おもちのかいすいよく
海水浴に行く前に、海水浴での”お約束”を教えるのにピッタリ!!
☆3つのおすすめポイント
- 楽しい海水浴に行ったつもりで楽しめます。
- 絵本を通して、海水浴場での危険な事柄や注意点を、子どもに伝えることが出来ます。
- 色々な食べ物が出てくるので、子供と絵探しクイズが出来ます。
☆あらすじ
仲良しのおもちの、もーちゃんとちーちゃんが、海水浴にでかけます。
たくさんの海の家に、たくさんの人。もーちゃんとちーちゃんが、浜辺にシートを広げるところから始まります。
「いっぱいあそぼうね」「いっぱいおよごうね」
この日を二人で、とても楽しみにしていた気持ちが伝わってきます。
さて二人は準備体操をして、海に向かっていきました。
ぷかぷか浮かぶ波の上は、なんて気持ちが良いのでしょう。
お次は砂遊び。大きな山を作ってトンネル開通!!
どんなに砂がついたって大丈夫。どんなに日焼けしたって気にしない!!ダイナミック遊びをやり放題!
はぁ疲れたねって、二人はお昼寝するのですが・・・
眠りから覚めたもーちゃんはびっくりします。 ちーちゃんがいないのです。
周りは知らない人だらけ。一人でちーちゃんを一生懸命探します。
一人で探していたもーちゃんでしたが、どんどん助けの輪が広がって、居合わせた人みんなが協力して、ちーちゃんを探してくれます。
そんな時、海の岩場でちーちゃんは見つかるのですが、なんと!!
三角の背びれ?が近づいている!サメ?!危ない‼危機一髪!どーなるちーちゃん!
さぁ、ちーちゃんは助かるのか。みんなで安心して、海水浴を再び再開できるのか。そしてこんがり日焼けができるのか・・・。
☆際立った特徴
登場人物はみな、人間のように手足がある食べ物のキャラクター達。
沢山のキャラクターが、それぞれ思い思いの海水浴を楽しんでいます。
パンやおすしや、桜餅など、海とは無縁そうな食べ物キャラクターもいたりして、少し違和感はあるかもしれません。
でも、一人一人に注目して見ると、違和感が好奇心に変わって、深い興味がわいてきます。
日焼けのし過ぎで、熱中症かな?と思われるキャラクターもいます。氷嚢で頭を冷やしているのは誰でしょうか。ぜひ、探してみてください。
主人公だけでなく、どのキャラクターにもストーリーがありますよ。
子どもに読んでいる途中でも、〇〇はどこにいるかな?とクイズの出し合いっこが出来ます。
お寿司がかき氷を食べたり、”トロピカルクラブ(店名)”のカニの店員さんは、ハサミで器用にソフトクリームを作り販売しています。
ちなみに、クラブと蟹(クラブ)をかけたダジャレになっています。(発見した時は嬉しかったです。)
よく見てみると、他にもけっこう背景の看板などにもにダジャレが入っています。
お寿司たちが食べている、かき氷は何色?(ヒント:たこが作ったかき氷だから〇〇色!)これはぜひ、本書を読んで何色か見つけてくださいね☆
☆書店員の感想
1人ぼっちで、もーちゃんを探していたちーちゃん。だんだん、助け合いの輪が広がり、みんなも協力して探してくれます。
誰かが困っている時には、一緒に探して助けてあげるという、優しい気持ちが感じられます。
ハプニングを乗り越えて、最後にはみんなが仲良くなって、みんなで寝転んで、一緒に日焼けタイム♪♪♪ホッとした表情が可愛いです。
私は、本書はぜひ、海に遊びに行く前に読んであげたい1冊だな・・・と思いました。
楽しくて嬉しくて、ウキウキする海水浴。だけど危険が多いのも確かです。
安全に海を楽しむ方法。迷子・熱中症にならないように、海に勝手に行かないように、子どもに【海での約束】を伝えるには、本書はぴったりです。
ストーリーを楽しんだあとに、海での約束をじっくり話してあげると、小さい子でも、きっと理解してくれるはずです。
読んだあとの方が、よりより楽しい海水浴になるでしょう。
- 作品名:おもちのかいすいよく
- 著者名:作 苅田澄子 絵 植垣歩子
- 出版社:学研