きむらゆういちの パッチン絵本 だーれだ だれだ!
パッチンという音の響きが楽しい絵本!スライドするしかけから見える子は誰でしょう?
☆際立った特徴
- スライド式で横に開く(伸びる)しかけ。
- しかけは裏表楽しめる(計6ページ。)
- スライドしたページを閉じる時にパッチン!と音がする。
- 動物達がかくれんぼしているのはしかけ部分。
- 丈夫な厚紙。角は無く安心。
- 大人の手のひらサイズで小さな子どもにも扱いやすい大きさ。
☆読み聞かせのポイント
- スライドを全部一気に開く事も、少しだけ開く事もお好みで出来るので、「誰だろうね?」と遊びながら読むのにピッタリな構造だと思います。
- 丈夫なデザインで、破れたり、スライド部分に挟むなどのトラブルも少ないと思います。弱い力でも簡単にスライドできるので、子どもに持たせても安心して好きなように遊ばせてあげることが出来ます。
※赤ちゃんは口に入れる心配があるので、見守りのもと、持たせてあげると良いと思います。
※スライドを閉じた時のパチンッの音が楽しい絵本です。(必要に応じてそっと閉じるように声掛けをすると良いと思いますよ。)

☆あらすじ
かばくんのお家でかくれんぼ。
最初のオニは、ねずみ君。
どこにいるのかなー?と探しているとお花に隠れている誰かを見つけたよ。
そこに隠れているのは、だあれ?
今度はうさぎさんとねずみ君が一緒に、お部屋の中を探すと・・・
カーテンでゴソゴソ・・・誰かが隠れているみたいだよ。
そこに隠れているのは、だあれ?
ネコさん、タヌキ君、ブタさん、りすちゃんも順番に見つかって、
さあ、最後はカバ君だよ。
どこに隠れているんだろうね。
まさか、こんな小さな箱の中にはいないよね?
開けてみる?
どうかなー?
☆書店員の感想
●動物達が家の中でかくれんぼ
動物達がかくれんぼを楽しんでいます。花束の後ろに隠れたりカーテンの中に入って隠れているのですが、スライドのしかけ部分に描かれています。
表紙を見てください。ブタさんの顔が描かれていますね。よく見るとこのブタさんはポスターの絵なんですよ。真ん中に切れ目があるのでスライドさせると中からカバが登場するという訳なんです。
このしかけ部分は、全部一気にスライドさせる読み方も良いし、少しずつジワジワと開いて「誰が隠れているかなー?」と楽しむ読み方も良いと思います。

●スライドするしかけが楽しい!その時の音がもっと楽しい気持ちにさせる♬
本書の魅力の1つは、真ん中から横にスライドするしかけがある事。スライドさせることで、左右に本が分かれます。すると中から違った絵が出てくるのです。
さらに、そのスライドした部分を元に戻す時に紙と紙が真ん中でぶつかる事で鳴る「パッチン」という音の響きが楽しめます。
もともと小さな子でも自分でスライドさせられるように造られていますが、動かせば動かすほど、さらにスライド具合も滑らかになり、弱い力でも開けたり閉めたりが楽しめると思います。
●パッチンという音も楽しんじゃいましょう!
歯切れのよいパッチンという音は、乱暴に戻すと・・・という訳ではなく、優しくゆっくり閉じても自然と音が出ます。本書は【パッチン絵本】と題名がつけられているので、きっとこの音も楽しんで欲しいという作者の気持ちが込められているのではないかと思いました。
私は、今までボタンを押したらメロディーが鳴るような本は手に取ったことがあるのですが、紙と紙が当たることで音が鳴るというしかけに出会った事が無かったので、斬新であり新鮮だと思いました。
パッチンの音が心地よくて、だんだん楽しい気持ちになり、大人ながら何度もスライドしてしまいました♬
頑丈な厚紙で出来ているので、何度パッチンさせても簡単には壊れなさそうな所も、私のお気に入りポイントです。
- 作品名:きむらゆういちの パッチン絵本 だーれだ だれだ!
- 著者名:作 木村裕一 絵 せべまさゆき
- 出版社:小学館
