くませんせいがねているうちに
クリスマスにピッタリ!クリスマスや冬の魅力がいっぱい詰まった1冊!子どもたちがくま先生と一緒にクリスマスをお祝いするために奮闘する、可愛らしいお話です。プレゼントにもおすすめです。
☆3つのおすすめポイント
- くま先生は冬には眠ってしまっているので、クリスマスを知りません。そんなくま先生とクリスマスを一緒にお祝いしたい子どもたちとの、心温まるストーリーです。
- 子どもたちは、サンタさんからとっておきのプレゼントをもらいました!それはとってもかけがえのないものでした。クリスマスが楽しみになります。
- カラフルで優しいイラストからも、温かさが伝わってきます。みなさんはどんなクリスマスを過ごされますか。心がほっとするクリスマスの絵本、プレゼントにもおすすめです。
☆際立った特徴
クリスマスを知らないくま先生のためにクリスマスのお祝いの準備をこっそりする子どもたちの、頑張る姿が可愛らしく応援したくなるお話です。くま先生との素敵な関係も温かく、見ていてほっこりしてきます。ケーキ作りではドキドキしますが、子どもたちはサンタさんからとっておきのプレゼントをもらいます!
クリスマスがますます素敵で楽しみになる絵本です。
絵本の大きさは縦25㎝×横19㎝の大きさです。クリスマスや冬の魅力がたくさん詰まっています。
☆あらすじと書店員の感想
●くま先生は冬には眠ってしまっているので、クリスマスを知りません。そんなくま先生とクリスマスを一緒にお祝いしたい子どもたちとの、心温まるストーリーです。
動物の子どもたちが通っている保育園に冬がやってきました。先生はくま先生。冬になると冬眠してしまうので、長いおやすみに入るようです。
子どもたちは、保育園も先生も大好きなのですね。先生とクリスマスをお祝いしたい、と盛り上がります。しかし、クリスマスを知らないくま先生。子どもたちはますます、大好きなくま先生にクリスマスの楽しさを知ってもらいたいと思い、順番に説明してあげています。くま先生もツリーやケーキ、プレゼントの話を聞いて、だんだんとクリスマスが気になってきたようです。ぜひ、クリスマスの日に起こしてね、と、子どもたちと手をつなぎ、にこにことみんなで嬉しそうな表情をしています。
先生とそのお話をしたときは、落ち葉が舞う晩秋のようでしたが、クリスマス当日になると冬本番、といったようすで、保育園の周りには雪がたくさん積もっています。
雪があっても子どもたちはへっちゃらです。大きなもみの木はさるくんとキツネくんが運び、たくさんのケーキの材料はうさぎちゃんがそりで運びます。ツリーや部屋の飾りつけの道具は双子のねずみちゃんの担当です。
みんなウキウキしたようすで保育園に向かっています。
寒い園に入り、くま先生の寝息を聞いた子どもたち。起こさずにビックリさせたい、と決めました。みんなくま先生がビックリして喜ぶ顔が見たいのですね。
まずは飾りつけです。もみの木をやっとたて、たくさんの飾りで彩ります。ケーキづくりはやはり難しいですね。悪戦苦闘しています。けれど、くま先生とのせっかくのクリスマス。うさぎちゃんはあきらめきれません。小さい子どもたちが頑張って奮闘している姿に、このあとどうなるのかドキドキしますが、とっても応援したくなってきます。台所が大変なことになっていますので、この先が心配で気になってきます。すると…。
●子どもたちは、サンタさんからとっておきのプレゼントをもらいました!それはとってもかけがえのないものでした。クリスマスがとっても楽しみになります。
思いがけず、暖炉から最高のプレゼント!サンタさん本人の登場です。そして、クリスマスのお祝いの準備を手伝ってくれるというのですから、心強いですね。
そして、サンタさんが魔法をかけて素敵なケーキが目の前に…!というのではなく、サンタさんのアドバイスのもと、一緒にケーキを作って完成させていくというストーリーがまた素敵に思いました。さっきは失敗したと思っていた工程が、サンタさんのちょっとしたアドバイスでどんどんうまく進んでいく。子どもたちもさっきの失敗を糧にして、一歩も二歩も成長したような感じがしました。
サンタさんと一緒にケーキを作るという素敵な時間を過ごした子どもたち。最高のクリスマスプレゼント、かけがえのない時間をサンタさんからもらえたように思いました。
そして、サンタさんのアドバイス通りに準備をしお茶も淹れ、くま先生を起こしに行った子どもたち。自信に満ち溢れた素敵な表情に感じます。
「サンタさんに手伝ってもらってなんかないよ」と、ついつい言ってしまいそうになるところも子どもらしくてクスっとしてしまいます。寝て起きたとき、こんな素敵なクリスマスが用意されていたら、驚きますね!そしてとっても嬉しい!くま先生にとって、最高のクリスマスプレゼントになったように感じました。「わたしのかわいいサンタたち」と子どもたちに言った先生の言葉が、心に温かく染みわたってきました。
●カラフルで優しいイラストからも、温かさが伝わってきます。みなさんはどんなクリスマスを過ごされますか。心がほっとするクリスマスの絵本、プレゼントにもおすすめです。
表紙には、クリスマスツリーを一生懸命飾り付けているさるくん、うさぎちゃん、双子のねずみちゃんがいます。大きなケーキをキツネくんが運んでいて、お祝いの準備が整いつつあるようです。子どもたちの一生懸命な姿がキラキラと光っているような、そんな表紙に感じました。裏表紙にはくま先生がすやすやと眠っています。この間に子どもたちは頑張って準備をしているのですね。読んでいるうちに、こちらもくま先生を起こさないようにそっと絵本を読み進めたくなってきました。(笑)
ペンを使ったような、絵の具が使われているような色合いの絵で、子どもたちの表情も柔らかく、ほんわかした印象を受けます。寒い冬の季節のお話ですが、心がほっと温かくなるような描写で、登場してくるみんなの温かい気持ちが表現されているようです。
クリスマスは、きっとそれぞれの楽しみな過ごし方がありますよね。みんなが笑顔で、幸せな時間を過ごすことができますように…、絵本を読んでいてそんなふうにも感じました。
みんなが楽しくなる、ワクワクドキドキが詰まった絵本で、プレゼントにもおすすめの1冊です。
- 作品名:くませんせいがねているうちに
- 著者名:文/すとう あきえ 絵/たかくわ こうじ
- 出版社:ハッピーオウル社