ノンタン おねしょで しょん
トイレトレーニング中のお子さんや、保護者にピッタリ!おねしょしても大丈夫!と思わせてくれる心温まるストーリー★
☆3つのおすすめポイント
- ある日、ノンタンとお友達は揃っておねしょをしてしまいます。どんな形のおねしょかな?まる?さかな型?ハート? どれも可愛い”おねしょ”なんです。
- 濡れたお布団を木に干します。お日様の力を借りて干そうとしますが、イジワルな雲がやってきて、雨を降らします。どうしよう・・・と思った時、助けてくれたのは風さんでした。ハラハラドキドキの展開です!
- 「でんでら でんでら」「ひゅう ひゅう ひゅるるん」など、繰り返し&擬音語が多い文章です。読んでいると、とてもリズムが良くて、読みやすく感じます。繰り返し&擬音語が大好きな子ども達の心をつかんで、きっと真似して口ずさみたくなることでしょう!
☆あらすじ
「おはよう!」ノンタンが起き上がると、「あれれ?あーっ、またやっちゃった。」
ノンタンのシーツには【お魚の形】のおねしょの跡。ノンタン、ノンタン、おねしょでしょん。
3匹のうさぎさん達もおねしょでしょん。3匹のおねしょは並んで3つ、【A・B・C】
くまさんも、おねしょでしょん。くまさんのおねしょは、【でかでか】おねしょ。
ぶたさんも、おねしょでしょん。ぶたさんのおねしょは【ハートの形】
たぬきさんも、おねしょでしょん。たぬきさんもおねしょは、【まんまるお月さま】
みんなそろって、おねしょでしょん。
みんなで大きな木にお布団をかけてお日様の下で干しましょう!「よいしょ、よいしょ、お布団干そう!」
「おねしょで しょん。なかよく しょん。みんなで しょん。なかよく しょん。」
みんなで仲良く野原ではしゃいで遊んでいます。
「お日様てらてら かわかせ しょん。乾かせ乾かせ おねしょで しょん!」
あれれ?大変!イジワル雲が出てきてお日様を隠してしまったよ。
『でんでら でんでら おひさま隠せ!でんでら でんでら 雨 雨 ふらせ!』
大変!お布団が濡れちゃうよー。ノンタンは大慌てでイジワル雲から逃げました。
その時、お日様は大きな声で呼びました。「風さん風さん、吹いとくれ!イジワル雲を吹き飛ばせー!」
呼ばれた風は力強く風を起こします。ひゅう ひゅう ひゅるるん!『イジワル雲よ!飛んでいけー!!!』びゅーーーん!
そして、でんでら でんでら と、イジワル雲は飛ばされました。はーよかった。
イジワルなくもが去り、子ども達は安心して喜びました。「わるくも にげたぞ!風さんありがとう!」
そして、大きく温かくお日様が子ども達と、お布団がかかった木を照らします。
♪「てらてら てらてら おふとん かわけ!てらてら てらてら おふとん かわけ!」♪
夕方、お日様のおかげでお布団は乾いてふかふかになりました。みんなは喜んで布団を持って家に帰ります。「さよなら また あしたね。」
その日の夜です。ふかふか ふんわりとしたお布団の中にノンタンが入って、おやすみをする時間です。気持ちが良いお布団にノンタンは喜んでいます。
「おふとん いいにおい。お日様の匂い いい気持ち。」
おやすみなさい。もう、おねしょはしませんように・・・★
☆際立った特徴
ノンタンは、これまでに23冊の「ノンタンあそぼうよ」シリーズ、9冊の「赤ちゃん版ノンタン」シリーズ、ボードブック、あそび図鑑などが出版され、その累計は3,200万部を越え、多くのファンを持つ大人気シリーズとなっています。
子ども達に、昔から愛される大人気シリーズ「ノンタンあそぼうよ」は、仲良しのお友達との日常を描いています。その中で本書は、おねしょをしてしまったある日のノンタンとお友達が、木に干して布団を乾かそうとしますが、イジワル雲がやってきて・・・。どうなっちゃうの?とハラハラドキドキとする場面も楽しめるストーリーです。さあ、お布団は乾くかな?温かい布団で今日は眠ることが出来るかな?
失敗は誰にだってあるもの。だけど落ち込まなくても大丈夫!「おねしょって、悪い事じゃないよ!乾かしちゃえば大丈夫なんだよ!」って、伝わる絵本です。
「でんでら でんでら」や、「おねしょで しょん」など、子どもが好きな繰り返しのフレーズの多い本書は、”おねしょ”というマイナスな出来事を、”大丈夫大丈夫!”とプラスに変えてくれるようにも感じます。
そして、リズムの良いフレーズで読みやすく、きっと幼い子どもも真似したくなります。読み聞かせの楽しみだけでなく、言葉遊びの楽しさも読み終わってから味わうことが出来ます。
☆書店員の感想
ある日、ノンタンとお友達は揃っておねしょをしてしまいます。どんな形のおねしょかな?まる?さかな型?ハート?どれも可愛い”おねしょ”なんです。
ある日ノンタンはおねしょをしてしまいました。あらら・・・。でもよく見てみると、おねしょが魚の形です。おねしょされると大人はガッカリ・・・でも、もし、おねしょが魚の形だったら怒るのも忘れて、ついつい笑っちゃいますね。
次に登場したうさぎさん達。うさぎさん達もおねしょをしてしまったのですが、なんと、英語の【A・B・C】の形です。三人揃って同じベットで眠っていたので【A・B・C】が並んでいます。夢の中で英語のお勉強でもしていたのかな?(笑)
その次はくまさん、そしてぶたさん、たぬきさんが登場します。なんとなく読者も、きっと3人ともおねしょしているんだろうなと察しがつきまね。そして、残念だったね!というより、「どんな形のおねしょなんだろう?」と、期待してしまうような展開です。
くまさんは体が大きいので【でかでか おねしょ】、ぶたさんは【ハートの形のおねしょ】たぬきさんは【まんまる お月様の形のおねしょ】でした。
3人とも個性的で、なんとも可愛らしいおねしょです。「あーやっちゃった」と残念そうな表情をしている子ども達ですが。これからどうするのかな?
なんと、みんな揃って布団をもって丘の上の大きな木の所まで出掛けます。そしてその木に布団をかけました。お日様に力を借りてお布団を乾かすのです。
なんだか色んな形のおねしょのお布団がこれだけそろうと、おねしょしちゃったけど、なんだか楽しいな!子どもらしくて可愛いな!と思えてきます。
お日様に向かって「おひさま てらてら かわかせ しょん」と愉快に歌って踊る子ども達が、お日様を応援しているようにも見えてきます。お日様も答えるようにニコニコとしています。
さあ、お日様さん。ふかふかに乾かしてあげてね。
濡れたお布団を木に干します。お日様の力を借りて干そうとしますが、イジワルな雲がやってきて、雨を降らします。どうしよう・・・と思った時、助けてくれたのは風さんでした。ハラハラドキドキの展開です!
そんなお日様と子ども達の様子を見ていた雲さんです。お日様をすっぽりと隠してしまいました。そして「でんでら でんでら 雨 雨 降らせ!お布団 ぬらせ!」と雨を降らせ始めました。なんてイジワルな雲でしょう。雲の表情も「ケーッケッケ!どんどん雨を降らせて困らせちゃうぞー!」と言わんばかり。
ノンタンは大慌てで雨と雲から逃げるのですが、大きく広がった雨雲に追いつかれてしまいそうです。「あー布団が濡れちゃうー!!」と思ったその時です。お日様が風さんの助けを呼びました。
『イジワル雲を吹き飛ばしてー!!』
すると最初は小さくおしとやかに吹いていた風さんが、一変して、ひゅう ひゅう ひゅるるるーーん!!と一瞬で雲を吹き飛ばすように勢いよく吹いてくれました。
そんな風さんに太刀打ちできない雲は、風さんと共に遠くへ流れて行きました。
はー良かったね!これでお日様がよく見えます。そして、お日様の力でお布団を乾かしてもらうことが出来ます。子ども達は嬉しそうに、また歌い始めました。「てらてら てらてら おふとん かわけ!」それに答えるようにお日様は温かくみんなを照らします。
さあ、夕方になりました。お日様も子ども達もお家へ帰る時間です。しっかり乾いた布団をもって子ども達は帰ります。「ありがとう!お日様!」と手を振ってサヨナラしました。
そして夜になってお布団に入ると、お日様のいい匂いがしました。温かくてふわふわでいい匂いのするお布団の中で、子ども達は温かさと優しさに包まれながら眠ったのでした。
そして、今日も願います。「もう、おねしょは しませんように・・・★」と。
- 作品名:ノンタン おねしょで しょん〈ノンタンあそぼうよ⑥〉
- 著者名:キヨノサチコ
- 出版社:偕成社