一ねんせいに なったら
もうすぐ小学生にピッタリ!昔小学生だった人も、4・5歳頃の今から年長さんになる子にもオススメ!
☆際立った特徴
- 童謡「一ねんせいになったら」の歌絵本。
- 歌詞・楽譜付き。
- 歌に合わせて、子ども達の1年生になる喜びや嬉しさをピッタリの絵で表現している。
- 小学校入学といえば新しいランドセルに上履き、体操服・・・。楽しみで一杯の子ども達の表情を絵の具を使ってダイナミックに描いている。
- 100人の子ども達は様々な人種の子ども達。世界中に友達が出来たらいいな!と夢が広がる。
☆読み聞かせのポイント
- 歌いながら読み進めるのがおススメです!もちろんゆっくり絵を楽しみながら、「ここにこんな子がいるね」と「こんなことしてるよ」と楽しむ読み方も面白いです!
- 今か今かと入学する喜びを感じる絵です。夢いっぱい広がる楽しみな心を表現しています★
- 「100人お友達出来るかな?」そんな問いかけをぜひ読み終わったらしてあげてください!きっとこれから先、君は100人よりもっと沢山の人に出会えるよ!と伝えてあげてください♬
☆あらすじ
一年生になったら、友達100人できるかな?
100人でおにぎり食べたいな。富士山の上でみんなで食べたいね。
一年生になったら、友達100人できるかな?
100人で一緒にかけっこして遊びたいな。日本中をみんなでかけっこしたいな。
一年生になったら友達100人できるかな?
100人で笑いたいね。世界中に聞こえる位大きな声で笑いたいな。
※「一ねんせいになったら」のそのままの詞が絵本になっています。
☆書店員の感想
●「一ねんせいになったら」の歌絵本です。
歌に合わせて、入学を待ちわびている子ども達や、入学準備で忙しいお母さんや、お兄ちゃんに「体操服着てみようかな」なんて言って新しい体操服を見せびらかしている子を描いています。もしかしたら小学校ってどんな場所なのかお兄ちゃんに聞いて、ワクワクしているのかもしれません。
絵本のどのページからも、小学生になる喜びを感じる絵が描かれていて、とっても嬉しい気持ちになる絵本だと思いました。
私も小学生になる前、ランドセルが我が家に来た日をいまだに覚えています。今みたいに色やデザインを選べる時代ではなく、親と一緒に選んだりするのではなく、真っ赤なランドセルが突然ある日我が家にやって来て、(私の誕生日が2月なので、それに合わせて両親が用意してくれたんだと思うのですが。)嬉しくて嬉しくて、真っ赤なランドセルをかついで家中を歩き回った記憶があります。「もうその位にして、入学式まで我慢しなさい!」といわれた母の声まで覚えています。笑
30年も前の事をこんなに鮮明に覚えている自分がとても不思議です。それほど嬉しい出来事だったという事ですね。我ながら可愛い所があったんだなと思います。笑
きっと皆さんにも多かれ少なかれ、小学生になる前のそんな思い出があるのではないでしょうか。ぜひ保護者の方にはそんな事を本書を見て思い出して、「お母さんの時はね」と話して欲しいし、「〇〇君の時は何色のランドセルがいいかな?」と一緒に楽しんで頂きです。
●「一ねんせいになったら」は1966年リリースされた歌だそうです。
半世紀以上前の歌と思えない位、1年生の入学といえばこの曲!と言って良いほど今でも有名な曲ですね。
我が家の年中の娘もこの曲が大好きです。まだ入学まで1年以上ある娘がどうして知っているのかな?と不思議だったんです。でも娘に話を聞いていてなるほど!と分かりました。今まで保育園で何度も卒園式でお兄さんお姉さんを見送ってきた娘は、3月の今、もうすぐ年長さんが小学生になる事を知っているんです。
そしたら、今度は自分が年長さんになり、来年の今頃には、今度は自分が小学生になるんだという事まで知っているからなんです。この曲は、卒業する年長さんへのエールの曲であり、在園児にとって「自分もいつか小学生になる」という楽しみな曲なんですね!
すごいなーと思いました。
大人は新しい環境に踏み出す時、とっても不安じを感じますよね。例えば転職したり引っ越ししたり、初めての場所に行ってみることに対して、少し怖かったり不安があったり、ストレス半端ない!って感じ・・・ですよね。
でも、心配よりも楽しみがいっぱい!!毎年お兄さんお姉さんたちを見送る中で、「今度は僕かな?」と自分の番を待って期待しているんですね★
でも、大人と同様、子ども達だって、楽しみ半分・不安も半分持っている事を忘れてはいけません。
新しいお友達と仲良くできるかな。お勉強って難しくないかな?1人で学校まで行くのは寂しいな。怖いな。と、新1年生はみんなが感じています。心の中でぐっと我慢している子もいます。
そんな子にこの歌は寄り添い、「大丈夫だよ!心配いらないよ。」と子ども達を安心させてくれるパワーもある気がします。
新1年生に勇気と希望を与えてくれる作品です。私も一緒、この本を読んで、歌って、子ども達にエールを送りたいと思います。
★最後に・・・
世界中に友達が100人できたら・・・。昔は夢のような事だったと思っていました。でも本書の中に様々な国籍の、肌も目も髪の色も歳も違う100人の子ども・大人達が仲良く元気に遊ぶ姿が描かれていて、それを見て、これからの世界がこんなに平和だと嬉しいなと、そうであるべきだなと強く感じました。今からを生きる子ども達には、国や人種を飛び越えて、どんどん色んな国の沢山の方と仲良くなってほしいと強く願います★
- 作品名:一ねんせいに なったら 「絵本のおもちゃばこ(39)」
- 著者名:詩 まど・みちお 絵 かべやふよう
- 出版社:ポプラ社