クッキーひめ
とっても可愛いクッキーの世界へようこそ!美味しそうで可愛い夢の国。そんな世界に住んでいるクッキー姫は、可愛い妹がほしくなりました。妹のために、大奮闘!クッキー姫の願いは叶うでしょうか…。
☆3つのおすすめポイント
- とっても可愛いクッキーの世界。すべてがクッキーでできています。甘いものやクッキーが大好きな人にはたまらない世界です。
- 妹がほしいクッキー姫。コックさんと一緒に妹を作り始めます。上手にできるかな?
- お菓子作りは楽しい!お菓子作りしてみたいな、という気持ちが自然と湧いてくるようなお話です。クッキー作りのレシピの紹介もありますよ。
☆あらすじ
小さな可愛いお城に、クッキーの王様と女王様が住んでいました。
お城にはコックさんが3人いて、なんでも必要なものを焼いてくれます。
王様たちは子どもがほしかったので、クッキーのお姫様を焼いてもらいました。
可愛い女の子、その名もクッキー姫です。
コックさんたちはクッキー姫のために帽子や靴、コップなどを焼きました。そしてぞうと馬も焼いたり、クッキー姫の部屋も作りました。
また、可愛い姫のために帽子や洋服、靴、バッグもたくさんたくさん用意しました。
コックさんは王様の指示通り、クッキー姫のためにたくさんのものを焼きました。大きなお城はクッキー姫のものでいっぱいです。しかし、クッキー姫は、なんだか物足りないような、寂しい気持ちになっていきます。どうしてだろう…
クッキー姫は窓から外を眺めます。そのとき、鳥がとまっていました。それを見たクッキー姫、鳥たちは楽しそうでいいな、きょうだいがいて…
あ!!そうだ!と、いいことを思いつきます。
クッキー姫はきょうだいがほしくなりました。そこで、王様に妹がほしいと頼んでみます。
すると、王様はコックさんに「妹を焼くのだ!」と司令を出します。しかし、コックさんは苦戦したので、クッキー姫にどんな妹がいいか聞いてみました。姫は、こんな形で…と説明しているうちに、自分でも作ってみたくなったので、コックさんと一緒に作り始めました。
歌いながらどんどん焼いていくと…
なんと、50人の妹が焼き上がりました!!50人いますが、みんなそれぞれ違って個性があり、可愛らしいです。
クッキー姫は妹たちと、妹たちの分のコップやフォークなども焼き、みんなでお茶を飲みました。
そのあとはみんなで楽しく遊ぶことができ、クッキー姫はにぎやかな妹たちのお姉ちゃんになりました。
☆際立った特徴
クッキーづくしの世界です!可愛くって、とても美味しそうな夢の国のようです。
タイトルの文字も、登場人物やお城やおもちゃ、おしゃれな服やバッグなどもなんでもクッキーで出来ています。
王様と女王様はかわいいお姫様のために、たくさんのものを焼いていきます。しかし、姫が本当に欲しいものとはなんでしょう…。クッキー姫が本当に欲しいものは、たくさんの「もの」だけではなかったのですね。それ以上の喜びが感じられます。
たくさんのクッキーとたくさんの可愛いが詰まっている絵本です。お子さんとお菓子作りがしたくなってくるような楽しさです。本のカバーの裏表紙の裏にはクッキーづくりのレシピが載っていますので、絵本を楽しみ、お菓子作りも楽しめる、どちらも美味しい内容となっています。
☆書店員の感想
●とっても可愛いクッキーの世界。すべてがクッキーでできています。甘いものやクッキーが大好きな人にはたまらない世界です。
表紙には、たくさんの人形のクッキーが円に並んでいて、その円の上部分の中央に王様と女王様、クッキー姫がいます。円の中にはゾウと馬のクッキー、また「クッキーひめ」の文字型に作られたクッキーが並んでいます。背景がピンク色で、可愛らしい雰囲気です。
お城ももちろんクッキー、王様も女王様もクッキーです。子どもがほしい王様と女王様は、コックさんにお姫様を焼いてもらいました。ピンクの服を着て黄色の冠をかぶっている可愛らしいお姫様です。
娘ができたら、きっと可愛いですね。王様はコックさんに頼んでいろんなものをどんどん作らせます。素敵なお部屋もできました。帽子や服、靴にバッグも選びきれないほどあって、どれとどれを組み合わせたら可愛いかな?どれにしようかな?と、洋服などがたくさん並んでいるページでコーディネートを考えるのも楽しそうだなと思いました。
コックさんは姫のためにクッキーを焼き続けます。王冠やバイオリン、ピアノもあります。実際のクッキーとして作られていても、可愛くて美味しそうで惹かれてしまうなぁと思いました。
お姫様の周りにはものが溢れていて、お城も広く、なに不自由のない生活のようですが、姫はだんだんと寂しくなってきます。何をするにも一人なのがつまらなくなってきたようです。
●妹がほしいクッキー姫。コックさんと一緒に妹を作り始めます。上手にできるかな?
クッキー姫は思いつき、コックさんと一緒に妹を作ることにしました。仕上がってビックリ!!なんと、妹は全部で50人!!一気にお城がにぎやかになりますね。妹たち用のスプーンやコップなどもたくさん必要になってきますが、みんな自分で作ります。姫がクッキー作りの楽しさを教えてあげました。もうすっかりお姉ちゃんですね!
ズラッとならんだ妹たちと王様、女王様、クッキー姫とコックさんたちでお茶を飲みます。長いテーブルに全員で56人!大所帯ですが、楽しそうです。
そのあとはそれぞれ好きなお部屋で好きな遊びを思う存分楽しみました。クッキー姫もこれで寂しくありませんね。たくさんのお部屋で何をして遊んでいるのかが細かく描かれているので、どこで何をしているのかな?とじっくり見るのも楽しそうです。屋上庭園で遊んだり、ファッションショーをしている子たちもいます。かくれんぼや動物たちと遊んだりもしているようです。中央の階段の横にある家族写真も妹たちと一緒に撮ったものが飾られていて、素敵ですね。どれがだれか探すのが大変そうですが、楽しくもありそうです。
コックさんも一緒に遊んでくれて、大縄や絵本の読み聞かせもいいですね。人数分、それ以上の楽しみが詰まっているようです。
裏表紙の内側には、妹たちの名前が紹介されていて、「あ」から順番に五十音順で名前がつけられているようです。妹たちもみんな全く一緒ではなくて、ちょっと身長が小さめの子や、口を開けている子、紫色の洋服を着ている子など少しずつ可愛い個性がありますので、お気に入りを探してみるのも楽しそうに思いました。
●お菓子作りは楽しい!お菓子作りしてみたいな、という気持ちが自然と湧いてくるようなお話です。クッキー作りのレシピの紹介もありますよ。
表紙を開くと、表紙の内側にはお花形・市松模様・ツリー・まるの形のクッキーがそれぞれ横にズラッと並んでいて、まるでお家で手作りクッキーを焼いたような感じがします。自宅でクッキーを焼くと、結構たくさんできますね。我が家もクッキーづくりをたまにしましたが、思いの外たくさんできてしまって、何回かに分けて焼かないとオーブンに入らない、ということもしばしば…という感じでした。(笑)けれど、たくさん焼き上がるととっても嬉しい気分になりました!
クッキー姫はコックさんと一緒に妹を作りました。作っているのを見ているだけより、実際に自分で作ってみると楽しかったクッキー姫。楽しさを実感したのか、作っているときのクッキー姫はとてもキラキラしています。いろんなかたちや表情になって、どの子もクッキー姫の大切な妹たちですね。実際のクッキー作りも、いろんな形があるのが手作りの良さ・楽しさなように思います。クッキーはいろんなかたちにアレンジしやすいですので、本を見て「このかたちのクッキー、作ってみたい」と参考に作ってみるのも楽しそうです。
また、本のカバーの裏表紙の内側には、クッキー姫のクッキーレシピとして材料や手順が書かれています。実際に作ったクッキーの写真もありますので、ますます作ってみたくなりそうです!
クッキーの夢がいっぱいに詰まった絵本、甘い美味しい香りがただよってきそうです。可愛くて美味しそうな世界をぜひ楽しんでみてください。