のりもの いっぱい

ユーチューブ動画で保育士書店員が詳しく解説しています

乗り物が好きな子にピッタリ!タクシーや消防車、地下鉄や船などいろんな乗り物が順番に紹介されています!色も可愛くて、目がついている乗り物たち、見ていて楽しめます!

☆3つのおすすめポイント

  1. 陸・水・空のいろんな乗り物が大集結!いろんな乗り物に出会え、とっても楽しい!文章はほとんどなく、主に乗り物の名前が書かれていますので、乗り物の動く音などはお子さんの自由に楽しめます。
  2. 切り絵で作られたような絵が可愛い!簡素化している乗り物たちに目がついていて、とっても身近な存在に感じます。配色も素敵です。
  3. どの乗り物に乗ってみたいかな?お子さんと一緒に、乗り物談話に花が咲きそうです。

☆あらすじ

赤い背景に、水色と緑色の中間のような、エメラルドグリーンのような色の自動車があります。運転席にはにこっとした顔が。

つぎはタクシー。上半分が山吹色のようで、下半分がオレンジ色のタクシーです。ライト部分が目になっていて、前方をしっかり見ているようです。

つぎのバスは赤い背景に、黄緑色と水色の車体です。その隣のページには、パトカーが描かれています。おなじみの白と黒の車体の色で、サイレンの赤色も目立っていてかっこいいです。

続いて、救急車と消防車です。細かい装飾はあまりなく、すっきりとした描写です。こちらも目がついていますが、大きさやつく場所が違うので、個性が出ているように感じます。

つぎのページに進むと、ちょっと似ている風貌のトラックとゴミ収集車の登場です。トラックはタイヤが右側に3本ついていて全部できっと6本ですね。工事現場などでも大活躍しそうです。ゴミ収集車は黄色の背景で、ちょっと可愛らしい印象です。

つぎの新幹線と電車は、新幹線のほうがビューン!と速さを感じますが、電車も線路を走る乗り物として大人気ですね。濃いめの水色の車体に、黒い顔が印象的です。

今度は、モノレールは空中の線路を、地下鉄は地中の線路を走り、対称的に描かれています。

お次は、海の上を走る乗り物です。大きな客船と、タグボートが描かれ、タグボートは客船を意識しているかのようにちらっと客船のほうを見ています。

タンカーと貨物船も登場しますが、タンカーの黒い車体が長~く描かれていて、とても目立っています。

その次は、空飛ぶ乗り物。飛行機に、ヘリコプター!かっこいいですね。空を気持ちよく飛んでいるようです。

最後のページには出てきた乗り物が大集合しています!どれに乗ろうかな?と迷ってしまうほどです。

緑の帽子を被った子が、新幹線に乗って行ってきまーす!笑顔で大きく手を振っています。

のりもの いっぱい 表紙

☆際立った特徴

子どもたちが大好きな乗り物が1冊にぎゅっと詰まった絵本です。タイトルの「のりものいっぱい」通り、いろんな乗り物が登場します。

陸・空・海の代表的な人気の乗り物が描かれていて、ライトが目になっていたり、色合いが素敵に組み合わされているので、見ていてとても楽しめます。

また、切り絵・貼り絵のような手法で描かれた描写から、乗り物がチャーミングで温かい印象に感じます。

絵本は19㎝×21㎝の大きさで、子どもの手にも読みやすい大きさのように思います。

☆書店員の感想

●陸・水・空のいろんな乗り物が大集結!いろんな乗り物に出会え、とっても楽しい!文章はほとんどなく、主に乗り物の名前が書かれていますので、乗り物の動く音などはお子さんの自由に楽しめます。

表紙には、青い背景に黄色のヘリコプター、黒くて長いタンカー、新幹線、一番下の手前には一番大きくピンク色の自動車があります。それぞれに目がついていて、進行方向をしっかりと見ているようです。裏表紙には緑色の背景で客船が描かれており、客船から4色のテープを持ってにっこりと手を降る一人の人の姿もあります。素敵な船旅のスタートですね。

中には、なじみの深い自動車から始まり、タクシー、バス、パトカー、救急車、消防車、トラック、ゴミ収集車、新幹線、電車、モノレール、地下鉄が『陸用』の乗り物として紹介されています。次には『水用』のジャンルで、客船、タグボート、タンカー、貨物船が描かれています。海の乗り物は、海の近くに住んでいなければお目にかかる機会も少ないと思うので、この絵本の絵を見て、想像がどんどん膨らみそうです。客船ってまた、きっと実物も豪華なんでしょうね~。近くの港に豪華客船が停泊していたときにたまたま通りかかったことがあったのですが、とっても大きくて、風格がありました!乗り物って、いろんなものがあって、見るたびにワクワクしますね。そんなワクワクが絵本にも詰まっているなぁと改めて思いました。

また、「タグボート」ってご存じですか?私は今まで知らず、この絵本で初めて知りました!船舶や水上構造物を押したり引いたりするための船なのですね。良い勉強になりました。(笑)もしかしたら、絵本を通じて親子で「これ、なに?」と、いろいろと知るいい機会になるかもしれません。

そして『空用』では、飛行機とヘリコプターが大活躍ですね!飛行機はブーン、ヘリコプターはパラパラ… パタパタ… 文章は書かれていなくて乗り物の名前だけが絵本の中に書かれているので、どういう音がするのかはお子さんの自由にお話が楽しめそうです。いろいろな発想がでて面白そうですね。

●切り絵で作られたような絵が可愛い!簡素化している乗り物たちに目がついていて、とっても身近な存在に感じます。配色も素敵です。

乗り物はみんなななめ横を向いていて、右側に目がついています。乗り物は左から右へ進んでいくかたちになっています。ちょうど、ページの進む方向になっていますので、どんどん先が気になって読み進めていきたくなります。

乗り物は全部、色紙を切って貼り付けたような描写です。目や窓などのパーツは黒いペンのようなもので手書きされています。窓やほかのパーツは必要最低限のものが描かれている、というようなかんじで、簡素化されてすっきりとしている印象です。

客船の装備など全部描きこまれていたらそれはそれで見ごたえがあるのかもしれませんが、柳原さんの乗り物の絵の雰囲気は洗練されていて、ちょっと愛らしいキャラクターのような、親しみやすい絵に感じましたし、パッと見てなんの乗り物か分かるモチーフのように思いました。

この絵から乗り物の雰囲気を感じ、実際の乗り物はどんな感じかな?と、写真など見たりしても、親子のコミュニケーションが広がりますね。

そして、背景はどれも同じ素材ですが、和紙のようなシワッとした模様が入っていて、どのページも色が違っています。この背景がそれぞれの乗り物を引き立たせているように感じました。柔らかい雰囲気もありますし、絵に深みを持たせてくれるような感じがしますね。

●どの乗り物に乗ってみたいかな?お子さんと一緒に、乗り物談話に花が咲きそうです。

もうすぐ4歳の次男は、3歳くらいのときからこの絵本が大好きで、表紙から「のりものい~っぱいあるよ~!!」とかならず紹介してから読み始めていました。

ひとつひとつの乗り物の名前を言い、乗り物の絵をじっくり見て楽しんでいます。

そして、4歳が近くなった今では、少しずつ文字が読めるようになってきたので、乗り物の下に書いてあるひらがなを読んで楽しんでいるようです。

最後のほうのページの、乗り物が大集合しているページでは、どの乗り物がいいかなと見ている男の子が一人描かれています。このページも、乗り物がみんな同じ方向(右側)を向いていて、ぞろぞろと並んでいるような、乗り物たちの勇ましさも感じるような気がします。このページも次男はよくじっと見ているので、このページに登場する男の子と次男が重なって見えます。(笑)先日は、この次のページのように新幹線に乗る夢が叶いました。まだ小さいうちに何回か乗っていたのですが、もうあまり記憶になく、この絵本を読んだころからか「新幹線に乗りたい」とよく言っていたので、父に乗せてもらい、とても楽しい思い出になったようです。

乗り物ってそれぞれの楽しみがありますよね。大人になっても、乗り物に乗って遠いところに出かける、そんな楽しみは尽きないように思います。そして、毎日のようにお世話になっている乗り物。文明の利器ですね。この絵本を通して、身の回りの乗り物にさらに興味が広がるきっかけになるかもしれませんね。文章もほとんどなく、易しい内容ですので、小さいお子さんからおすすめです。

のりもの いっぱい 裏表紙
にむさん
  • にむさん
  • 現在4年生と年長の男の子、1歳の娘の育児に奮闘中です。
    兄が弟に、さらに最近では弟が妹に絵本の読み聞かせをしてくれるようになりました。子どもたちの姿から学ぶことも多い日々です。
    短大で介護の勉強をし、介護福祉士の資格を持っています。