くっついた

スキンシップの時間にピッタリ!お顔の色んな所をくっつけて遊びましょう!ファーストブックにも・赤ちゃんへの贈り物にもおススメです!

☆際立った特徴

  • 生き物のペアが登場。(人間だけ3人。)
  • 金魚・あひる・ぞう・さる・人間が登場。
  • 口やほっぺたなどをくっつけて遊ぶ。
  • 背景はどのページも単色で、クリームがかった色。
  • 貼り絵の中にクレヨンの線。
  • 日本での絵本デビュー作。
  • 赤ちゃんとのスキンシップを描いている。

※良書良日 インタビュー 三浦太郎さんの絵本「くっついた」新米パパのとまどいと発見から生まれた

※三浦さんが本書を作成するキッカケになったエピソード

「三浦さんが娘さんのほっぺに自分のほっぺをくっつけて「くっついた」と言ったところ笑顔を見せてくれたのだとか。」(3分で読める知育マガジン Chiikより)

☆読み聞かせのポイント

  • 「金魚さんがいるね」「きんぎょさん、チューしたね」「アヒルさん達、そっぽ向いてるね。どうしたのかなー?」など、言葉を増やしながら読んであげても楽しいと思います。
  • 「ぞうさん、お鼻とお鼻くっついたね。じゃあ〇〇ちゃんのお鼻とママのお鼻もくっついたしよう!」
  • 実際にお子さんとほっぺたをくっつけなくても、キツネさんの指をしてほっぺなどをツンツンとしてあげるのも楽しいですよ!
くっついた 表紙

☆あらすじ

金魚さんと金魚さんが、お口とお口を、ぴったんこ。

あひるさんとあひるさんも、お口とお口を、ぴったんこ。

ぞうさんとぞうさんは、お鼻とお鼻を、ぴったんこ。

おさるさんとおさるさんは、お手てを、ぎゅっ。

お母さんと赤ちゃんは、ほっぺとほっぺを、ぴったんこ。

そして反対側から、お父さんもほっぺを、ぴったんこ。

☆書店員の感想

本書は私にとって思い出の一冊です。

赤ちゃんだった息子に、自治体がプレゼントしてくれた1冊でした。

生まれてすぐの、お世話だけに追われた懐かしいあの頃…。初めてだらけの子育てから、少し慣れた頃だったと思います。3か月健診だったか5カ月健診だったかは10年以上前の事で忘れてしまいましたが、本書をもらって、なんて可愛い親子の姿なのだろうと嬉しかった思い出があります。懐かしい気持ちと、今となればこの頃、子どもにもっと触れておけばよかったと思う気持ちと、当時どのように読み遊んでいたかをお話したいと思います。

●背景にほとんど絵が無いから、赤ちゃんにも読んで声掛けしやすい絵本です!

本書はメインの生き物(金魚・アヒル・ぞうなど)の他にはほとんど背景に物が無いのが特徴的です!背景に絵があると、赤ちゃんはどこに注目していいのか分からず、目がウロウロしてしまうなと感じたことがあります。指差しして「ここだよ!」と教えてもいいし、もう少し大きくなったら分かるかなーと待つのも手なのですが、本書は、注目してほしい所にしっかり目がいくのが、親として嬉しいポイントでした!

注目できるので、さらに「キンギョさんだね。」「赤いね」と声掛けをプラスしてあげるのも楽しい読み方です。

●生き物が「ぴったんこ」するのが可愛い!お子さんとマネっこして遊びましょう!

金魚さん達とアヒルさん達は、お口とお口をチュッとくっつけます。ゾウさんは長いお鼻をくっつけます。お鼻とお鼻をくっつけているので、チュッとするようにも見えるし、握手してるようにも見えるます。次に登場するおサルさん達は、木にぶら下がって片方の手をぐっと伸ばし合って手を握ります。どうしても握りたかったんだねと、優しい気持ちになるシーンだと思いました。(ちなみに長いおサルさんの腕だからこそ出来る技であり、身体能力の高さも感じましたよ。)

これらの様子を見ていると、なんだか一緒に読んでいる子どもとマネしたい気持ちになった事を思い出します。

実際にお口とお口でチュッとしてもいいし、手をキツネさんのようにして口や鼻、耳などにチュッとしてあげたり、親子で手を握って「右手」「左手」と順番にギュッと握手するのも楽しいと思います。

くっついた 裏表紙

●最後はお父さん・お母さん・赤ちゃんでほっぺがくっついた!3人でやったらサンドイッチですね!

最後はお母さんと赤ちゃんが「くっついた!」と、ほっぺを合わせるのですが、お父さんも登場するのがさらに嬉しいポイントです!

まず、いくら赤ちゃんでも、ほっぺをくっつけるチャンスって実は少ないですよね。私は本書を読んで初めて、「くっつけてもいいんだ」と思った記憶があります。今考えればやってもいいと当たり前に分かるのですが、当時の私は赤ちゃんとの距離に迷ったりすることも多かったように思います。抱き癖がつくと言われることもあったし、お口の中に私の唾が飛んでしまったらどうしよう(虫歯菌が気になって。)とか、やたら気にしていたように思います。だから、本書を読んで、ほっぺたを息子のほっぺたにくっつけた時、初めてやってみて嬉しい気持ちと、恥ずかしい気持ちとがありました。なにより、やった後の方がもっと息子を愛おしく感じました。

さらに、お父さんも呼んで反対側からくっついてもらったのですが、やたらに近い3人がまるでサンドイッチ状態!!面白くて楽しくて、ガハハ―と、3人で爆笑してしまった事を思い出します。

本書はそのチャンスをくれたんだなって思うのです。

今では、ヒゲが薄っすらと生えている息子ですが、時々頬を触らせてもらうと、あの時のプニプニな肌を思い出します。もっと触らせてもらえば良かったなって思う事もあります。(笑)

スキンシップとは、触れ合う事。どんな風にしたらいいのかと悩む初めて育児のママ・パパに、とってもおススメの1冊です!ファーストブックの贈り物にもピッタリですよ!

みなさんも、プニプニなお子さんを肌で感じて、一緒に笑ってください!

  • 作品名:くっついた
  • 著者名:三浦太郎
  • 出版社:こぐま社
よっぴー
  • よっぴー
  • 書店員のよっぴーです。2人の男の子と、1人の女の子の母として、毎日育児奮闘中です。
    私は自分の子どもに沢山の愛情を子どもが嫌がる時が来るまで、沢山沢山注ごう。心をもしコップに例えるなら、そのコップが溢れて「もう大丈夫だよ!」となるまで続けようと思っています。それだけは大事にしている信念です。
    絵本を読むのもその一つです。
    大切にしている愛情を伝える方法の1つだと思っています。

    保育士・幼稚園教諭二種・介護福祉士です。
    他に、ベビーシッター・ベビーマッサージ・ベビー’sサインなどの資格も持っています。
    絵本の感想とともに私の育児経験、保育士・幼稚園教諭免許を持つ書店員としてのアドバイスなどをご紹介出来たらと思っています。