ちか100かいだてのいえ

地下100階の誕生日パーティーを見に行こう!ゲームや冒険好きな子にピッタリ!3歳頃から小学生まで、長く楽しめる絵本です!

リビング書店の絵本チャンネルで保育士書店員が詳しく解説しています

☆3つのおすすめポイント

  1. 急にクウちゃんの元に現れた”誰かさん”。クウちゃんは、これから開かれるパーティーに呼ばれました。誘いに来た誰かさんの事は知りませんが、地下100階のパーティーってどんなパーティーなんだろうと興味津々!!
  2. 地下100階まで降りていくクウちゃん。その家は10階ごとに違う家族が住んでいます。どんな家族がどんな暮らしをしているのかな?
  3. 100歳のおばあちゃんカメの誕生日パーティーだった事が分かり、クウちゃんも精一杯のプレゼントをします。そして、帰りはその100歳のおばあちゃんに地上まで送ってもらいますが、さすが100歳!なんともパワフルなおばあちゃんです。

☆際立った特徴

22cm×31cmの縦長の絵本です。

地面の下に地下100階があるとしたら、どんな世界なのでしょう!本書は縦に開いて進んでいきます。10階ごとに違う生き物の家族が住んでいて、1ページめくる度の1家族(10階分の部屋)が描かれています。その中をどんどんクウちゃんと一緒に歩いて進んでいきます。どんな家族がどんな生活をしているのかな?そして、地下100階は誰のお家なのでしょうか?そして、今日はどんなパーティーが開かれるのでしょうか?

想像を膨らませながら、ぜひ進んでいってください!そして、1から100まで丁寧に描かれた部屋の隅々まで見て楽しみましょう!

☆あらすじと書店員の感想

急にクウちゃんの元に現れた誰かさん。これから開かれるパーティーに呼ばれました。誘いに来た誰かさんの事は知りませんが地下100階のパーティーってどんなパーティーなんだろうと興味津々!!

お風呂が大好きなクウちゃんは、今日も外の景色を見ながら昼間のお風呂タイムを楽しんでいます。浴槽にはいって「はーいい湯だな♪」なんて思っていた時です。急に浴槽の中から”誰かさん”が可愛い顔を出しました。

「あなただあれ?」聞いても名乗らず、『今日これから地下100階でパーティーがあるの!ぜひくうちゃんも来てね!』と誘い、そのままお湯の中に消えてしまいました。

一体誰だったんだろう?きっとクウちゃんは不思議に思っていた事でしょう。しかし、それよりも【地下100階のパーティー】てどんなだろう?行ってみたい!!と興味津々。

好奇心旺盛で元気いっぱいのクウちゃんは、さっそく入口がある火山のふもとまで出掛けていきました。火山って・・・大丈夫かな??大人はちょっと心配ですけどね。

ちか100かいだてのいえ 表紙

地下100階まで降りていくクウちゃん。その家は10階ごとに違う家族が住んでいます。どんな家族がどんな暮らしをしているのかな?

ところが火山に行っても入り口が見つかりません。困って辺りを歩き回っていると・・・。突然、穴から地面の下へ滑り落ちていきました。そしてそのまま玄関も滑りぬけて中に入ると、うさぎさんが作業をしています。聞くとここがパーティーのある地下100階のある家の入り口だったのです。

クウちゃんは地下100階を目指して階段を降りていきました。地下1~10階はにんじんが大好きな、うさぎさんの家族の家でした。

次は11階~20階のアライグマさんの家です。泥んこ遊びが大好きな子ども達とクウちゃんは一緒に遊んで、泥だらけになるまで遊んだら、洗濯が大好きなアライグマのお母さんが洗濯をしてくれました。

次は21階~30階のセミの幼虫さんの家です。土の中にあるこの家には沢山の木の根っこが伸びています。その根っこで採れるしぼりたてジュースをクウちゃんにご馳走してくれました。大人になった時に上手に鳴けるように練習している幼虫の子ども達もいます。クウちゃんも一緒にミーンミーンと練習に参加します。さあ、次の階には誰が住んでいるかな?

31階~40階にはダンゴムシさんが住んでいます。ダンゴムシがボール代わりに転がるボーリング場や、バスケットボール・公園の回る遊具・ゴルフ場も完備されています。スノーボールのコレクション部屋もあります。そして草を丸めて草団子作りするお手伝いをクウちゃんはやらせてもらいました。丸い物が大好きなダンゴムシさんでした。さあ降りていきましょう!

41階~50階は働き者のアリさんの家です。パーティーで欠かせないケーキ作りをしています。アリの女王様からパーティーのドレスを借りたクウちゃんでしたが、なんだか似合わないのでやめました。手の数が違うから仕方ありませんね!

51階~60階はミミズさんのお家です。クウちゃんは土を練ってかまどで焼いて器づくりのお手伝いをします。筆でお習字している子がいます。何を書いているかは・・・パーティーでのお楽しみ!60階では、竹を斧で切ったおじいさん。竹の中からなんと小さなミミズさん。おじいさんはビックリ!なんだかかぐや姫みたい★

61階から70階は宝石を集めているハリネズミさんです。土の中に沢山の様々な色の宝石がゴロゴロ。クウちゃんは7色に光る宝石を見つけました。68階では赤ちゃんハリネズミを抱っこさせてもらえることになったクウちゃん。でもどこを持ったらいい??

71階から80階は怖ーい恐竜かと一瞬驚きましたが・・・トカゲさんでした。珍しい化石を掘っています。78階ではケンカするトカゲの兄弟を止めようとしっぽをつかんで引っ張ったら、ポキンッとしっぽが取れちゃった。ごめんねー!!81階から90階はモグラさんの家です。ショベルカーやドリル車に乗って、外側に向かってガガガーッと掘っています。何が採れるのかと言うと、”金”です。掘り出した金で作った大きなネックレスは、誰にプレゼントするのかな??

91階から100階です。最後はカメの家族の家でした。なんと火山の熱で温泉が湧いているので、カメの家にはお風呂が沢山あります。98階で待っていたのはカメの女の子。「クウちゃんよく来てくれたわね!」そう言われたクウちゃんは、自分を誘ってくれた”誰かさん”がこの子だったんだと、気が付きました。

これまで100階降りてきたクウちゃんは、色んなお友達と出会い、色んな体験を楽しみました。そして、『こんな素敵な所に呼んでくれてありがとう!』と心から感謝しているようです。

ちか100かいだてのいえ 裏表紙

100歳のおばあちゃんカメの誕生日パーティーだった事が分かり、クウちゃんも精一杯のプレゼントをします。そして、帰りはその100歳のおばあちゃんに地上まで送ってもらいますが、さすが100歳!なんともパワフルなおばあちゃんです。

今日の目的はパーティーに出席する事でした。一体何のパーティーだったんだろう?クウちゃんはカメの子に連れられて地下100階に向かいました。そこにはクウちゃんの何十倍もの大きな体のカメのおばあちゃんがいました。なんと今日が100歳のお誕生日。今日のパーティーの主役はこのおばあちゃんだったのです。100歳ってすごいですね!そしてその体の大きさに驚きます!

パーティーが始まる前にクウちゃんは地下100階の温泉に入らせてもらう事になりました。もともとお風呂が大好きなクウちゃんにとって、地下100階のお風呂は格別でした。

そして、パーティーが始まり、動物達が次から次とプレゼントを持ってきます。先ほどの習字は【誕生日おめでとう!】の垂れ幕。金のネックレスもカメのおばあちゃんへのプレゼントでした。

みんなにお祝いされたカメのおばあちゃんは、何とも嬉しい気持ちです。そして、みんなから元気なパワーまで沢山もらったようです。

パーティーが終わる頃、おばあちゃんカメは、クウちゃんを地上まで送り届けてくれると言います。100階降りるのにかなり時間がかかったクウちゃん。さあ、おばあちゃんはどうやって送ってくれたのでしょう。

それは・・・温泉のお湯が吹き出る通り道から、いっきに地上に向かって飛び出ました。シュワワワワーーー!ドッパーーーン!!!なんて豪快なんでしょう!!

100歳とは思えない力強さを感じました。「カメは万年」と言う位なので、もしかしたら100歳のカメのおばあちゃんは、まだまだ現役まっしぐら、体も体もまだまだピンピンなのかも?!と思ってしまいました。

『また、いつでも遊びにいらっしゃい!』そう言って手を振るカメとおばあちゃん。クウちゃんは温かい気持ちでお家へ帰って行きました。

素敵な出会いがあった、楽しい冒険の1日でした。読者もこの地下100階までの冒険へ出かけましょう!そして、クウちゃんと同じように温かい気持ちになって下さいね♪

参考文献)EhonNavi インタビュー「100かいでてのいえシリーズ」

KUMONがうた・読み聞かせを応援[ミーテ]インタビュー「制約の中でこそ新しいアイデアを」

よっぴー
  • よっぴー
  • 書店員のよっぴーです。2人の男の子と、1人の女の子の母として、毎日育児奮闘中です。
    私は自分の子どもに沢山の愛情を子どもが嫌がる時が来るまで、沢山沢山注ごう。心をもしコップに例えるなら、そのコップが溢れて「もう大丈夫だよ!」となるまで続けようと思っています。それだけは大事にしている信念です。
    絵本を読むのもその一つです。
    大切にしている愛情を伝える方法の1つだと思っています。

    保育士・幼稚園教諭二種・介護福祉士です。
    他に、ベビーシッター・ベビーマッサージ・ベビー’sサインなどの資格も持っています。
    絵本の感想とともに私の育児経験、保育士・幼稚園教諭免許を持つ書店員としてのアドバイスなどをご紹介出来たらと思っています。