひかりではっけん みえた!きょうりゅうのせかい

裏からライトで照らしてみよう!水の中に、草原の中に、木の陰に・・・恐竜たちが隠れているよ!恐竜の生態や歴史を楽しく学んでみよう!
☆特徴
- ライトが必要。(ペンライトやスマホのライトなど。小さいサイズがオススメ!)
- 恐竜の誕生から進化、生活スタイル、絶滅を辿った経緯など学べる絵本。
- 全てひらがなカタカナ表記なので、小さな子から小学生まで幅広く楽しめる。
- 描かれる恐竜達の特長も細かく解説。
- 読者に語りかける口調の文章。
- 絶滅した恐竜について研究が進められているという事の解説ページあり。
☆読み聞かせのポイント
- 読者に語りかけるような文章になっているので、親子で一緒にライトをかざして驚いたり発見したりを楽しみましょう!
- 大人でも知らない事がきっと載っています!感じた事、思った事、疑問な部分があれば、その都度「ここはどうなっているんだろうね」とお互いに話ながら読み進めても◎気がつかない事も知るきっかけになります!
- ストーリーがある絵本でありながら、恐竜について詳しく述べている図鑑のようでもあります。恐竜に興味がない子、怖い子も、本書はライトを使用するので遊び感覚で読むことが出来ると思います。無理せず本人のペースで読み進めましょう。
☆あらすじ
地球上に人間が現れるずっとずっと前、ここには恐竜がいたんだよ。
生きている本物は今は見ることが出来ないけど、恐竜がどんな生活をしていたのか、どうして絶滅してしまったのか、少しずつ解明されてきているんだ。
もともと恐竜が生まれるずっと前から、海や湖には魚やクラゲなど生き物が暮らしていたよ。
長い長い時間がたつうちに、色々な植物や動物が生まれて、次第に水の中から陸で暮らすものも出てきたんだよ。
その中の1つが恐竜。初めの頃は1メートルほどの小さな恐竜が多かったんだけど、そのうちに4階建てのビルよりも大きな恐竜や、背中に固い板のようなトゲトゲがある恐竜も誕生したんだ。
その他にも空を飛ぶ恐竜や、人間のように子育てをする恐竜、肉食恐竜もいたんだよ。
ある時地球に大きな隕石が落ちてきて、地球にぶつかったと言われているんだ。その影響で恐竜たちのエサになる植物が育たなくなり、恐竜たちは死んでしまったんだって。
さて、今では存在しない恐竜が、昔々の地球にいたと僕たちは知っているんだけど、それはどうしてだろうね。
それは化石のおかげなんだよ。そして、今でも恐竜たちの子孫が生きているって知ってた?
みんなが知っている馴染みのある動物達だよ。
☆書店員の感想
本書の最大の魅力は、”ライトの光”で照らして、発見して遊べること!!
やはり、一番の見所はと聞かれると、ページの下からライトを照らして、絵を浮かび上がらせる事が出来る仕掛けだと思います。普通の図鑑に比べ遊び感覚で読み進められるので、興味がある無しに関わらず、多くの子ども達や大人が興味を持って読み進められると思います。
恐竜は本当にいたのか。どうして絶滅し、今は地球上に存在しないのか。地球上にいない生物なのにどうして恐竜の存在が立証されているのかなど、詳しく、誰にでも理解しやすい優しい言葉で教えてくれる絵本になっています。
文章が読者に語りかけるように書かれている所も、私は読みやすくて良かったと思いました。
●絵の迫力がスゴイんです!!
表紙でも分かるように、とても立体感があるし、恐竜のガオー!という声が本当に聞こえてきそうなリアリティと迫力を感じますよね。
しかし、驚くのは恐竜の描かれているページだけじゃないんです!
例えば湖が描かれているページです。何の変哲もない湖の中に「何がいるかな?」と裏からライトを照らすと、湖に住んでいた古代魚や恐竜が浮き上がります。他にも首長恐竜のページでは、「首の中はどうなっているのかな?」と裏からライトを照らすと恐竜の骨が浮き上がってくるんです。
ちなみに私が本書を初めて手に取ってライトを当てて浮かび上がらせた時は感動しました。「これはすごい!おもしろい!」と素直に言葉が出たほどです。

もちろんライトが無くても大丈夫。
次のページに進むとライト無しでも見えるようになっています。黒い背景の中に白くシルエットが書かれているのですが、そこに詳しい解説も書かれているので、見比べながら恐竜の生態について詳しく学ぶことが出来るように工夫されています。
●肝心のライトについて。わたしのオススメ。
試してみましたが、写真でも紹介がありますが、小さなキーホルダー状のライトでも子どもは扱いやすく、ページの下にも入れやすいので良いと思いました。
大きめの懐中電灯の場合は、ページを45度ほど立ち上がらせて下から当てる形になると思います。天井のライトなどに透かす方法はあまりオススメできませんが、見えます。ただ、本自体が大きいので、子どもが本書を持ち上げて透かすのは難しいかもしれません。
一番のオススメはスマートフォンのライトです。ページの下にスッと入れて上下左右に移動しやすいと思いました。ページを立ち上げる必要もないので、恐竜を探したりする時に読みやすいし、スマートフォン自体の大きさも子どもには扱いやすいと思いました。
※ただし、やはり強めの明るい光がより見えやすいと思います。ページの下から模様を浮かび上がらせるようにしてライトを使うので、スライドさせた時に誤って直接目に当てないように小さな子には注意が必要だと思いました。小学生くらいでも、一声かけてあげると良いと思います。
正しくライトを使えば、全く問題なく楽しめますので、安心してください☆
- 作品名:ひかりではっけん みえた!きょうりゅうのせかい
- 著者名:作 サラ・ハースト 絵 ルーシー・クリップス 訳 小松原宏子 日本映像翻訳アカデミー「【修了生・小松原宏子さんインタビュー】「児童書の創作にも映像翻訳の学びが役立っています」
- 出版社:くもん出版
