おかゆ

リビング書店の絵本チャンネルで保育士書店員が詳しく解説しています

離乳食開始が間近な子とママにピッタリ!親子で楽しいお食事タイムにしましょう!

☆際立った特徴

  • 離乳食第一歩の”おかゆ”に注目している。
  • お米から鍋でコトコトおかゆを煮る工程。
  • 出来上がったおかゆを赤ちゃんと楽しむストーリー。
  • 笑顔で楽しいお食事タイムに★

☆読み聞かせのポイント

  • 赤ちゃん用のお椀におかゆが盛り付けられたページがあります。ぜひ、お子さんにも〇〇ちゃんもあーん!とスプーンを近づけてあげて食べさせたり、「美味しいね」と声を掛け、マネっこを楽しみましょう。
  • 離乳食を始める前の赤ちゃんへ、食に興味を持ってもらう為のきっかけに。
  • ママにとっても初めての離乳食はドキドキ。肩の力を抜いてね。
おかゆ 表紙

☆あらすじ

お米を優しく洗って

お鍋にたっぷりのお水と洗ったお米を入れて

グツグツ コトコト煮ましょうね。

そろそろ炊けたかな?

蓋を開けるよ。

あつあつ トロトロのおかゆの出来上がり。

はい、これあなたの分よ。

あ口をあーん、してごらん。

ごっくん出来たね。じょうず、じょうず。

おかゆ、おいしいね。

「おいしいおかゆ」の作り方動画あり!本書帯にQRコードがあります。

☆書店員の感想

自治体によって月齢は違ってくるかもしれませんが、生後3から4カ月頃に初めての集団健診が行われます。そこで、保健師から言われるのが、「そろそろ離乳食が始まります。」といった話です。おそらく大体5・6カ月から離乳食のおかゆを食べさせ始めましょうと、言われることが多いのではないでしょうか。

出産して、赤ちゃんを家に連れて帰って、3か月ほどが経ち、ようやく赤ちゃんのいる生活に慣れてきて、ミルクを飲ませることにも慣れて来たばかりなのに、「もう離乳食!?」と私も長男の時驚いた事を思い出します。

そして、もう離乳食を食べるのかと成長を喜んだのと同時に、私に作れるのか??食べてくれるのか?10倍がゆって何!!??と不安になった事も思い出します。

本書では初めにお鍋でおかゆを炊く場面を描いています。

少量からお鍋でも簡単に炊くことが出来るのですが「おかゆを炊くってどういうこと?」と心配に思われている方に本書はとっても優しく教えてくれます。

絵から、始めは強火で『グツグツ』と煮て、沸騰したら弱火で『コトコト』と煮るのが伝わるように工夫されています。

作者の神田さんと川崎さんの「大丈夫よ!おかゆは思っているより作り方は簡単だからね、ママも肩の力を抜いてね★」というメッセージが伝わってくるように思いました。

大人が台所でご飯を作っている工程を横から見ていると、子どもはそれだけで愛情を感じ、何が出来るんだろうとワクワクとするのかもしれません。赤ちゃんに横から見せるわけにはいきませんが、本書の中でそんな体験が出来るのではないかと思いました。

美味しそうに作られていく”おかゆ”を見ていると、きっと赤ちゃんも興味を持ってくれるのではないでしょうか。もしかしたら美味しそうでヨダレが・・・と可愛らしい反応を見せてくれるかもしれませんね♬

赤ちゃん用のお椀におかゆが盛り付けられたページがあります。ぜひ、お子さんにも「〇〇ちゃんもあーん!」とスプーンを近づけてあげて食べさせたり、「美味しいね」と声を掛け、マネっこを楽しみましょう。

親子の楽しい時間から、食に興味を持ってもらうきっかけになりますよ!

ニッコリとしたママが、出来上がったおかゆを赤ちゃん専用の器に盛り付け、スプーンですくって赤ちゃんのお口に近づけ食べさせるシーンがあります。読者が赤ちゃんになったかのようなアングルで描かれているのですが、お子さんと「あーん」と食べる真似っこを楽しんだり、「美味しいね」「ごっくん上手だね」と声を掛け『おかゆって美味しいんだな』と伝えてあげてあげると、実際に離乳食を始めた時に『あの時美味しいって言ってたな』と思い出してくれて、お口を開けてくれるかもしれません。もちろんお口を開けてくれなくても大丈夫です!

離乳食の時間は食べてくれても、食べなかったとしても、親子の楽しい時間であれば、ハナマルなのです!

おかゆ裏表紙

ママの笑顔が何よりも赤ちゃんは嬉しいんです♬

読者が本書中の赤ちゃん目線に立っているページがあるのですが、ママが赤ちゃん(私達読者)に向かってとっても素敵な笑顔を見せ、おかゆを「あーん」してくれます。

私はこのページを見た時、おかゆよりもママのニッコリとした笑顔が1番に目に入り、「お口あーん」と言われたら、きっと私は自然と口が開いてしまうなと思いました。

不思議ですね。笑顔が私の食欲を刺激してくれたような感覚です。

きっと赤ちゃんも同じではないかと思いました。まだ”何かを食べる”という行動がよく分からない赤ちゃんにとって、お口を開けることって不安なことかもしれません。しかし安心できる人の笑顔は「お口を開けてみようかな」と、感じる勇気の第一歩となり、後押ししてくれのかもしれませんね。

よっぴー
  • よっぴー
  • 書店員のよっぴーです。2人の男の子と、1人の女の子の母として、毎日育児奮闘中です。
    私は自分の子どもに沢山の愛情を子どもが嫌がる時が来るまで、沢山沢山注ごう。心をもしコップに例えるなら、そのコップが溢れて「もう大丈夫だよ!」となるまで続けようと思っています。それだけは大事にしている信念です。
    絵本を読むのもその一つです。
    大切にしている愛情を伝える方法の1つだと思っています。

    保育士・幼稚園教諭二種・介護福祉士です。
    他に、ベビーシッター・ベビーマッサージ・ベビー’sサインなどの資格も持っています。
    絵本の感想とともに私の育児経験、保育士・幼稚園教諭免許を持つ書店員としてのアドバイスなどをご紹介出来たらと思っています。