10ぴきのかえるのなつまつり
夏の冒険・どじょう爺さんの救出だ!夏にピッタリ!思いっきり楽しもう!カエルの世界の夏祭り♬
☆3つのおすすめポイント
- ひょうたん沼の夏祭り★水太鼓の得意などじょう爺さんが今年はいません。去年の夏にイタズラ坊主にさらわれたそう。助けに行くことにした10匹のカエル達です。
- どじょうは水がないと生きていられない。助けたいのにどーする?!アイデアで乗り切ろう!危険なザリガニや蛇にも気をつけて!
- 夏祭りといえば、踊りに太鼓や笛の音楽。大事な仲間が揃ったら、より一層楽しいものになるよ!夏のお祭りをめいっぱい楽しもう!
☆あらすじ
ひょうたん沼に夏がきました。年に1度の夏祭りの支度でカエルたち大忙し。10匹のカエルにとっては、生まれて初めての夏祭り。カエルおんどの練習に夢中です。「ああ、こんな時にみず太鼓の上手な、どじょう爺さんがいてくれたらなぁ。祭りにかかせない名物だったのに・・・」沼1番の年寄りカエルが言いました。どじょう爺さんは去年の秋にイタズラ坊主にさらわれたそうです。
なんと10匹のカエル、どじょう爺さんの事をよく知っていました。この10匹もおたまじゃくしの時にイタズラ坊主にさらわれ、どじょう爺さんと同じコンクリートの池(家の庭に作ってある池)で暮らしていました。10匹は、おたまじゃくしからカエルに成長して、ひょうたん沼に逃げかえったそうな。「よし!みんなでどじょう爺さんを助けに行こう!!さあ出発だ!けろろん ろん!」みんなに見送られ、元気に出かけた10匹です。
ザリガニのいる小川の土手も、ぴょん!と切り抜けあっかんべー。
10ぴきのカエルは、イタズラ坊主の家に着きました。「いたずらぼうずに見つからないように。静かにいそげいそげ!」「どじょう爺さん!迎えに来たんだ、一緒に帰ろう!」どじょう爺さんは、涙を流して喜びます。
しかし、カエルたちは池の外でも平気で移動できますが、どじょうは水がなければいけません。池ごと担いでもいけないし・・・どうしようか?
その時です、10匹の中のメガネをかけてる”かんがえる”がひらめきました!!指をさしているのは、ローラースケートとバケツ。「さすが かんがえる!なんとかなる、なる、けろ、けろ、けろ!」と大喜び♬
一体どうやってどじょう爺さんを救出したのでしょうか。天敵の蛇には会わずに池まで帰れたでしょうか?
ひょうたん沼の夏祭りは、カエル達の踊りと、どじょう爺さんの”水太鼓”で盛り上がります♬
☆際立った特徴
ひょうたん沼の仲間であるどじょう爺さんを、イタズラ坊主の家から救出するハラハラドキドキの冒険物語です。どじょう爺さんを水の入ったバケツに入れて、ローラースケートにくくりつけて運ぶアイデアにはビックリしましたし、絶体絶命のピンチに出会うのですが、10匹カエル達の知恵と勇気で乗り越えます。
どじょう爺さんだけでなく、読み手にも希望と元気なパワーをくれるようです。
●どじょう爺さんの”おはやし”【水太鼓】とは。
どじょう爺さんの”おはやし”は、ひょうたん沼のお祭りには欠かせない名物です。どじょう爺さんが得意な”水大鼓”とは、お祭りの雰囲気を高めるために、大きなヤツデの葉で水を叩いて、太鼓のように音を出して祭りを盛り上げる事です。
カエル達は踊ったり楽器を演奏して、どじょう爺さんは水大鼓、魚はみんなの周りをチャプチャプ泳いで”お祭り”を盛り上げます!
☆書店員の感想
私も小さい時にカブトムシを山からとってきて育てた事があります。
大切に育てたつもりでしたが、ある日突然蓋を開けた瞬間飛んでいってしまいました。もしかしたら、あのカブトムシにも帰る場所があって、戻って行ったのかもしれません。
本書のカエルと、どじょう爺さんの帰っていったひょうたん沼。住んでいるみんなが仲良しで、お互いを思い合っています。沼の仲間が1人でも減ったら悲しくなります。相手は人間のイタズラ坊主。怖いザリガニや蛇にも出会うかもしれません。だけど怯みません。「どじょう爺さんの為なら頑張るぞー!!」と張り切っています。
とっても魅力的な10匹のカエル♬ツルを持ってターザンのように森を進むカエルもいれば、怖いザリガニに”あっかんべー”したり棒で突く強気なカエルもいます。勇気と度胸があるけど、ひょうきんで可愛らしいカエル達の冒険と、夏祭りを満喫する沼の生き物の世界を覗いてみましょう!
お祭りのページでは、蓮の葉にカエル達は乗って踊ったり楽器を演奏していて、小さな蓮の花がお祭りを彩るライトのように飾ってあります。大きな花は屋台の照明かな?とっても可愛くて、私のお気に入りな1枚です♬
蜂の作るはちみつジューズも、カエルの風船もめちゃくちゃ可愛い。実物ほしいです♬
- 作品名:10ぴきのかえるのなつまつり
- 著者名:作 間所ひさこ 絵 仲川道子
- 出版社:PHP研究所