おはようサラダ

おはようサラダ 表紙

野菜が好きな子も苦手な子も、きっと野菜が好きになります。朝のあいさつの練習にもおすすめです!

☆3つのポイント

  1. 美味しい野菜たちが、表情豊かに描かれています。
  2. 野菜と一緒に「おはよう〜」と、あいさつの練習にも。
  3. マットで素朴な色仕上げで、愛らしいイラストです!

☆あらすじ

サラダの定番野菜たちが、眠っています。6時から目覚ましスタート!

まず、レタスちゃんから起こします。起こす役目は、サラダにかけると美味しいマヨネーズさん。「あさですよ〜」っと、元気に起こしていきます。

レタスは『シャッキーン!』と起きました。他の野菜たちは、どんなふうに目覚めるでしょうか?

そして、最後になかなか起きないあの野菜ちゃん… みんなで協力して起こしましょう。どうやって起こしたでしょうか…。

野菜たちがつぎつぎ目覚め、美味しいサラダが完成します。

☆際立った特徴

わたなべ あやさんの野菜絵本シリーズ。今回はサラダです。おはようサラダですので、朝に食べるサラダですね。

彩りのいい野菜たち。レタスはシャッキリ、トマトはツルンピッカリ、かぼちゃはずっしり…。野菜それぞれの質感が、水彩の濃淡で表されています。

野菜の質感もありながら、眠っている顔、起きたときの顔など、どのページの表情も、極めて豊かで可愛らしいです。

特に、野菜が目覚めたときの表情がスゴイ。

本当に見事な『シャッキーン!』目玉ぱっちりのレタスの表情を、子どもたちがまねしそうです。

(こんなふうに、すっきり起きてくれると嬉しいなぁ)

マヨネーズのお腹についている時計(目覚まし時計?腹時計?)も、野菜を起こすごとに針が進んでいるので、そこにも注目です。

絵本は全部で24ページ、17×19㎝、小さなお子さんも手軽に手に取り、読みやすいサイズです。

☆書店員の感想

朝に食べるサラダって美味しくて、私は好きです。朝はバタバタしがちですが、サラダを食べるとなんとなく、朝からいい栄養を摂ったぞーという気分になります。

最近は3歳半の息子もサラダが好きなようで、大人が食べているのを見ると、ぼくにもちょうだいと要求するようになってきました。そんな、サラダが好きなお子さんにも、野菜がちょっぴり苦手かも…というお子さんにも、きっと野菜が好きになれる、かわいい絵本のように思います。

また、色とりどりの野菜がきれいで、トマトのツルッとジューシーなようす、きゅうりのパリッとゴワゴワ感、レタスのシャッキリ感… そんな質感も絵から感じられ、新鮮な野菜たちがますます美味しそうに見えてきます。

色がパッと目立つトマトに、子どもは一番に反応していました。野菜の名前をいっしょに覚えることもできそうです。

レタスは起きる時に1枚皮を脱ぎ、きゅうりは頭の花が咲きました。トマトの使っている枕も可愛いですし、ごぼうの頭にちょこんとのっている帽子も愛嬌があります。ぜひ、実際に見てみてくださいね。

絵本の大きさも17×19㎝と小さめですので、小さいお子さんでも手に取りやすく、つぎつぎと読み進められます。

「おめめぱっちりあけて」や、「ほっぺつんつん」「おはなちょんちょん」など、野菜ごとに、顔のどこかの部分を触って起こしていきます。

お子さんの顔につんつんとしたり、逆に、おはなをちょんちょんしてもらったりして、遊ぶのも楽しいかもしれません。

「あさです、あさです、あさですよ〜」と、マヨネーズさんが起こし、「おはよう」と野菜たちが返事する。そんなやり取りが楽しいですね。朝のあいさつの練習にもおすすめです。

朝、パッと起きてくれればいいですが、なかなか朝は眠たいです… そんなとき、朝から楽しく起きる方法の一つになるといいなと思いました。

野菜たちの、ひとつひとつの表情が可愛らしく、もし本当にこんなに可愛い顔がついていたら、食べるのをためらってしまいそうです。けれど、とても親近感が湧きました。

美味しい野菜をありがとう、という感謝の気持ちを持って、食に向き合うきっかけにもなると思います。

野菜たちと、爽やかな朝を迎えたいと感じました。

  • 作品名:おはようサラダ
  • 絵:わたなべ あや
  • 文・企画編集 窪田 愛
  • 発行人:岡本 功
  • 出版社:ひかりのくに
おはようサラダ 裏表紙
にむさん
  • にむさん
  • 現在4年生と年長の男の子、1歳の娘の育児に奮闘中です。
    兄が弟に、さらに最近では弟が妹に絵本の読み聞かせをしてくれるようになりました。子どもたちの姿から学ぶことも多い日々です。
    短大で介護の勉強をし、介護福祉士の資格を持っています。