なつやさいのなつやすみ
暑い暑い夏にピッタリ!美味しい野菜達が夏の遊びをめいっぱい楽しむストーリー☆遊んだ後は、美味しい料理に変身!!
☆特徴
- 夏の野菜が登場。
- 発する言葉の語尾に野菜の名前。
- 夏をとことん楽しむ野菜達。
- 食育絵本。
- ラストシーンは料理になって登場。
- ユニークで声に出して読むと楽しくなる文章。
- 擬音語や擬態語が満載。
- きせつのおやさい・言葉遊び絵本シリーズ(春・夏・秋・冬)の1作。
☆読み聞かせのポイント
- 夏にピッタリの絵本で、どんな野菜が登場するのか、まずは考えて話したり、「夏休み」の題名に合わせて、夏に何がしたいか話すのも、絵本を読む前の楽しい導入になりますね!
- ぜひ声に出して読んでみてください!擬音語・擬態語が多く、語尾も野菜の名前になっているので、読み慣れるまでは大人も読むのが難しいかもしれません。でもそこが楽しい絵本です。なりきって読んでください。そして読む側も聞く側も笑ってください!
- 野菜達の発する言葉の中には野菜の名前が隠れています。誰が言った言葉なのか、一緒に考えてみましょう!
- 最後に野菜達が子ども達に大人気な料理になって登場します!「いただきます!」と食べるマネっこをしたり、「美味しそうだね。今度この野菜も入れて作ってみようか」など、話を膨らませましょう☆
☆あらすじ
夏です。畑の野菜達にとって今日は待ちに待ったの夏休み♬
畑広場に集まったのは、ナス君・ピーマン君・プチトマト君・ゴーヤ君・きゅうり君・とうもろこし君です。
野菜達にとってもやっぱり夏は暑くて、めまいがしそうです。
「そうだ!プールに行こう!」とゴーヤ君。みんなは大賛成!
桶にたっぷりの水が入っています。野菜達は喜んで桶プールに入ります。
ピーマン君はプカプカ。プチトマト君はクルクルコロコロ。きゅうり君は体をひねってスーイスイ。
そこにトマト君がやって来て、勢いよくダーイブ!!
すると水が大きく跳ねてドバーン!水が大きく揺れて野菜達は桶プールの中でぶつかってこっつんこ。「こっちに来ないでよ!」とオクラ君とプチトマト君。
ケンカが起きりそうな雰囲気の中、かぼちゃ君がやって来て、
「ケンカはやめなさーい!」と桶の中にダーイブ!!
すると桶の中の野菜達は、その勢いで全員桶から放り出せれて、ザップーン!!
ああよかった。ここはザルの中だ。
そのままザルの上で日向ぼっこ。
今夜はみんなで美味しい料理になりたいね。って野菜達。
その後はカラオケタイム♬
歌って笑ってダンスして、みんなでめいいっぱい遊んだら、
そろそろ行こうかと野菜達。
夕日が沈んで、一番星が輝き始めた頃、野菜達は美味しいカレーとサラダになりました。
「みなさん、沢山たべてくださーい!!」
☆書店員の感想
野菜達の夏休みってどんな事をするんだと思います??
表紙を見てください。夏野菜達が夏の太陽をたっぷりと浴びて畑で「ワーイワーイ!」とはしゃいでいます。夏野菜達にとって今日は待ちに待ったの夏休み☆
きっと「今から夏休みだ!!」という瞬間は、ウキウキワクワクがなかなか収まらない位、嬉しくて楽しくて踊りだしたくなるような瞬間ですよね。
さあ、この夏野菜達は今から何をするのでしょう。どこへ行くのでしょう。考えてみましょう!そして読者の皆さんも、夏にはどこへ行きたいか、何がしたいか、何を食べたいか、誰に会いたいか、考えてみましょう!そして親子で話しましょう!
きっと本書を読む前でも、読んだ後でも、盛り上がる事間違いなし!!
夏野菜達の夏休みのスケジュールは盛りだくさんです!!
まず、みんなで行こうと話が出たのはプールです。暑い畑で育った野菜達は、冷たい水の中に入りたくてたまりません。
そんな時、水がたっぷり入った桶を見つけます。野菜達は各々好きなように入水。ジャンプして入るナス君、浮き輪をつけて恐る恐る入ろうとしているゴーヤ君。すでに入ってプカプカ泳ぐとうもろこし君にオクラ君。そこへトマト君が勢いよく入ってひと波乱が起きるのですが…かぼちゃ君が仲裁に入って、勢いで吹き飛ばされて、ザルの中に…。
その後はザルの中で日向ぼっこしながら日焼けして、カラオケタイムが始まります。
なんて楽しそうな夏休み♬いくつかトラブルはあったものの、ここまで来ればトラブルも良い思い出♬
みんなで仲良く楽しむ姿が、読み手をとっても楽しい気持ちにさせてくれます。
本シリーズでは季節の野菜達が登場して、その野菜が発する言葉の中に誰が言ったのか分かるように、野菜の名前が隠れています。
本シリーズの統一された特長の一つに、言葉の中に野菜の名前が隠れている楽しさがあります。「わーい!はるがきたけのこ。」(「はるやさいのはるやすみ」より)「わっしょいも わっしょいも」(「あきやさいのあきわっしょい」より)「わーおそとがまっしろねぎー」(「ふゆやさいのふゆやすみ」より)。
そして本作でも、もちろん沢山の野菜が登場し、このような会話が繰り広げられます。「コーンなひはおよぐにかぎる!」「いこーや、およごゴーヤ!」「あつくておいらクラクラだー」などなど。聞けば、コーン君かな?ゴーヤ君が言っているのかな?」と分かりやすい物から、よーく言葉を頭で整理してオクラ君かー!!と驚く物までさまざま。
そんなダジャレにも思える言葉の数々は、最初読むのが難しいと感じるかもしれません。でも大丈夫!!だんだん慣れてくると、味が出てきます。
絵を見ていると、サングラスをかけたコーン君や浮き輪を離さないゴーヤ君、大きな体でドスンドスンと歩いていそうなかぼちゃ君など、野菜達をみんなそれぞれ個性的に描いています。そんな野菜達にピッタリな話し方を考えて、読むのも楽しいと思いました。
声色を変えても、早口や遅口で読んでも楽しいですね!
夏だからこそのダイナミックな水遊び。見ているだけで清々しい気持ちになって、読者も夏の日差しをたっぷり浴びているような気持ちになります。
本書は、文章はユーモアたっぷり!!そして絵は「なんて夏らしい!」と感じさせててくれる所が、とっても魅力的なんです!
汗をダラダラ流す野菜達。その奥の青空から、ばてるような蒸し暑さやカラッとした太陽の日差しを感じさせてくれます。それでいてハッキリとしたビタミンカラーの夏野菜達が活発に遊ぶ姿は、見ているだけで読者に元気をくれ、この野菜達のように夏を満喫したい!!と感じさせてくれます☆
そして、水遊びをする野菜達の水遊びシーンは、水しぶきがバシャーン!と大きく跳ねていて読者にかかるんじゃないか!?と思わせるダイナミックさがあります。冷たそうで清々しい雰囲気も味わうことが出来ます。
まだまだ見どころが沢山!
本書を読んでいるだけで、夏がもっともーっと楽しく&美味しくなる絵本なんです♬食欲がない時にもおススメの1冊です!今まで元気に遊んでいた夏野菜達が美味しいお料理に変身して登場しますよ!!
- 作品名:なつやさいのなつやすみ
- 著者名:作 林木林 絵 柿田ゆかり
- 出版社:ひかりのくに