ライフタイム

数に興味が出た子や、動物が大好きな子にピッタリ!動物と数の関係性を楽しみましょう!

☆際立った特徴

  • アメリカ生まれの絵本。
  • 生き物の一生を調べて分かった様々な数字。
  • 数字と生き物の関係を意外な観点から考えて作られた絵本。
  • 読み進めるごとに11種の動物が登場。
  • 絵を見ながら数を数えて遊べる。(1から1000まで)
  • 数の概念が分からない子にも、1000まで数える事が出来る子にもオススメ。
  • 数字が多くなればなるほど、数に圧倒されるような場面もあり。
  • 画用紙のような質感の紙を使用している。数と動物の組み合わせをスタイリッシュにデザイン。
  • 本書に登場する生き物についての詳しい解説付き。(その解説の中にも各動物の特徴的な数字あり!)
  • 「数」について面白さを感じさせる作者のローラ・M・シェーファーさんと訳の福岡伸一さんのあとがき付き。

出版社ホームページでは本書を、「一生のあいだに、キツツキが木にあける穴は30。イルカがつかう歯の数は100。数の不思議を紹介する科学絵本。『生物と無生物のあいだ』(講談社)、ほか、“生命とは何か”を分かりやすく解説した著書を多数執筆している、生物学者・福岡伸一による瑞々しい訳と解説があります。」と紹介しています。

☆読み聞かせのポイント

  • お話を進めながら「一緒に数えてみようか」だったり、後半にかけて数がどんどん増えていくので、どこまで数えられるかも楽しみましょう!「うわー1000っていっぱいだね!数えるの大変だね」と数えず飛ばしたってOK!
  • 小学生なら計算して楽しんでも面白いですよ!例えばイルカの歯が100本なので、下の歯の右が25本だから、25×4は?など。整列して描いている訳ではないので、数が大きくなるほど大変!でも達成感があります。
  • 本書で描かれる、普段知る事の出来ない動物達の特徴的な数。もっと詳しい動物達の紹介文が、お話が終わった後に書かれています。もっと知りたい動物と数の神秘な間柄を楽しみましょう!「カンムリキツツキは寿命が10年なんだって。10年で30個木に穴を開けるんだね」など。
ライフタイム 表紙

☆あらすじ

(※本書の中の数は生き物の観察記録や平均寿命などをもとに考えられた物です。みんなそれぞれ生きる環境や気候・食べ物で寿命なども違ってきますが、”平均的な数”を計算しています。)

ニワオニグモのメスは、クモの糸で卵を包む丸くて薄い袋状の巣を、一生に1個だけ作るんだって。壊さないであげてね。

トナカイ(マウンテンカリブー)の立派な角は一生に10回生え変わるんだって。あれ、トナカイ同士で角を突き合わせているね。どっちが勝つのかな?

アルパカの毛はポカポカで人間が着る冬のコートにピッタリ!そんなアルパカの毛は一生に20回刈り取られるんだって。

カンムリキツツキは口ばしで木に穴を開けて巣を作るよ。一生の間に30個も作るんだって!

ガラガラヘビ(ヒガシダイヤガラガラヘビ)はしっぽに音を出す節を持っていて、敵が来たらその節を振るわせて威嚇するんだって。脱皮するごとに節が増えて行って40個以上にもなるんだって!毒ヘビなんだよ。音が聞こえたら危ないからすぐに逃げて!

アカカンガルーのメスは一生の間に50匹の赤ちゃんを産むんだって。お母さんのお腹のポケットから、ほら赤ちゃんが頭を出しているよ。可愛いね♩

バンドウイルカは一生の間同じ100本の歯でエサを捕まえるんだって。新鮮なお魚は格別に美味しいね。

アミメキリンは一生の間に200インチ(508cm)の大きさに成長するよ。そして、あみめ模様も200個出来るんだって。大小さまざまな形のあみめ模様だよ。

アメリカアリゲーターというワニのメスは一生で22個の巣を作って550個の卵を産むんだって。よく見ると卵からかえった赤ちゃんワニがいるよ!探してみてね。

アゲハチョウは一生の間に900本の花から蜜を吸うんだって。美しくて可愛い花達から甘い蜜をもらっているんだね。

オスのタツノオトシゴはメスが卵を産んでオスがお腹の中で育てるよ。このオスは一生に1000匹の赤ちゃんを育てるんだよ。みんな大きく育ってね。

☆書店員の感想

表紙を見てください。キリンのアミメ模様の中に数が書かれています。タイトルが「ライフタイム 生き物たちの一生と数」です。私は本書に出会った時、アミメ模様に数が書かれている不思議な違和感と共に、一生の間に本書で描かれる動物にはどんな数が隠されているのかが、とっても気になりました。

表紙をめくるとワニの口から「861・546・2・4・900…」数字がフワフワフワ~と出てくる様子が描かれています。ワニが息をハーと吐き出しているような感じです。

このページだけでも、この数は一体何の数なんだろうと興味が湧いたし、このワニの事をもっと知りたくなりました。

本文では11の動物・昆虫が登場します。一生にたった1つだけ⁉と思うクモのお話から始まり、1000の数を持つタツノオトシゴまで登場!驚いたり感動したり、その動物についてもっと知りたい気持ちになりました。本書を読んだ後、我が家の子ども達と動物園や昆虫館、水族館で本物を見て確認してみたいね!と話しが盛り上がりました。今後の楽しみが増えましたよ。

そして、本書は動物に興味がある就学前のお子さんにも読みやすいし、数を習い始めた小学1・2年生にもピッタリだと思いました。我が家の次男は小学6年生ですが、この本をじっくり読んでいました。

数と絵本の組み合わせと、絵のスタイリッシュさが「幼児向け絵本」と感じさせなかった事で手に取りやすかったようです。(思春期に入ってるので、プライドが出てきました。)

そして、数の概念がしっかりついてきた高学年だからこそ、数の多さや少なさ、どうしてこんな数になるの?という不思議さに驚いたり面白さをを感じたようです。

なんだか難しそう?と思わなくても大丈夫ですよ!大人から子供まで、気軽に楽しめる絵本です☆

数って面白いです♩

よっぴー
  • よっぴー
  • 書店員のよっぴーです。2人の男の子と、1人の女の子の母として、毎日育児奮闘中です。
    私は自分の子どもに沢山の愛情を子どもが嫌がる時が来るまで、沢山沢山注ごう。心をもしコップに例えるなら、そのコップが溢れて「もう大丈夫だよ!」となるまで続けようと思っています。それだけは大事にしている信念です。
    絵本を読むのもその一つです。
    大切にしている愛情を伝える方法の1つだと思っています。

    保育士・幼稚園教諭二種・介護福祉士です。
    他に、ベビーシッター・ベビーマッサージ・ベビー’sサインなどの資格も持っています。
    絵本の感想とともに私の育児経験、保育士・幼稚園教諭免許を持つ書店員としてのアドバイスなどをご紹介出来たらと思っています。