かぞえてみよう1・2・3
小さいお子さんから、数を知る、数を数えるということを一緒に楽しむコミュニケーションにピッタリ!優しく、大きくハッキリとした絵で、数と楽しく接することができますよ!
☆3つのおすすめポイント
- 数字とイラストが、大きくハッキリと描かれています!何が、何個描かれているのかな?お子さんと一緒に、お話を楽しみながら読んでみましょう。
- 数を数えるのって意外と難しい!?この絵本では、1から順番に、シンプルに描かれていますので、少しずつ数を数えたり覚えたりできますよ。
- 身近ないきものや食べ物がたくさん描かれています。絵を見ているだけでも楽しい!親子のコミュニケーションのひとつにおすすめです。
☆あらすじ
うさぎさんが立っています。右には、「1」。言えるかな?
つぎはニンジンが2本。とっても濃いオレンジ色で、美味しそう。「2」。
ちょうちょが3匹飛んでいるよ。「3」。
赤いチューリップが3輪と、黄色のチューリップが1輪。合わせて「4」。
いろんな表情のねこちゃんがいます。泣いたり、怒ったり…どのねこちゃんが好きですか?ねこちゃんはみんなで「5」。
犬がぴょんぴょん走っています。寝ている子もいるけれど、元気いっぱいでかわいいです。犬はみんなで「6」。
大きな口を開けて、餌を待っているのでしょうか。3色の色の魚が「7」匹。
ピヨピヨと可愛い鳴き声が聞こえてきそうなひよこたち。黄色以外にもピンクや緑の子もいて、明るく楽しそう。全部で「8」匹。
真っ赤でおいしそうなイチゴが「9」個。9個あるかな?数えてみましょう。
最後は、動物の形のクッキーです。10枚のクッキー、10種類の動物たち。どれを食べるか迷ってしまいそうです。
☆際立った特徴
絵本の大きさは18㎝×18㎝で、大人の片手を広げたくらいの大きさです。
いもとようこさんの描かれたふんわりと優しい絵が、数・数字の世界に楽しく自然と連れて行ってくれます。
身近ないきものと食べ物が描かれていますので、数がまだ読めず分からなくても、イラストを純粋に楽しむこともできます。
お子さんでもめくりやすい大きさの絵本ですので、小さいころから長く楽しめる絵本です。
☆書店員の感想
●数字とイラストが、大きくハッキリと描かれています!何が、何個描かれているのかな?お子さんと一緒に、お話を楽しみながら読んでみましょう。
まずは、うさぎが1匹描かれています。左側のページにうさぎ、人差し指をたてて口にちょっとくわえています。右のページには数字の「1」が書かれ、その下にひらがなで「いち」と読み仮名も書かれています。
絵本では、まずは「1」。うさぎだから「1匹」ですね。ものによって数の数え方に違いがあることも少しずつ教えてあげられたら良いようにも思いました。耳から情報が入って、そのうちに自然と覚えていくように思います。次はニンジンが「2」。2の下には「に」と書かれていて、ひらがなの練習にもなりそうです。まずは読むところから始めて、文字の形を覚えて描けるようになっていく…そんなように思います。
イラストを見て数が分かり、数字を覚えて、今度は数字を見て下に書かれているひらがなが自然と読めるようになる…、そういうつながりにも結びつく絵本の内容のように感じました。
次男は3歳を過ぎて少したったころから、数字というものに興味を持ち始めました。現在、あともう少しで4歳ですが、最近では車のナンバーを見たり、時計の数字を眺めて数字を順番に読んだりするのが楽しいようです。少しずつひらがなも読めるようになっていますので、この月齢でもいろんな楽しみ方ができそうな絵本です。
絵本には文章がありませんので、お話は大人の方が自由につけてあげることができますし、お子さんが楽しいお話を考えて読んでみるのも楽しいかもしれません。お話がなくても、文章がない分「これはなにかな?」「○○だね、いくつあるかな」と自然と会話がうまれますので、親子のコミュニケーションにピッタリだと思いました。自由に、たくさんの読み方で楽しめそうです。
●数を数えるのって意外と難しい!?この絵本では、1から順番に、シンプルに描かれていますので、少しずつ数を数えたり覚えたりできますよ。
もうすぐ4歳の長男と一緒に読んでみました。数字は覚えているようで、絵本に書いてある数字を見て、数字を読んでいました。1、2、3…6あたりまでは絵を数えるのも簡単です。けれど、7か8くらいから、絵を指さして数えるのがなんとなく難しいようでした。8なのに、何回数えても9になるのです。どこから数えたのかな?この絵ってもう数に入っているのかな?数を数えているうちに、だんだんと分からなくなってくるようです。
7あたりから描かれている絵は、数も増えますので不規則に描かれています。整列しているようでしていなくて、色が違っていても同じ表情の魚や、同じ向きの鳥たち。9のイチゴは「美味しそう!!」という感想が先行して、どこまで数えたのか分からなくなって首をかしげていました。その様子も可愛らしいんですけどね。(笑)どこから数えるか、どうやって数えるか、そのやりとりも楽しい親子の関わり・会話になってくるように思いました。きっと数を数えているうちに、自然とできるようになっていくのかな?と思いました。今は、可愛くて美味しそうな絵と、横に書かれている数字を読むことを楽しんでいます。
●身近ないきものや食べ物がたくさん描かれています。絵を見ているだけでも楽しい!親子のコミュニケーションのひとつにおすすめです。
最初の絵から順番に、うさぎ、にんじん、ちょうちょ、チューリップ、ねこ、いぬ、魚(金魚のようにも見えます)、鳥(ひよこかな?)、いちご、クッキー、と10種類のいきものや食べ物が描かれています。どれもとても身近なものですので、数についてまだ早い月齢のお子さんでも、ものの名前を覚えるのにちょうどいいように思います。絵が大きく描かれていて分かりやすく、また、著者のいもとさんによる優しいタッチの絵がお子さんの目に素敵にうつるように感じました。
同じ犬でも、表情が全部違って、走っている姿も元気いっぱい、今にも本から飛び出してきそうな躍動感を感じます。大きく口を開けた魚も可愛いですし、クッキーは10枚あって全部違う種類の動物が描かれています。
また、そのページの最後には、「上手に言えたね」と言葉が添えられていて、お子さんが一緒に数を数えたり、数字を読んだりしたあとに「できたね」と褒めてもらえると、とっても嬉しく感じるように思いました。次男も、なにかできると「できたよ!」と嬉しそうに報告してくれて、「できたね~、良かったね」と褒めて認めてあげると、とってもニコニコな素敵な表情を見せてくれます。
この絵本を通して、数に触れながら、お子さんの楽しい気持ちをたくさん引き出せたら素敵だなと思いました。
絵本の裏表紙には、「1歳半から」と描かれています。小さいお子さんの好きなものもたくさん描かれていますし、数やひらがなに触れるきっかけにもなる素敵な要素が詰まった絵本です。親子の温かいコミュニケーションにも、ぜひおすすめです。
- 作品名:できるかな?かぞえてみよう 1・2・3
- 著者名:いもと ようこ
- 出版社:講談社