しばわんこの和のこころ

日本の素晴らしい四季と行事をしばわんこがお教えします。

☆特徴

日本の四季と、それにちなんだ行事を紹介。

その行事のしきたりや接客、作法について詳しく図と文章で説明。

おちゃめな柴犬しばわんこと、いたずらずきのみけにゃんこが登場。

しばわんこは、姿は犬だけど、人間のように動く。

漢字が混ざった文章で、自分で読むなら小学高学年からオススメ。

文章を全部読まなくても絵を見ているだけでも、日本の文化やしきたりが分かる。

☆読み聞かせのポイント

例えば七夕や豆まきなど、季節の行事を意識した時に読むとイイと思います!意味や何をしたらいいのか、本来の目的などを知る事ができますよ。

おせちの中身の由来や七夕物語などの言い伝え、和菓子を頂く時の作法など、「あれ?これどうだったっけ?」と大人も忘れてしまっているような行事の細かな事まで載っています。参考にして、お子さんとの会話や遊びに広げるのも楽しいと思います。

☆あらすじ

お正月準備から、豆まき、花見、七夕、もみじがり、七五三、そしてまた次の正月の準備まで…。日本の年間行事の紹介や、その由来・準備・作法・おもてなし方法など、事細かく説明が書かれている1冊です。文章だけではなく、登場するしばわんことみけにゃんこが、時にはギャグを入れながら、小さな子でも分かりやすいように、説明しています。

絵だけでも十分楽しむことが出来るほど隅々まで細かく、可愛らしく描いているし、大人も勉強になる程の情報量がこの1冊に集約されています.

☆書店員の感想

日本って素晴らしい!!四季の美しさや和の心の温かさを感じる作品です!!

日本の春夏秋冬ってイイですよね!春には桜を見ながら花見をして、夏は海で泳いで打ち上げ花火を楽しみ、秋は紅葉狩りに出かけて、冬はこたつと雪合戦。お正月もありますね。

春夏秋冬どの季節も、夏と言えばこれ!冬はこれ!と、みなさんそれぞれ思いつく楽しみがありますよね。

子どもの頃の私は、春は何年生になって、夏はおばあちゃんの家に泊まりに行って、秋は焼き芋掘りと焼き芋大会があって…冬は雪合戦して、お年玉はいくらくらいもらえるはずだから…何を買おうかなと、色んな妄想を膨らませて、楽しんだものです。

しかし、大人になった私はというと、子どもの頃と同じように、ゆっくりゆっくり時は流れているはずなのに、春が過ぎればすぐに夏になっていて、子どもの夏休みが過ぎればすぐに秋風が吹いてきて、あっという間に正月…といった感じで、あまり季節を楽しめていないような気がします。(涙)

本書を読んでみて「日本はなんて季節の楽しみが多くて、美しい物や美味しいもの、風情があるんだろう。」と思いました。

今の自分の忙しさや、季節を意識できない事のもったいなさに気がついてしまいました。

しきたりや風習はなんだか大変そう。でも行事は楽しみたい。まずやってみるにはどうしたらいいのだろう??…と感じている方!!必見です☆子どもに行事の事を教えてあげるのにも役立ちます。

かなりめんどくさがり屋の私は、子どもを持つまではあまり礼儀作法やしきたりに無頓着でした。行事は好きだけど、堅苦しい決まり事や難しいルールは深く知らないまま、大人になってしまいました。それでも行事は楽しめたし、まあそれでもいいかなーと思っていました。

しかし!!大人になってから「七夕って何をしたらいいの?」「十五夜っていつ?」と子どもに聞かれる事が度々あり、その都度考えたり調べたりして答えるのですが、パッと答えられない事がとっても残念に思うようになりました。

本書は、そんな私の強い味方になってくれそうです。子どもに一方的に教えるだけでなく、子どもが読んでも分かりやすいので、子どもから教えてくれたり、一緒に調べて楽しむ事が出来そうだと思いました。

●行事やしきたり、風習について、もっと深く知ることが出来たら、きっと今よりも四季を楽しめるし、新たな面白さとの出会いに繋がるかもしれません!

自分が子どもの頃気がつくことが出来なかった日本の素晴らしい文化について、大人になった今子ども達と楽しめたら、今まで堅苦しくて嫌だな、面倒だなと感じていたことも、好きになれるかもしれないと思いました。

本書はそんな風習やしきたりについて素人の私にもとっても分かりやすく、読みやすく説明してくれているなと思いました。それはきっと主人公のしばわんことみけにゃんこの温かみのある可愛らしい存在があるからなのかもしれません。二匹のやり取りを微笑ましく見て楽しめるし、なんだかホッとさせる優しい雰囲気があります。

そして、金髪の少年が二匹の中に溶け込んで、さらに日本の分化の解説に深みを持たせるアクセントになっています。(異国風の金髪の少年という所が私はとても良いと思いました。)

本書の「THE 日本!」という印象を少し和らげ、国際的な印象を持たせているように感じたからです。

物事をまだよく知らない男の子の目線と、読者の目線がピッタリ合っているからこそ、解説が分かりやすいし、男の子の目線で季節行事を楽しんでいるような感覚にもなるように思いました。

ちなみに、絵を見ているだけでも面白くて、小さな子ならこれだけでも十分楽しむ事が出来ます。大人用の詳しい解説も書かれているので、幅広い年齢に楽しめる本だと思いました。

作品名:しばわんこの和のこころ

著者名:川浦良枝

出版社:白泉社

よっぴー
  • よっぴー
  • 書店員のよっぴーです。2人の男の子と、1人の女の子の母として、毎日育児奮闘中です。
    私は自分の子どもに沢山の愛情を子どもが嫌がる時が来るまで、沢山沢山注ごう。心をもしコップに例えるなら、そのコップが溢れて「もう大丈夫だよ!」となるまで続けようと思っています。それだけは大事にしている信念です。
    絵本を読むのもその一つです。
    大切にしている愛情を伝える方法の1つだと思っています。

    保育士・幼稚園教諭二種・介護福祉士です。
    他に、ベビーシッター・ベビーマッサージ・ベビー’sサインなどの資格も持っています。
    絵本の感想とともに私の育児経験、保育士・幼稚園教諭免許を持つ書店員としてのアドバイスなどをご紹介出来たらと思っています。