バートンの のりものえほん1 でんしゃ

リビング書店の絵本チャンネルで保育士書店員が詳しく解説しています

乗り物好きの子にピッタリ!カラフルな電車が沢山登場するよ!されを支える色んな人や仕事も楽しもう♪

☆読み聞かせのポイント

  • 文章の少ない絵本です。線路をゆっくりと優雅に走る電車を親子で楽しむことが出来ます。
  • 沢山の人が電車に関わって仕事しています。だからこそ安全に人々を目的地まで運ぶことが出来ます。どんなお仕事があるかな?
  • カラフルで可愛らしい乗り物が描かれています。大人も見ていて楽しいですよ♪

☆ここを深読みするとさらに面白い

  • 長く伸びた線路。沢山の電車が登場します!人を乗せて、荷物を乗せて、目的地まで安全に届けます。
  • 電車を運転する人だけじゃなく、線路を直し守る人や、出発や到着を見守り合図を出す人など、様々な仕事があります。
  • 生活の中でとても身近な乗り物の1つである電車。どんな人が働いている?どんなお客さんがどこへ向かって行くのかな?沢山の人が関わっている事が伝わります。
でんしゃ 表紙

☆あらすじと書店員の感想

長く伸びた線路。沢山の電車が登場します!人を乗せて、荷物を乗せて、目的地まで安全に運び届けるのが仕事です。

初めに描かれる長く伸びていく線路。なんだかどこまでも続いていそうです。

大きな山の間から、白いボディーに赤いラインが美しい電車が走ってきました。きっとひと山もふた山も越えてきたのでしょう。線路の上を安全に優雅に走る姿に見とれてしまいます。

もう少し走ってトンネルがあり、トンネルを抜けると、先ほどとは少し違った泉がある景色へと変わりました。

線路も増えて、電車の横を貨物列車が沢山の荷物を運ぶ姿が描かれています。貨物列車は6車両。先頭車両は黄色のボディー。荷台にはバナナを入れた緑色のコンテナや赤い石油タンク、黄色のトラックや、石炭が入っている紫色のトロッコもあります。

沢山の荷物を運ぶ、何ともカラフルな貨物列車。緑一色の自然の中を走る姿は、なぜかポップで可愛らしさを感じます。

その他にも煙をモクモクとさせながら走る蒸気機関車や、黄色のボディーに青いラインの電車も走っていきます。

なんて賑やかな線路の上。沢山の人や荷物を安心で安全に運んでいるのですね。

電車を走らせる仕事だけじゃありません!運転する人の他にも、線路を直し守る人や、出発や到着を見守り合図を出す人など、様々な仕事があります。

電車の運転手さん。カッコいいですね。この仕事をしてくれる人がいなければ動かすことも出来ないし、ましてや目的地に到着することが出来ません。正しく花形の仕事ですね。しかし、運転するだけが、電車を動かす為に必要な仕事ではありません。

線路に故障はないかな?不必要な物が線路に落ちていないかな?と、点検して修理する仕事もあります。

そして、お客さんと直接接することが多いのが駅係員さんです。ホームにいて案内したり、ドアが閉まって安全に出発出来るのか判断し合図を送る仕事などがあります。

どちらの仕事も、電車を動かすには欠かせない仕事の1つですね。そんな様々な仕事の様子も本書の中には描いています。

でんしゃ 裏表紙

生活の中でとても身近な乗り物の1つである電車。どんな人が働いている?どんなお客さんがどこへ向かって行くのかな?沢山の人が関わっていて、知らないうちに交差しています。

線路は人間が生活しているすぐ側を走っています。沢山の人が乗る電車だからこそ、街のど真ん中に駅があり、自動車やバスと同様で、とても身近な存在に感じます。どんな人が乗っているのでしょうか。誰かに会いに行くのでしょうか?学校や勤務先に急いでいるのでしょうか。それとも、今から旅行へ行くのでしょうか。

どこに住んでいる人でしょう?近所の人かな。東京かな。東北かな。九州かな。それとも海外から遊びに来た人かな。

駅ではどんな出会いや別れ・出発や到着があるのでしょうか。

沢山の人が交差する電車の中・駅だからこそ、そんな想像を楽しむのも素敵な事だなと、感じさせてくれる絵本でした。

短い乗車時間に、全く知らない人間がこんなにも乗り込んで、同じ空間で同じ時間を過ごしているのに、全く心がすれ違わず終わっていく面白さも感じます。

物語が盛り上がったり起承転結があるストーリーではありませんが、私はこの電車に乗る人達の行く先にきっとハッピーが待っているのではないかと期待してしまいます。

電車はスピードを上げて、次の場所へと走っていきます。

参考文献:KUMONがうた・読み聞かせを【ミーテ】ロングセラー・名作ピックアップ イチオシ絵本情報 「でんしゃ」

よっぴー
  • よっぴー
  • 書店員のよっぴーです。2人の男の子と、1人の女の子の母として、毎日育児奮闘中です。
    私は自分の子どもに沢山の愛情を子どもが嫌がる時が来るまで、沢山沢山注ごう。心をもしコップに例えるなら、そのコップが溢れて「もう大丈夫だよ!」となるまで続けようと思っています。それだけは大事にしている信念です。
    絵本を読むのもその一つです。
    大切にしている愛情を伝える方法の1つだと思っています。

    保育士・幼稚園教諭二種・介護福祉士です。
    他に、ベビーシッター・ベビーマッサージ・ベビー’sサインなどの資格も持っています。
    絵本の感想とともに私の育児経験、保育士・幼稚園教諭免許を持つ書店員としてのアドバイスなどをご紹介出来たらと思っています。