せんたくやさんのググ

ユーチューブで絵本専門書店員が詳しく解説しています

ググの洗濯大作戦!洗濯屋さんのググと、その仲間たちが大奮闘します!オシャレで可愛く楽しい世界にどんどん引き込まれていきます。動物が好きな子にピッタリ!

☆3つのおすすめポイント

  1. 洗濯屋さんのググのかしこい作戦開始!手伝ってくれる仲間たちから、にぎやかな声が聞こえてくるようです。
  2. 優しい絵のタッチに惹かれます。そしてかわいい洋服や、お店、仲間たち。どのページも素敵でとってもオシャレ!
  3. 困ったときに、どうしよう?と発想の転換が大切なときってありますよね。楽しい発想に、仲間たちも積極的に参加してくれています。

☆あらすじ

洗濯屋さんを開いているアライグマのググ。ピカピカに洗濯してくれると、町で評判です。

お店にはお客さんの洗濯物がたくさん!

けれど、ググは洗濯が大好き!楽しく洗濯を行います。

そんなググのところへ、ゾウさんとリスさんが洗濯ものを持ってやってきました。

夕方までに仕上げるよ、とググはにっこり答えます。

ふたりも嬉しそうにお店をあとにしました。

ところが、洗濯ものを広げたググはビックリ!ゾウさんの洗濯ものがとっても大きいのです。

これでは夕方までに間に合わない、どうにかしないと…。

ググは大急ぎで洗濯をしますが、なかなか進みません。どうしましょう…。

そこで、ググは考えます。

洗濯ものを一旦置いて、いろんな動物たちに電話をかけ始めました。

もしもし、ちょっと手伝ってほしいことがあるんだけど…

そんなやりとりのあと、動物のお友達はググのもとに駆けつけてくれました。

ググのお店の前にはお友達がたっくさん!

ここで、ググの「洗濯大作戦」が発表されました。

みんな、ワクワク!これなら自分たちにもできそう、と張り切って参加してくれることになりました。

ググッジョブ!大作戦!の始まりです。まずは「アライグマチーム・よごれとれとれ作戦」です。

8匹のアライグマと1匹のアライグマの子どものチームで、大きな洗濯ものやほかのたくさんの洗濯ものをゴシゴシとキレイにしていきます。

お次はペンギンチームの出番!「ペンギンチーム、あわバイバイ作戦」です。

川の中でペンギンが洗濯ものの周りをグルグル回って泳ぎ、洗濯ものの泡を落としていきます。

その次は、「ハムスターチーム、水飛ばし作戦」です。回し車を走ってくるくる回し、その中で洗濯ものの水分を飛ばしていきます。ちょうど、脱水機のようです。

今度は「トリチーム、風送り作戦」です。羽を大きくあおいで強く風を送り、洗濯ものを乾かしていきます。

そして乾いたあとは、「パンダチーム、シワ伸ばし作戦」で洗濯もののシワを伸ばしていきます。洗濯ものの上をパンダたちがゴロゴロと転がり、シワを伸ばしました。

ゾウとリスさんがお店に戻ってきたときには、洗濯ものはピカピカに仕上がっていました!

新品のようにピカピカで、お花のいい香りもする洗濯ものになっていました。

ググもみんなも大喜び。

ゾウとリスさんは新しい洋服を着て帰りました。

また汚さないように気をつけてね〜!

せんたくやさんのググ 表紙

☆際立った特徴

アライグマのググのもとに、たくさんの動物たちが駆けつけ、洗濯を手伝ってくれます。

動物たちがみんな可愛らしく、おしゃれな服を着ています。色使いも華やかで、見ていて楽しい気持ちにさせてくれます。

困ったときに助けてくれる仲間たちがいるって、心強いし、嬉しいな、そんな気持ちになってきます。また、ググの作戦が仲間たちの得意分野を活かしたものばかりで、みんなそれぞれに良さを活かして頑張っている姿が生き生きと描かれています。

優しい絵のタッチに、頼りになる素敵な仲間たち。

洗濯ものがキレイに仕上がって、お客さんが喜んでくれるのも嬉しく、笑顔があふれる作品です。

☆書店員のレビュー

●洗濯屋さんのググのかしこい作戦開始!手伝ってくれる仲間たちから、にぎやかな声が聞こえてくるようです。

ググはアライグマなので、洗うことに長けているんですね。得意の洗濯で、いつもみんなに喜んでもらっています。

お店を見渡してみると、しみ抜きや毛玉取り、お人形の洗濯も行っているようです。そして、支払いは「ドングリ」のようですよ。30個でシャツやズボン、70個でコートやスーツを洗濯してもらえます。ドーナッツ柄の服を着たゾウさんと、可愛いリスさんがお客さんとしてやってきました。洗濯ものを広げて、ググはビックリ!赤や黄色、緑の汚れがたくさんついているゾウさんの洋服の大きいこと!上の服も下の服もビッグサイズ!

大きいものを洗うときって、確かに大変ですよね。けれど、きれいに洗って喜んでもらいたいググは、どうにか間に合うようにと洗い始めます。大きなたらいに入れて洗いますが、大きいので洗うところがたくさんあり、なかなか思うように進みません。

そこで、ググは考えました。

そして、ググの仲間たちにつぎつぎと電話をかけ始めます。電話を受けた動物たち。ググを心配してすぐにかけつけてくれました。こんな仲間がいたら、本当に心強いですね。

外で集合した動物たち。ググの大作戦の内容を聞いて、やる気が出てきました。みんな洗濯屋の仕事は初めてでしたが、それぞれのチームに分かれて、チームごとに得意分野を活かして活躍します。泳ぐのが得意なチーム、走るのが得意なチーム、ぱたぱたと羽を使って風を送るチームと、体の大きさを活かすチーム。みんな得意なことをしているから、無理なく楽しく進んでいって、進行もとても早いですね。動物たちの生き生きとした姿に、こちらもどんどん楽しくなってきます。

●優しい絵のタッチに惹かれます。そしてかわいい洋服や、お店、仲間たち。どのページも素敵で、とってもオシャレ!

まず、表紙に描かれているググの絵。

一生懸命に洗濯をしています。にっこりと楽しそうに仕事をしている姿が印象的です。また、ググの洋服や洗っている洗濯ものの色合いも可愛くてワクワクしてくるようです。表紙をめくると、ググが洗って干したであろう洗濯ものがずらりと並んでいます。Tシャツやズボン、靴下、ぬいぐるみもあります。スーパーマンの衣装のような洋服もあって、色も柄もカラフルで、じっくり見たくなります。カラフルだけれどもオシャレな雰囲気で、子どもにこんな服着せてみたいな、という気持ちが湧いてくるように思いました。

ググをはじめ、動物たちの絵のタッチがふんわりと優しい印象です。そして、細かいところまでしっかり描き込まれていますので、とても楽しいです。たとえば、動物たちに電話をしているシーンでは、トリさんの部屋に置いてある本に注目してみると、「あやとり」「トリとめのないはなし」など、「トリ」にかけたタイトルが書かれている本があってちょっとクスっとしたくなる面白さです。また、ググのお店の名前が「アライグマン ランドリー」。そのネーミングセンスも素敵だなと思いました。

トリたちや小さな動物もみんな素敵な洋服を着ていて、それがまた似合っていて、可愛らしいです。作者の関根知未さんは、以前グラフィックデザイナーとしてアパレルメーカーに勤務されていたそうで、その経験から素敵なセンスの絵やオシャレ感が引き出されているのかなと思いました。見ていて本当に惹かれます。

●困ったときに、どうしよう?と発想の転換が大切なときってありますよね。楽しい発想に、仲間たちも積極的に参加してくれています。

ググは、大きな洗濯ものを前に、「一人では難しいな」そう感じたのでしょうね。たくさんの仲間たちにSOSを発信します。困ったときに一人で抱え込まず、身近な人に頼ってみる。簡単なようでなかなかできないときもあるかもしれませんが、ググの仲間たちは誰も嫌そうな顔をしていません。それより、ググの作戦にやる気スイッチが入ったようでした。

頼れる仲間がいること、ピンチを乗り越える発想力のあるググ、そして仕事への誇りとやりがい。可愛い絵の中に、じんわりと学ぶことがたくさん詰まっているように感じました。洗濯ものが間に合って良かったな、というお話で可愛く楽しくもあるのですが、一緒に読んでいる大人は、またさらに違った角度から感心したり、興味を持ったりしながら絵本の世界を楽しめるように思いました。

そして最後に、ゾウさんとリスさんの喜ぶ顔を見て、チームのみんなも充実感でいっぱいの、満点の笑顔。お互いに嬉しくなりますね。

…しかし、おっちょこちょいなゾウさん…。せっかく洗濯してもらってピカピカな洋服に着替えて帰ったのに、なんと最後の最後に転んでしまいます!つい「あっ!」と声が出てしまいそうなシーンでお話は終わりますが、最後までとっても楽しめます。

温かい気持ちになれる絵本、洗濯ものも心も洗われるような、そんな気持ちになっていきます。

せんたくやさんのググ 裏表紙

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にむさん
  • にむさん
  • 現在8歳と3歳の男児の育児に奮闘中です。
    兄が弟に絵本の読み聞かせをしてくれることもあり、そこから学ぶことも多い日々です。
    短大で介護の勉強をし、介護福祉士を持っています。