ゆっくとすっく トイレでちっち
トイレデビューの子にピッタリ!とっても可愛いトイレがたくさんでてきますよ。どのトイレが好みでしょうか?自分の好きなもので、トイレを楽しい場所・楽しい時間にしちゃいましょう!
☆3つのおすすめポイント
- ゆっくとすっくのお友達たちが順番にトイレにかけこみます!お友達のトイレをちょっと拝見… とっても素敵なトイレばかり!ゆっくとすっくはうらやましく見ています。
- ゆっくとすっくもおトイレできるかな?おトイレデビューはちょっとドキドキ…ですが、このお話のように楽しくおトイレできるといいですね。
- トイレって、特別な空間ですね。人間にとって必要なものだけれど、小さな子にとってはひとつの冒険のような感覚かもしれません。みなさんのトイレはどうですか?ちょっとした工夫がこの絵本から得られるかもしれません。
☆際立った特徴
可愛い動物たちが、個性的なトイレで順番にトイレをしていきます。その様子を見ていたゆっくとすっくの二人。魔法で変身した素敵なトイレで、楽しくおトイレができるようになる楽しいお話です。
登場人物たちがみんな可愛いですし、トイレの装飾も真似したくなるようなポップで子どもが好きそうな雰囲気です。『トイレ』という場所が自然と好きになれるようなお話です。
絵本の大きさは17㎝×19㎝でほぼ正方形、大人の片手を少し広げたくらいのコンパクトなサイズです。絵のタッチが可愛らしいですし、本の大きさも子どもの手に扱いやすい大きさですので、どんどん読み進められるように思います。
☆書店員の感想
●ゆっくとすっくのお友達たちが順番にトイレにかけこみます!お友達のトイレをちょっと拝見… とっても素敵なトイレばかり!ゆっくとすっくはうらやましく見ています。
表紙では、ゆっくとすっくがちょっともじもじ…しながら、二人の間にあるトイレを見ています。おトイレしたいのかな?けれど、ちょっとためらっているのかな、といったようすに感じられます。
ゆっくは男の子。星柄の帽子をかぶって、青い洋服にしましまのズボンを履いています。首には赤いスカーフを巻いて、とってもオシャレ。
すっくは女の子。前髪を赤いピンでとめて、花柄のピンク色の洋服を着ていて、手にはくまのぬいぐるみを抱いています。二人は仲良し、今日も手をつないで歩いています。
二人には、くまのぺろりとうさぎのふわり、リスのくるりというお友達がいます。いつも一緒に木のそばで遊んでいるのでしょうか、その近くに行くと、木の近くからこちらに走ってくるくまのぺろりがいました。とっても慌てています!どこへ行くのかついて行ってみると、そこはくまのお家のトイレ。そう、ぺろりはおしっこがしたかったのですね!気になる二人は、ぺろりのトイレを覗いています。(笑)ぺろりのトイレは、蜂の巣のかたちの六角形の窓にハチのスリッパとおまる、ハニーポットのかたちの便座にリンゴの木が飾られています。そして、本棚には本がいっぱい!ハチや森、スイーツの本が並んでいます。トイレだけれど、とっても楽しそうです。
ぺろりのトイレが終わったころ、今度はふわりもトイレがしたくなってきました。うさぎのかたちのお家へ駆け込みます。うさぎのかたちの窓からは、ふわりのトイレが見えました。ペンギンの便座・スリッパ・トイレットペーパーホルダーに、キリンの掃除ブラシ。マトリョーシカが飾られている舞台のような台には、赤いカーテンがかけられていて、うさぎの操り人形も飾られています。ニンジンのタオルとくまとさるのぬいぐるみも可愛らしいです。覗いていたゆっく、すっく、ぺろりはビックリ!
今度はりすのくるりもトイレへ向かいました。どんぐりのかたちのお家のトイレには、くるりの大好きな鉄道がいっぱい飾られています!
トイレを周遊するようにSLが走っていて、トイレットペーパーを運んでいます。便座は電車のかたち。スリッパとトイレブラシ、トイレットペーパーカバーは新幹線です。車掌の帽子や笛、旗も壁にかけられていて、くるりの好きなものがいっぱい詰まっています。
トイレが間に合って一安心、さらに好きなものに囲まれウキウキできる空間、素敵ですね。
●ゆっくとすっくもおトイレできるかな?おトイレデビューはちょっとドキドキ…ですが、このお話のように楽しくおトイレできるといいですね。
みんなのトイレをちょっと見てみたゆっくとすっく。ワクワクする気持ちが膨らみ、二人もトイレでちっちしてみよう!という意欲が湧いてきたようです。
ゆっくは腕まくりしながら、すっくは腕を大きく振りながらそれぞれのお家へ戻っていきました。そして、いざトイレに座った二人…。
同じアヒルのおまるを使っていて、ゆっくは緑色のマットのトイレ、すっくはピンク色のマットのトイレで可愛らしさはあるのですが…。なかなか出ません。おかしいな、どうしたんだろう、二人のようすを3人の動物のお友達も心配そうに見つめています。
すると二人は、好きなものをたくさん思い浮かべました。ぺろりたちのトイレも好きなものがたくさん置かれていましたからね。そっと目を閉じて、魔法をかけました。
すると…。
二人のトイレは大変身!さっきのトイレとは雰囲気が全然違います。ゆっくとすっくももちろんですが、窓から心配そうに見ていたお友達たちもとっても嬉しそうです。
大好きな虫たちに囲まれたトイレになったゆっく、お姫様のような雰囲気のすっくのトイレ。二人ともとっても嬉しそうな表情をして、トイレに座っています。そのままウキウキ気分でおしっこをすることができました!二人ともバンザイ!はじめてのトイレでちっち、大成功。とってもすっきり、とっても嬉しいですね。楽しい気持ちでトイレに座って、焦らず楽しい気持ちのままトイレができたら最高だなと思いました。
●トイレって、特別な空間ですね。人間にとって必要なものだけれど、小さな子にとってはひとつの冒険のような感覚かもしれません。みなさんのトイレはどうですか?ちょっとした工夫がこの絵本から得られるかもしれません。
いままでどこか隅に隠れたり、場所など関係なくおしっこしていた赤ちゃん~低月齢の子どもたち。いつの日からか、『トイレに行っておしっこ』するチャレンジが始まります。
大人がトイレにいっておしっこをしている、ということになんとなく気が付き始めたり、おむつの中でおしっこやうんちをするのが気持ち悪く感じてきたり…。自然とトイレで排泄をする、ということが身近になってくるのかもしれません。
次男はやはり、兄の様子を毎日観察していますので、トイレにいっておしっこするのが早かったです。おしっこの感覚が長く開いてきて、トイレに誘って便座に座りおしっこを出せたそのときから、おむつが外れるまでがあっという間でした。裏表紙のゆっくたちは、可愛らしいパンツも見せてくれています。この子たちのように、次男は『お兄ちゃんパンツ』(リアル兄パンツ)にひそかに憧れを抱いていたように思います。お風呂上りにすすめてみると、嬉しそうに、『ぼく、履く!』と言って履いてくれました。
夜中、急に寒くなった日などおもらしもありましたが、日中は大丈夫でした。
また、絵本に出てきたお友達たちのように、長男のときも次男の時も某有名キャラクターのシールをトイレに準備して、はじめはトイレに座れたら、次におしっこができたら…と少しずつハードルを上げていって、できたらシールを貼る、ということをしていました。絵本ほどの装飾はできませんが、本人の好きなものをトイレに準備してちょっとでも楽しくトイレに行く、ということで我が家の子たちはスムーズにトイレに向かうことができていました。
この絵本をお子さんと一緒に読むことで、トイレに対するイメージが楽しいものになるように感じました。また、どんなトイレが楽しいかな、とお子さんに聞いてみてもいいかもしれませんね。ちょっと明るい雰囲気のトイレになるだけでも、お子さんにとってプラスになるように思います。
また余談ですが、小学2年生の長男。最近はたまにお気に入りの本をトイレに持ち込んで大のほうをしています。(笑)ちょっと大に時間がかかるほうなので、本を見つつリラックスしながら過ごしているようです。(笑)
これから長いお付き合いになるトイレ、トイレで過ごす時間も長くなりますね。
キレイで楽しく過ごせるようなトイレで、お子さんも気持ちよく、楽しい気持ちでトイレができるといいですね。トイレでちっちデビューの応援をそっと後押ししてくれる可愛い絵本のように思いました。
- 作品名:ゆっくとすっく トイレでちっち
- 著者名:絵/さこ ももみ(ブログ) 文/たかてら かよ
- 出版社:ひかりのくに