はなびらがとんできた
2・3歳の読み聞かせにオススメ。桜のシーズンにピッタリ!桜が咲いたらいっぱい遊ぼう!春を感じよう♬
☆際立った特徴
- 四角い枠の外から様子を見ているクマ君。
- 花びらで遊ぶ動物達が登場。
- あるきっかけでその枠の中にクマさんも入り込む。
- 全体的に明るい雰囲気の絵。春を本全体から感じさせる。
☆読み聞かせのポイント
- 読者も「早く春が来てくれないかな」とウキウキワクワクした気持ちになります。3月の読み聞かせにピッタリな絵本ですよ。「春になったらどこへ行きたい?」「お花見に行こうか」と話が弾みそうですね!
- 主人公のくまさんは、最初自分以外のお友達を客観的に見て、どんな遊びをしているのか見ているような描き方をしています。面白い事に、読者も最後はこの絵本に入り込んでしまうような感覚になりますよ!
☆あらすじ
桜の花がヒラヒラと飛んできた。
子猫は、下に落ちる前に上手にキャッチ!ちょうちょだと思ったみたい。
桜の花が、ワニさんの背中に飛んできた。
フワフワフワッと何枚も飛んできて、背中に乗った。桜模様の洋服みたい。
パンダさんの上から、サラサラと沢山の花びらが落ちてきた。
パンダさんは、でんぐり返しで喜んだ。雪だと思ったみたい。
桜の花びらが寝ているゾウさんの鼻先に落ちてきて、鼻をくすぐった。
ゾウさんは「はくしょーん!」と大きなくしゃみをした。
それを見ていたクマ君も、桜遊びに参加。
桜の花びらが落ちて、まるでじゅうたんみたいに広がった。
サルの子たちも集まって、両手ですくって遊んでいるよ。
楽しいね。嬉しいね。
周り一面桜色。
☆書店員の感想
待ち遠しかった春がやって来た!!という気持ちが溢れ出ているように感じる1作です。
毎年ニュースでも、「今年は3月の〇日が開花予想日です!」と取り上げられる桜の開花です。これまで寒くて体が縮こまっていた人間や動物達が、春の訪れとともにグーンと体を伸ばし、外に出かけ、美しい花を見て、暖かい風に触れて、全身で春を感じる・・・。そんな毎年恒例の桜シーズンが待ち遠しくてたまらない!といった感じなのでしょうかね。
本書に登場する動物達も同じです。春が待ち遠しかったという気持ちがとっても伝わってきます。たった1枚の桜の花びらが落ちるだけで、キャッチせずにはいられないネコちゃん。
背中に数枚落ちてきた花びらを、洋服にのせたまま「桜柄のシャツだよ!」と喜ぶワニ君。パンダさんは、どんどん落ちてくる花びらに興奮したのか、でんぐり返しで大はしゃぎです!
とっても可愛らしい動物達の様子を見ていると、読者も「早く春が来てくれないかな」とウキウキワクワクした気持ちになります。3月の読み聞かせにピッタリな絵本ですよ。
「春になったらどこへ行きたい?」「お花見に行こうか」と話が弾みそうですね!
。
主人公のくまさんは、最初自分以外のお友達を客観的に見て、どんな遊びをしているのか見ているような描き方をしています。
見開きの3分の2程の大きさに四角の枠が描かれています。ただの黒い枠等ではなく、まるで一枚の絵画を入れて壁にでも飾るような、中の絵を引き立てるような”美しい柄の額縁”のようです。その枠の中に次々動物達が登場して、それぞれが舞い落ちる桜と、さまざまな遊びを楽しみます。
主人公のくま君はその枠の外から様子を見ています。なんだか不思議な感覚になりました。
ここで確かめておきたい事は、他の動物達は枠の中で動いているということ。でもクマ君は枠の外から、まるで1枚の絵画を楽しむように外から見て楽しんでいるのです。
私はこの四角い枠を「絵画を飾るような額縁」と表現しましたが、読者によっては、絵というよりもテレビのようにも感じるかもしれませんね。だって中の動物達は動いていますから。
とっても面白いデザインだし、描き方だと思いました。
しかし、後半に登場するゾウさんがくしゃみをすることで、この枠がくしゃみの勢いで崩壊します!(笑)
ここからのシーンは、くまさんは外から見ていた傍観者ではなく、中に入って一緒に桜を楽しむ一員に加わります。桜をすくってみたり、お友達に花びらをパラパラと掛けてあげたり、キレイだなって心の底から感じ、見上げます。
なんて素敵な春なんでしょう。見ているだけでもきれいな桜。でも見ているだけじゃつまんない!体いっぱいで遊んじゃおう!と言わんばかりに遊びます。
実はラストのページでは今まで登場した全ての動物達の中にくまさんも加わって、みんなで遊んでいる様子を描いています。その姿はまるで素敵な1枚の絵(写真)のよう。そこに最初にも描かれていた四角い美しい枠が再び描かれます。面白い構成だなと思いました。
最初は外から見ていたのに、最後には自分もその中に入る。もしかしたら読者も絵本の中に入って遊びに参加しているような気持にもなれるのではないでようか。
「春が来たね!」「これから外でたっぷり遊べるね!」と今からがとても楽しみになるし、子ども達の嬉しさが伝わってきます。
待ち遠しかった春がやって来た!!という気持ちが溢れ出ているように感じる1作です。
毎年ニュースでも、「今年は3月の〇日が開花予想日です!」と取り上げられる桜の開花です。これまで寒くて体が縮こまっていた人間や動物達が、春の訪れとともにグーンと体を伸ばし、外に出かけ、美しい花を見て、暖かい風に触れて、全身で春を感じる・・・。そんな毎年恒例の桜シーズンが待ち遠しくてたまらない!といった感じなのでしょうかね。
本書に登場する動物達も同じです。春が待ち遠しかったという気持ちがとっても伝わってきます。立った1枚桜の花びらが落ちるだけで、キャッチせずにはいられないネコちゃん。
背中に数枚落ちてきた花びらを、洋服にのせたまま「桜柄のシャツだよ!」と喜ぶワニ君。パンダさんは、どんどん落ちてくる花びらに興奮したのか、でんぐり返しで大はしゃぎです!
とっても可愛らしい動物達の様子を見ていると、読者も「早く春が来てくれないかな」とウキウキワクワクした気持ちになります。3月の読み聞かせにピッタリな絵本ですよ。
「春になったらどこへ行きたい?」「お花見に行こうか」と話が弾みそうですね!
。
主人公のくまさんは、最初自分以外のお友達を客観的に見て、どんな遊びをしているのか見ているような描き方をしています。
見開きの3分の2程の大きさに四角の枠が描かれています。ただの黒い枠等ではなく、まるで一枚の絵画を入れて壁にでも飾るような、中の絵を引き立てるような”美しい柄の額縁”です。その枠の中に次々動物達が登場して、それぞれが舞い落ちる桜と、さまざまな遊びを楽しむ様子を描いています。
主人公のくま君はその枠の外から様子を見ています。なんだか不思議な感覚になりました。
ここで確かめておきたい事は、他の動物達は枠の中で動いているということ。でもクマ君は枠の外から、まるで1枚の絵画を楽しむように外から見て楽しんでいるのです。
私はこの四角い枠を「絵画を飾るような額縁」と表現しましたが、見る読者さんによっては、もしかしてテレビのようにも感じるかもしれませんね。だって中の動物達は動いていますから。
とっても面白いデザインだし、描き方だと思いました。
後半に登場するゾウさんがくしゃみをすることで、この枠がくしゃみの勢いで崩壊します!(笑)
ここからのシーンは、くまさんは外から見ていた傍観者ではなく、一緒に桜を楽しむ一員に加わります。桜をすくってみたり、お友達に花びらをパラパラと掛けてあげたり、キレイだなって心の底から感じ、見上げます。
なんて素敵な春なんでしょう。見ているだけでもきれいな桜。でも見ているだけじゃつまんない!体いっぱいで遊んじゃおう!と言わんばかりに遊びます。
実はラストのページでは今まで登場した全ての動物達の中にくまさんも加わって、みんなで遊んでいる様子を描いています。その姿はまるで素敵な1枚の絵(写真)のよう。そこに最初にも描かれていた四角い美しい枠が描かれます。面白い構成だなと思いました。
最初は外から見ていたのに、最後には自分もその中に入る。読者も絵本の中に入って遊びに参加しているような気持にもなります。
「春が来たね!」「これから外でたっぷり遊べるね!」と今からがとても楽しみになるし、子ども達の嬉しさが伝わってきます。
- 作品名:はなびらがとんできた
- 著者名:作 いのうえたかお 絵 つちだよしはる
- 出版社:すずき出版