おねしょのかみさま

おねしょのかみさま 表紙

おねしょで悩んでいる子、いませんか?神様が助けてくれるかもしれませんよ。おねしょしませんように、おねしょの神様にお願いしたい子におすすめです。

☆3つのおすすめポイント

  1. ゆうちゃんがすやすや眠っています。けれど、いつの間にか、おばあちゃんちに、そして海の中に…。起きたら、今日もおねしょ。悲しんでいるところに、救世主、おねしょのおじさん…ではなく、神様登場です!
  2. おねしょの神様は、ゆうちゃんのおねしょを助けてくれるのでしょうか…!?ゆうちゃんはおねしょせず朝を迎えられる日はくるのでしょうか!?
  3. 子どものおねしょ、分かっていても怒ってしまいますね。困ったときの神頼み…ではありませんが、読んでいるうちに、一緒におまじないを唱えてみたり、寄り添ってあげたくなります。

☆あらすじ

ゆうちゃんがいました。

すやすや眠っています。お布団で眠っているはずが、おばあちゃんちにいます。

おばあちゃんちって、こんなだったっけ…?

そう思いながら、美味しいスイカを食べて、トイレに行きました。

おばあちゃんちのトイレは、立派なトイレです。

ジョーっと、おしっこをしてもしても、止まりません。

そのうちに、おしっこがあふれて、海になってしまいました。

ゆうちゃんは、おしっこの冷たい海で泳いでいます。

冷たいなぁ… そう思っていると…

目が覚めました。なんと、今までのは夢だったのです。

気がつくと、ゆうちゃんはおねしょをしてしまっていました。

冷たい海は、おしっこでぬれたお布団だったのです。

毎日おねしょをしてしまうゆうちゃん。だんだん悲しくなってきました。

どうして毎日おねしょしてしまうのかな… と、布団を見ていると、

布団からへんなおじさんが出てきました。

腕が10本、足が5本あり、手にはそれぞれ何かを持っています。

へんなおじさんはゆうちゃんにこう言いました。

「わたし おねしょの神様です。」おじさんではなく、おねしょをした子のところにやってくるおねしょの神様でした。

そして、神様は踊りだし、しばらくすると消えていきました。

そしてまた夜になりました。ゆうちゃんは、「今夜はもうおねしょしないといいな」と思いながら眠りに付きます。

しかし…

その夜、ゆうちゃんはまた海の中。冷たい冷たい海の中です。

…そう、ゆうちゃんはまたおねしょをしてしまいました。そしてまた、神様が来て、踊りを踊って行きました。

おねしょも神様の踊りも、そのあとの日も続いたので、神様に「もう出てきて踊るのはやめて」とゆうちゃんは言いました。

するとおねしょの神様は、おねしょをしないおまじないの言葉を教えてくれました。

ゆうちゃんは、小さな声でおまじないを何度も唱えてみました。

これで、ゆうちゃんはおなしょせずに朝を迎えることができるでしょうか…?

おまじないの効果はあったのでしょうか。

☆際立った特徴

ゆうちゃんは、3、4歳くらいでしょうか。

おむつが外れて、夜におねしょをしてしまう…。小さいうちは何度かありますね。

おねしょしてしまうときの子どもの感覚と、おねしょをしてしまって悲しい気持ちがお話からとても伝わってきます。

そして、そのおねしょ事件をふきとばしてしまうほどの、インパクト抜群のおねしょの神様登場です。一度見たら忘れられないようなビジュアルに、おねしょの不安もどこかに行ってしまいそうです。

そして、長谷川義史さんのユーモラスで彩り豊かな、ゆうちゃんと神様の世界観が伝わってくるイラストとお話にどんどん引き込まれていきます。

☆書店員の感想

●ゆうちゃんがすやすや眠っています。けれど、いつの間にか、おばあちゃんちに、そして海の中に…。起きたら、今日もおねしょ。悲しんでいるところに、救世主・おねしょのおじさん…ではなく、神様登場です!

ゆうちゃんはすやすや眠ったはずでしたが、気がついたらいつの間にかおばあちゃんの家でスイカを食べています。おばあちゃんちの本棚の鳥はくしゃみをしていて、ライトには顔があります。とっても広いお部屋です。

スイカを食べたら、どうしてもトイレに行きたくなりますよね…。

ゆうちゃんもトイレに行きました。

トイレはなんと子供用のプールのよう。おしっこをするときの台も、飛び込み台になっていて、非現実的な感じ、もしやここは夢の中…?

そんなことも全く気付かず、ゆうちゃんのおしっこはジョージョーとたくさん出て、ついにあふれて海になってしましました。

その海の中をゆうちゃんは泳いでいます。

つめたい つめたい つめたいな…

目が覚めると、冷たいのはおしっこでぬれたお布団でした。

さっきまで見ていたのはやはり夢でした。

またおねしょをしてしまったことを悲しく思いながらじっと布団を見ていると…。

布団がむくむく… おねしょの布団から、へんなおじさん… ならぬ、おねしょの神様が出てきました。

顔、腕、足は水色で、黄色地に茶色のヒョウ柄のような模様のブラウスを着て、赤い布に白い水玉模様のスカートを履いた神様で、ゆうちゃんより大きい、大人くらいの身長です。

顔の形は玉ねぎのよう、おでこには「お」をマルで囲んだ文字と、長いくるんと巻いたヒゲが左右に1本ずつ生えています。

そして体は、10本の腕に5本の足が生えています。手にはそれぞれ、ハサミ、カギ、鉛筆、やかん、トランクス、尿瓶、数珠、パイプのようなもの、おたま、きゅうりをどれか一つずつ持っていて、異様な風貌です。

3歳の息子は、この神様を初めて見たとき、「これ、タコ?すごーい!!」と興味津々の反応でした。そして、おねしょの神様だと教えてあげると、夜トイレに行くよう勧めたとき、「おトイレ行ったら、おねしょの神様来る?(神様に来てほしいそうです)」と、何日間か聞いていました。それほど、印象的な神様なんだなと思いました。

そして、ゆうちゃんももちろんびっくりしています。

おねしょの神様は、踊り始めました。しばらく踊り、消えていきました。

ゆうちゃんはそのあとも毎日おねしょをしてしまい、そのたびにおねしょの神様が出てきて踊っていきました。

●おねしょの神様は、ゆうちゃんのおねしょを助けてくれるのでしょうか…!?ゆうちゃんは、おねしょをせず朝を迎えられる日がくるのでしょうか…?

毎日毎日おねしょが続くもんですから、ゆうちゃんもついに神様に言いました。

「もう出てきて踊るのはやめて。」

するとおねしょの神様は、おまじないを教えてくれました。

「ミンダラ モンダラ シーパッパ・チョンパラ プンタラ シーペッペ」

なかなか難しく覚えにくいようなおまじないですが、寝る前に唱えるとおねしょをしなくなるようです。

確かに、言えたら効き目がありそうに感じます。

ゆうちゃんは、忘れないように何度も練習しました。

これでおねしょしないようになる…、そう思うと嬉しくなるゆうちゃんなのでした。

そして次の日の朝、ゆうちゃんはなんと、またおねしょをしてしまいました。

おまじないは効かなかったのでしょうか。

またおねしょの神様が出てきて、「どうしておまじないを言わなかったのですか」と聞いています。

すると、実はゆうちゃんは、神様に会いたくて、おまじないを言わなかったそうです。

ゆうちゃんはいつの間にか神様のことが大好きになっていたようです。

おまじないを言わなかったので、また今日もおねしょをしてしまいましたが、神様に会うのがだんだん楽しくなってきたんですね。

ゆうちゃんもきっといつか、おまじないがなくてもおねしょをしなくなる日がきっと来るんだろうな、と思いました。

いつか会えなくなるかもしれない神様に、今のうちに会っておこう、踊りも踊ってくれて楽しい、という気持ちが大きかったのかもしれません。子どもの成長はあっという間ですね。おねしょは片付けなど大変なので、できればしてほしくないですが、思い出の1ページとして心にとっておくのもいいのかもしれない、と少し寛容な心で見られるようになりたいと思えました。

●子どものおねしょ、分かっていても怒ってしまいますね。一緒におまじないを唱えてみたり、寄り添ってあげたい気持ちになります。

子どもって、多かれ少なかれ、おねしょしてしまいますね。自分の子どものときってどうだったんだろう… 親からは何も言われたことはないので、小さい頃のことは記憶に無くわかりませんが、きっとしていたんだろうな…、とゆうちゃんのようすを見て思いました。

夢の中で、大きな子ども用プールにおしっこをするゆうちゃん。水彩画でのびのび広い海が描かれ、イカやタコやエビ、魚たちも気持ちよさそうに泳いでいます。絵の具の濃さで、水しぶきも本物のように描かれ、おしっこの海なのですが、本物の海のようで気持ちが良さそうです。子どももきっと、夢の中でこんな感覚なのかな、と思いました。

そして、おねしょの神様の風貌も、ちょっとくせになりそうなユーモラスなおじさん… のような神様です。(笑)おねしょの水のしずくを思わせるような濃淡で、ぷるんとしています。ゆうちゃんとのやりとりでの表情も豊かで、困っている顔やおまじないを唱えている顔、どの顔も愛嬌たっぷりです。

子どもが好きそうなビジュアルだと思いました。

おねしょをしてしまったとき親は、つい怒ったり、ため息をついてしまいたくなりますが、おねしょをするときってこんな感覚なのかな…、ぐっすり寝ていて仕方なかったかな、など、違う角度からも思ってあげられるきっかけにもなるような気もしました。

布団で寝ているゆうちゃんが、布団のまま夜空に浮かんでいるシーンも、とても気持ちよさそうです。ゆうちゃんの困ったような、悲しいような表情も、見ていて励ましたくなるようです。

息子はよく、季節の変わり目でグッと冷え込んだときにおねしょをしてしまっていました。そんなきっかけもみつけていきたいです。

おねしょで困っているお子さんがいたら、このおまじないを一緒に唱えてみるのもいいかもしれませんね。おねしょの神様が応援してくれるような感じがして、心強く感じそうです。

おねしょのかみさま 裏表紙

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にむさん
  • にむさん
  • 現在8歳と3歳の男児の育児に奮闘中です。
    兄が弟に絵本の読み聞かせをしてくれることもあり、そこから学ぶことも多い日々です。
    短大で介護の勉強をし、介護福祉士を持っています。